12月27日

感染症情報センターによる第50週の結果が本日出ましたが、インフルエンザの現在の状況をまとめて書いてあります。(下記参照)
最初騒がれたけれどまだまだ本格的にはなっていないようですし、平塚地域でも散発の報告が医師会を通じてありますが集団ではまだのようです!

◆インフルエンザ
2004年10月初旬に早くも大阪の小学校においてAH3型インフルエンザウイルスの感染流行に
よる学級閉鎖の報告があり、今シーズンにおけるインフルエンザの早期流行が危惧されたが、
暖冬のためか定点当たり報告数は第50週現在0.24であり、まだ本格的な流行が始まっている状
況ではない。しかしながら、定点当たり報告数が宮城県(2.0)、岡山県(1.6)、群馬県(1.4)と、今シ
ーズンにおいて初めて1.0を超える都道府県が複数認められた。
今シーズンこれまでに分離されたインフルエンザウイルスはAH3型が中心であるが、AH1型、
B型の報告もみられている(本号「病原体情報」参照)。
インフルエンザウイルスの感染力は強く、ほぼ毎年2月をピークとするインフルエンザの流行が
認められている(図)。そして流行の度にインフルエンザ罹患による高齢者の超過死亡が問題と
なり、加えて乳幼児を中心とした小児ではインフルエンザ脳症の発生が報告されている。
インフルエンザ対策の基本は予防と適切な診断・治療である。インフルエンザ迅速診断キッ
トや抗インフルエンザ薬の普及により、ここ数年間で臨床現場におけるインフルエンザの診断
精度や治療方法は大きく変化した。しかし、最も重要なことは予防であり、中でも予防接種が中心と
なる。例年、インフルエンザ流行の主流を占めるのはAH3型であるが、今シーズン分離されている
AH3型ウイルスは、今のところ、今シーズンから変更されたワクチン株であるA/Wyoming/3/2003と抗
原性はほぼ一致している。しかしながら、このウイルス株に対する抗体保有率は0〜4歳群および成
人層では低いといわれている(2004/2005シーズンインフルエンザHI抗体保有状況調査速報‐第2
報参照)。全国的な流行が始まる前に、接種が必要な方はワクチンを受けておくことが勧められる。


12月25日

特別な情報はありません。この欄も空白が続くと見捨てられてしまいそうなので近況でも書いておきましょう。
聞くところ休日診療所にA型インフルエンザの成人が出たとのことです。大磯でもB型が出たとの話もありますから、ぼつぼつとインフルエンザが出始めたと思います。しかし、感染症情報でもわかるように今はアデノウイルスが予想以上に出回っているようで、高熱で咳込みや鼻水は軽度なのに咽頭後壁が凸凹とイクラ状に腫れ上がっている時や滲出物が扁桃に付着している時、結膜炎を伴っている時にアデノウイルス検査を行うと第1病日でもかなりの確率で陽性に出ます。毎年12月にインフルエンザ以外の高熱性疾患として陽性例はありましたが今年ほど次から次と検出できた年はありません。他の地域からの報告は思ったほど多くないので不思議でなりません。検査を行わないと診断できないのだからやむを得ないかも、、、、、
また、ウイルス性食中毒と新聞でも記事になっているノロウイルスによる吐き下しですが、本当に食品を介しての患者さんが何%で人人感染が何%かを調べて欲しい気がします。感染性胃腸炎と言ういい加減な疾患群で扱うよりもきちんとした病名をつけて統計を取った方が良いと考えます。何しろインフルエンザの次に小児科で扱う数が多い感染症である気がするからです。これも合併症や死亡症例が出ないから放っておかれているだけですから、、、残念!
・・・・・・自分でやらなきゃいけないのかもしれませんね!・・・・
追記:まだインフルエンザワクチンは少々残っています。


12月10日

今年もワクチンが一部不足との情報ですが、当院では(昨年比+30%の納入本数です)まだ十分に残っていますのでお忘れの方はお急ぎください。
また、インフルエンザの発生状況ですが一部例年よりも早いとの報道があったようですがまだまだ本格的流行はどこにも報告はありません。これは、東京都江戸川区とかの一部診療所での報告が早かったようですが現在は徐々に広範囲で報告が出始めた程度ですから例年とさほど変わらないのではないかと私は思っています。平塚市に限れば嘔吐と下痢での集団欠席の方が多いようです。

