As one pleases
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大泣きしてどうしても泣き止まないとき
母はいつも小さなキャラメルを一つくれた
もう泣き止みなさい と小さく耳元で囁く
その母の優しい声が聴きたくて
嘘泣きまでした時だってあったような気がする


白い薄い紙に包まれたキャラメル
茶色の色が少し透けたキャラメルの紙


もう今は嫁に行ってしまった姉が
幼いころの母とのやり取りを見てクスクスと笑っていた
姉の小さな手とよく手をつないで歩いた
姉とふたりの時は泣かなかった
少し照れくさかったから


今日はなんて風の強い日なのだろうか
空はこんなに気持ちがいいのに雲は急ぎ足で
どこか遠くへ運ばれていく
通りすぎた背中の丸まったおばあさんが
自分の母にダブって見えた


家族の絆は強いものなのだろうか
一緒にいた家族はいつかは減ってゆく
温かいのは一時だけなのだと言う
しかし 心の中には大きすぎるほどの温かさが
今もある きっと未来にもあると思う
自分が自分である限り 忘れられない大切なものたち