900医療機関で在庫切れ インフルエンザワクチン (1)

 本格的なインフルエンザ流行シーズンを前に、20都道府県の少なくとも911医療
機関で予防接種のワクチンが在庫切れとなっていることが8日、厚生労働省の全国集計
で分かった。
 医療機関の買い占めなどが原因で品不足になった昨シーズンの教訓から、厚労省はメ
ーカー各社に計100万本を出荷せず備蓄しておくよう求めていたが、8日付で一部解
禁して不足施設に融通するよう通知した。
 7日時点で都道府県から報告された調査結果によると、埼玉、石川、広島各県内でワ
クチンが不足気味となっており、少なくとも20都道府県の911施設で既に在庫がな
く、新たに接種希望者を受け付けられない状態だった。2万2700施設余はまだ在庫
があるとした。
 卸売販売業者には約348万本の在庫があったが、そのうち約9割は既に医療機関の
予約済みとなっており、追加注文に応えられる分はわずかしかなかった。
 同省はメーカー備蓄分のうち、地震や台風で被害を受けた新潟、兵庫両県に供給する
7万本と予備の4万本を残し、ほかの89万本を不足施設に優先的に流通させる。
                                 [共同通信]

12月10日

血液型の検査希望の方がいらっしゃいます。これもABO型の血液型だけが一人歩きしていますが、赤血球には他にもたくさんの型があります。
幼稚園等の名前を書く欄の横に血液型を記載するようになっているから検査を希望する人も多いようです。
実際に輸血が必要な時には必ず再検査を行い交差試験も行いますから血液型を知らなくても現代社会では困ることは無いと思っていますが、、、、

血液型扱う番組に配慮を 差別助長の恐れとBPO

 NHKと民放連でつくる第三者機関「放送倫理・番組向上機構」(BPO)の「放送
と青少年に関する委員会」(原寿雄(はら・としお)委員長)は8日、血液型をテーマ
にしたテレビ番組は人格が血液型で決まるといった差別的な考え方を助長し、民放連の
放送基準に抵触する恐れがあるとして、放送各局に番組制作上の「配慮」を求めること
を決めた。
 民放連の放送基準は占いなど非科学的な事柄について「断定したり、無理に信じさせ
たりするような取り扱いはしない」と定めている。同委員会は、テレビ番組が取り上げ
る血液型と性格の関係は「証明されていない」とし「血液型で人を価値付けすることは
社会的差別に通じる危険がある」と注意喚起した。
 同委員会の調査によると、4月から11月までに血液型を扱った番組は49本に上り
、うち9本は血液型そのものをテーマにしていた。いずれも民放の制作という。
 「いじめにつながりかねない」「特定の血液型を悪く言われ傷ついた」などの意見が
4月以降、視聴者から相次いで寄せられたため、同委員会は対応を検討していた。
 原委員長は「子供たちへの影響を考えると放置できない。今回の要望を機に各局は血
液型を扱う番組について議論を深めてほしい」と語った。
                                 [共同通信]

12月9日

既に何回か記載したことのあるフィブリノゲン納入先が厚労省から発表されました。新聞やTVの報道でも大々的に流れているのでご存じと思いますが、予想通りに昔の記録が残っていないので正確に○○さんに使用したとは言い切れません。納入されたとしても使用したかがわからないのが現実でしょう!問題はC型肝炎に罹患しても知らないでいる人が大勢いる事でしょう。当時、ある程度の出血があって点滴で止血剤を使ったとすれば殆どがフィブリノゲンだと思っても差し支えない位に日常的に使われていたと思われます。どこで感染したか探るよりも感染者を早く見つけて治療に持っていくことに精力を使うべきだと私は思っています。もっと効果的は治療法を早く見つけるような研究に資金を投入すべきでは!?

厚労省HP掲載先 こちら

フィブリノゲン納入先公表 6611医療機関、実名で 受診者に検査呼び掛け 薬害肝炎に絡み厚労省 −1−

 薬害肝炎問題に絡み、C型肝炎ウイルスの感染を広めたとされる血液製剤フィブリノ
ゲンについて、厚生労働省は9日、販売元の三菱ウェルファーマ(旧ミドリ十字)の提
出資料を基に、1980年以降に納入されたとみられる全国の医療機関のリストを公表
した。名称や所在地が確定できたのは6611施設。
 同社は、これらの施設で28万人余が投与され約1万人が肝炎を発症したと推計して
いる。自覚症状が乏しく感染に気付かない人も多いとみられ、厚労省はリストをホーム
ページに掲載し「94年以前にこれらの施設に受診し、出産や手術で大出血した人など
は肝炎検査を受けてほしい」と呼び掛けている。
 ウイルス感染の恐れがある血液製剤の取り扱い医療機関名の公表は、1996年の薬
害エイズ問題(2000余)、2001年の肝炎問題(800余)に次いで3回目。施
設数は最も多く、国内の一般病院の約4割を占める。
 厚労省によると、公表したのは会社側に資料が残っている80年から2001年2月
までの納入先。総数は6933カ所だが、名称不明のものなども含まれ、実質的な公表
数は6611施設。このうち現存するのは5398施設で、残りは廃院したりしている
。
 リストには施設名と所在地、電話番号、使った診療科、カルテなど投与記録の有無の
ほか「納入したが使用していない」といった医療機関のコメントも掲載した。
 フィブリノゲンはかつて出産時の止血剤などとして多くの医療機関に常備され、使用
した診療科は産婦人科を中心に外科、内科など49科。投与記録が残っているのは存続
施設の7%だけで、大半の施設ではどの患者に使用したかを特定するのは困難だという
。
 厚労省は納入先を開示しない方針だったが、参院議員家西悟(いえにし・さとる)さ
んの異議申し立てに対し、内閣府情報公開審査会が2月、「検査の端緒となるので開示
すべきだ」と答申したため方針転換。会社にリスト提出を求め、確認できた情報を公表
した。
                                 [共同通信]

気になる人は誰でも検査を C型肝炎、早期治療が大切 −4−

 肝硬変、肝がんへと悪化する恐れのあるC型肝炎は早期発見と治療が大切だ。リスト
に掲載された医療機関が危険な血液製剤を使ったのは10年以上も前で、患者を特定で
きない施設がほとんど。専門家は「気になる人は誰でも検査を」とアドバイスしている
。
 厚労省が検査を呼び掛けたのは、公表された医療機関に1994年以前に受診し(1
)妊娠中や出産時、またはそれ以外の手術やけがで大量出血した(2)白血病などで「
血が止まりにくい」と指摘された―人たちなど。
 フィブリノゲンはこうした患者の止血に使われたが、数千人分以上の血しょうをプー
ルして製造するため、94年にウイルス死滅処理が導入されるまではC型肝炎を広める
危険性が高かった。
 肝炎に詳しい広島大大学院の吉沢浩司(よしざわ・ひろし)教授は「C型肝炎は早め
にウイルスを駆除して肝硬変や肝がんにさせないのが一番。専門医のもとで治療すれば
完治することも多くなったので、すぐ検査を」と忠告する。
 肝炎検査は、40歳以上なら市町村の住民検診でおおむね1000円前後で受けられ
るが、地域によって費用や対象年齢がまちまち。地元自治体や保健所に問い合わせるの
が一番で、医療機関で自費で検査する方法もある。
 C型肝炎の感染源はフィブリノゲンだけではなく、輸血歴のある人などもリスクは高
い。国内の潜在的な感染者は150万人と言われており、吉沢教授は「40歳以上なら
誰でも一度検査した方がいい」としている。
                                 [共同通信]

納入先公表までの動き −6−

 1964年6月 非加熱血液製剤フィブリノゲンの製造が承認される
 77・12 米国が同種製剤を製造禁止に
 87・3 青森県のC型肝炎集団感染が発覚
 4 ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)が回収。厚生省(現厚生労働省)は安全性
が高いとされた加熱製剤への切り替えを承認
 88・6 加熱製剤でも肝炎発症が相次ぎ、ミドリ十字が緊急安全性情報を出し再度
の回収
 94・8 厚生省がウイルスの死滅処理をした製剤を承認
 01・5 厚労省、販売元から「80年以降の納入先データは7004件」と記載さ
れた報告書を受け取る。リスト入手に動かず
 02・8 「薬害肝炎被害者の会」結成
 10 16人が東京、大阪地裁に提訴。その後、全国で提訴が続き、薬害肝炎訴訟の
原告は74人に
 12 薬害エイズ被害者の家西悟氏が厚労省に関連資料の開示請求
 03・2 厚労省が納入先医療機関名を黒塗りした資料を開示
 04・2 異議申し立てを受け、内閣府情報公開審査会が医療機関名を開示するよう
答申。坂口力厚労相(当時)が納入先リスト公表を表明
 6 三菱ウェルファーマが厚労省にリスト提出
 7 厚労省が納入先公表チームを設置
 12 リスト公表
                                 [共同通信]



12月3日
ここ数週間は非常に忙しい毎日です。これもインフルエンザの予防接種が夜間や土曜日に集中しているためかもしれません。今シーズンはインフルエンザの出始めが早いとの報告もありますが、例年行われているインフルエンザ迅速情報が1日より開始されました。情報はすぐに還元されて ここ のサイトで報告状況を見ることが出来ますし検査で陽性の例や患者さんに占める割合等報告事項も毎年増えて得られる情報も多くなって嬉しい限りです。しかし、肝心の点で有益ではないと実感しています。つまり、この迅速把握事業は全国で行われているので北海道から沖縄までの患者さんが同時に同じ情報として入ってきます。還元情報は地域別とか県別で出さないと身近な情報にならないし診療の役に立ちませんねぇ!したがって平塚市周辺の情報は神奈川県衛生研究所の集計が頼りになってしまいます。神奈川県独自に迅速情報を出しても良いと思うのですが、、、、如何でしょうか?


11月25日
本日保育園部会の講演会がありました。講師は東京女子医大教授の杉原茂孝先生。演題は「小児の肥満症」で非常に有意義なお話しを伺うことが出来ました。特に、「肥満があって首が黒いと悪い肥満で要注意」には今後注意していきましょう。杉原先生は小児肥満で御高名な村田先生の後任の先生で新進気鋭の若手教授で昔と変わらず優しい表情で丁寧に講演して頂きましたが実は大学の後輩で入局時からよーく面倒をみてあげた(orもらった)先生なので講演後の話が弾み懐かしい一時を過ごさせていただきました。本当に遠路はるばるありがとうございました!
 ほんの記念の1ショット     参考  ここ


11月25日
麻疹と風疹の予防接種を2回にする話は8月20日にも報道されました。今日はもう少し具体的に2回目は就学時前に決定と言うことです。風疹もMRワクチンが検定に合格すれば使用予定なので一緒と言うことになりそうです。

麻疹、風疹予防接種2回へ 就学前追加、06年度にも


記事:共同通信社
提供:共同通信社

【2004年11月25日】

 厚生労働省の予防接種に関する検討会(座長・加藤達夫(かとう・たつお)聖マリアンナ医大教授)は24日、現在は乳幼児期に1回だけの麻疹(ましん)(はしか)と風疹(ふうしん)の予防接種を、それぞれ2回にすることを決めた。2006年4月の導入を目指す。

 最初の接種で免疫を獲得できなかった子供や、接種を受けなかった子供に免疫をつけるとともに、接種後の免疫低下を防ぐのが目的。

 接種時期は1歳時と就学前。2回目の接種年齢は今後決めるが、接種の有無を小学校入学時にチェックし、接種率向上につなげようと就学前に決まった。

 将来、麻疹と風疹混合のMRワクチンが導入されれば、接種を受ける側の負担を減らせる。

 国内の麻疹患者は、乳幼児を中心に推定で年間10万-20万人で、死亡報告は十数人以上。学校での集団発生も起きており、他の先進国からは〓麻疹輸出国〓と非難されている。

 風疹では、妊娠中に母親がかかったウイルスが胎児に感染し、新生児に障害が出る先天性風疹症候群の発生阻止が大きな課題になっている。



11月23日

今日は快晴の一日だったと思うのですが、休日診療所に朝から夜まで詰めていましたので実感がありません。このような天気でも本日の午前中から大混雑で、しかも発熱に喘鳴で吸入を試した人が非常に大勢いました。元に喘息がある人も多いのですが、もしかするとRSウイルスが混じっていたかもしれません。検査は行っていません。また、中学生で40℃近い発熱に関節痛を訴える人がいたので何人かにインフルエンザの迅速検査を行いましたがいずれも陰性でした。また、吐いたり下痢をしたりと恒例のウイルス性胃腸炎も随分と増えている印象です。
と言うことで、本日の休日診療所の様子からすると発熱は非常に多いので混雑していますがインフルエンザはまだ検出されていませんし、他の日時に他の出動された先生が行った検査でもインフルエンザはまだ出ていないようでした。当院ではアデノウイルスが陽性の人や手足口病と言った季節外れの疾患もここ数日は出ていますから各種感染症の混じった状態かもしれませんね!


11月12日
別にサボっているわけではありませんが、何かニュースが無かった気がします。現在はインフルエンザの予防接種で大忙しの毎日ですが、先日の県の委員会では「ワクチン不足の話はありますか?」の問いに現状ではまだ足りているようでしたが、新規に薬屋に頼むとやや危ないらしいです。当院では予約なしでやっていますが、まだまだ十分にワクチンはありますので焦らないで大丈夫です。この欄で少なくなったらお知らせします!!
診察中に「今年のインフルエンザは流行しそうですか??」と聞かれますが、正直言ってわかりません。公的な機関の予測として東京都福祉保健局が「流行は早いが平年並み」のような観測を出しています。 ここ  しかし東京のインフルエンザの公的な報告はまだ少ないようでしたが、ニュースで既にインフルエンザがたくさん出ているとの報道がありました。この東京のある診療所だけ多いのか良くわかりませんが、少なくとも当院で検査で陽性のインフルエンザはまだ出ていません。もっと検査を行った方が良いのか考えてしまいます。逆にRSウイルス(ゼーゼー聞こえる毛細気管支炎)とか吐き下しのノロウイルスは確実に出始めたようです。


10月19日

18日の夜間診療所に出動してきましたので恒例の報告です。非常に空いていました。14名ほどでしょうか?中味は小児が多くて喘息発作に発熱という決まりのパターンでしたが成人男子で自然気胸の人を2次病院へ転送しました。まだまだインフルエンザの季節とはかけ離れています。

話は変わって、川崎病の全国調査の費用請求が却下されたとの報道です。開業医でも何名かを病院へ紹介しているほどポピュラーになった川崎病もまだ原因も不明のままです。川崎富作博士は大学先輩と言うこともあって入局時からいろいろ勉強させられた疾患ですが、今もって原因不明なので本当の治療法も無いわけです。確かに予後改善や合併症予防には進歩があったかもしれませんが複雑な思いです。 こちら

インフルエンザ予防接種に関連した報道も出たようですが、文書で確認していませんので後日報告させていただきます。現在公的に行われているのは高齢者の予防接種ですが、接種後1ヶ月ほど調査を行いその間に心筋梗塞などでも亡くなったりすれば統計に上がってしまうのではと思いますが、、如何?


10月12日

インフルエンザの予防接種も多くなってきました。昨シーズンは接種を行っても感染してしまう確率が高いようだと当院の印象を書いてありますが、同じような結果が新聞に出ました。予想通りに変異株の割合が高かったためと思われ、現在行われているワクチンは昨年とは内容が異なっています。このワクチン効果で次のシーズンの予防率が高まることを期待しましょう! 記事は こちら (ニュースはすぐにリンク切れしますのでご注意を)


10月5日

8月20日に記載しました2回接種についてですが、どうやら麻疹の接種に関しては平成18年度頃をめどに2回接種になるようですが風疹を組み合わせるのか単独で行うのか、時期は何時になるのかはまだ未決定事項で今月中旬からの会議で詰められるようです。それよりも問題なのは来年からにも始まりそうなのがBCG接種についてです。厚労省の方針では1歳以上は任意接種にする方向で、6ヶ月未満に行うのをメインとしやむを得ない時は1歳までは定期接種として考える方向のようです。従って1歳以上でまだBCGを忘れている人がいたら直ちに接種を行わないと有料になってしまいそうです。経過措置としての時間をとらないらしいですよ!広報を含めて直ちに健康課と話し合う予定にしています。
また、近々小児科学会から話が出るかもしれませんが1歳未満児へのインフルエンザ予防接種は有効との確約は得られないと言うことになったようです。あくまで0.1ml接種2回の方法です。量を増やしたり回数を増やす方法に関しては未検討で添付文書に記載のない方法は何かの時に問題になるようです。
以上は公式文書での通達ではありませんが、その方向であると思っておいて下さい。


9月22日
いつか記載しておこうと思って忘れていました。それは、昭和50年〜52年に生まれた方のポリオ抗体保有率が他の世代よりも低いことがわかっています。残念ながらこれを公費で再投与する仕組みに平塚市ではなっていません。大部分の市町村でも同様だと思いますが、流行地域(インドやナイジェリア、アフガニスタン等)に出かける上記の人は受けるのが望ましいとなっています。また子供がポリオワクチンを飲んで糞便から大人に感染する危険も上記年齢の人は高いと考えられワクチンの内服が望ましいとなっています。神奈川県内では現在大人でポリオワクチンを受けられる場所が非常に少なく横浜と川崎の次の場所です。ただし有料になりますから必ず電話で確認してからお出かけ下さい。


弁明するわけではありませんが、この点については行政主導でワクチンを行うように働きかけていたのですが予算がない。ポリオが日本で再発生するとは考えていないようで押し切られてきました。赤ちゃんのポリオ会場で親御さんも受けられるように何回も働きかけていたのですが上記の場所でと言うことになっています。


9月16日
昨日の夜間診療所状況報告をしましょう。久々に患者さんが少ない夜間診療所でした。もちろん目立った病気もありませんでした。大磯からの利用者が目についたのも悪いことではないと思います。さかのぼって、14日には県医師会の公衆衛生委員会がありましたが、8月が休みだった分議題は多かったです。しかし、既に通達されている事項が多く特別事項は無かったように思います。MRワクチンの説明が聞きたかったのですが、もっとはっきりした段階でお知らせすることにしますが、2回接種の方向は確かなようです。また、夜間に医師会の社保懇話会なる会合がありましたが存在意義さえ疑問の会合でした。今日は健診にも出動してきましたので院外活動の多い今週です。何やら雑な日記のような記載になり申し訳ありません。


9月13日
例年今どきは小児科にとって一番暇な時期だと思います。夏風邪ウイルスも下火になり残暑もあって喘息発作もまだ少ないからでしょうか?
先週は医師会の文化祭が行われ、絵画や写真に陶芸や工芸が梅屋8Fのイベントホールに展示されました。全部で70点余りで、いずれも玄人然の優れたものでした。
私には出品できるような芸術の才能が無いので羨ましい限りです。
  雰囲気だけ。作品はご容赦を!

尚、藤沢医師会のHPでは同様な芸術作品を公開しています ここ 

とは言っても、来月からインフルエンザワクチン接種が始まります。
今までは予約を行っていましたが日時まで決めていませんでした。従って、予約だけ行って接種に来ない人が毎年いるために、後々電話連絡で確認作業が非常に面倒な事態になっていました。そこで、今シーズンは予約を取らずに1回目の接種を行い、その時点から4週間は2回目のワクチンを確保しておく方法で行うことにしました。例年以上に接種者が出ても恐らく在庫不足にはならないと思いますので、予約がないからと言ってあわてて接種につめかけないで下さい。
この方法ですと都合の良い日時に接種が出来るメリットがあります。もしも今回の方法で不都合があれば、日時指定接種の方式で予約済み者限定接種にするしかないと思っています。


8月30日
昨日は休日夜間・急患診療所にまるまる一日勤めてきました。天気も悪く台風の接近もあって何やら不穏な気配ではありましたが、患者さんは非常に少なくて良かったです。印象としては小学生位に吐いたり下痢が多く午前中に集まったようでしたが、その後は乳幼児の高熱のみで来院のパターンが目立ちました。喘息発作もそれなりにありましたが、最初に申し上げたとおりに全体としては非常に少なかったです。いつも思うのですが、当院にかかりつけの患者さんが何人来るのかが少々気になります。どこでも取り上げられているように、小児科の緊急を要する来院は決して多くはありません。逆に言えば、日頃の対応の中で急な発熱での対処方法がどれ程患者さんに伝わっているのかが試される場所でもありますから複雑です。


8月20日

今日のニュースで「麻疹と風疹の予防接種を2回に」が朝日新聞に掲載されました。
この件に関しては、以前から指摘があったのですが具体的に厚労省が動いたとは聞いていませんでした。予算の関係からか、接種率を95%まであげようと努力している最中ですから2回接種が現実に可能となると正直うれしい話です。来月の委員会で国の審議会の先生が出席されるので説明があると思いますから、それまでは具体的かどうかはまだ不明と思っていた方が良いのかもしれませんね!今までの流れでは来年から実施出来るような進行状況ではなかったからです。


8月6日  西ナイル熱騒ぎ、、が

ようやくと言って良いのか、報道でご存じと思いますが西ナイル熱疑いの患者さんが出たそうです。ここ 
この疾患に関しては昨年のこのサイトでもご紹介していたのですが、昨年は肩すかしをくらってしまいましたが今年は怪しいようです。
人から人へと感染するわけではありませんから、当面は過剰に心配しなくても大丈夫でしょう。まだ、確率1/1億以下ですから宝くじの1億円当選よりも
数倍も感染する確率は低いです。でも、アメリカの状況を考えると年ごとに増加していくでしょうから蚊に刺されないようにする必要はありそうです。


7月24日
本日「湘南新聞」に咽頭結膜熱の記事が掲載されました。非常に良く調べて記事にしていただいたと思っています。ヘルパンギーナの高熱の持続だけがちょっと異なるようですが概ね校正のかからない記事では納得できるものでした。どうも大流行という言葉からインフルエンザ並みの流行を考えておられる人が多いようですが、実際には数十分の一以下の数ですから誤解の無いようにお願いします。
さて、日本脳炎ワクチンについて問い合わせがありました。報道もされているのでご存じでしょうが、マウス脳を用いているためか(?)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)の調査を行うようです。今後ワクチンの改良が行われるのは間違いなく、他のワクチン以上のスピードで改良が行われるかもしれませんが何時になるかは解りません。しかし、このことからワクチン接種を見送った方がよいと私は思っていません。元々数百万人に1名の頻度で私自身も経験のない稀な疾患を恐れて接種を見送ればしっぺ返しがくると考えるからです。幸い国内での日本脳炎は西日本の高齢者が年間1桁の数だけ罹患しているだけでしょうが、海外での患者さんは多くそれもアジア地域にみられます。日本へ蚊が飛行機に乗って上陸したら免疫のない人が犠牲になる可能性が十分にありますし、その昔、無くなったと思われた百日咳がワクチンを中止してから猛威を奮った経験を生かさないといけないと考えます。最終的に決めるのは保護者の方ですからより安全なワクチンが出るまで接種を待って良いものか考えて決めて下さい。実際に香港で患者発生のニュースもあったばかりですから、、、、

日本脳炎ワクチンで賛否 副作用報告受け検討会議

 神経系の副作用などが報告されている日本脳炎ワクチンについて、専門家の意見を聴
く厚生労働省の検討会議が23日開かれ、医師や研究者が接種に対する賛否などを述べ
た。
 国立感染症研究所の岡部信彦(おかべ・のぶひこ)感染症情報センター長は「予防接
種がきちんと実施され、最近の患者数は年間10人未満に減っている」とワクチンの重
要性を指摘。長崎大熱帯医学研究所の森田公一(もりた・こういち)教授は「病気を媒
介する蚊からは原因ウイルスが分離されており、感染、流行の危険性は依然ある」と報
告した。
 一方、千早病院小児科の小林玄徳医長は「ワクチン接種対象となる子供で患者は少な
く、死亡者もいない。接種で重い副作用を起こした人が、罹患(りかん)者を上回って
おり、接種を中止すべきだ」と強調した。
 同省は、マウスの脳を用いる現在の同ワクチン製造法を、一般のワクチン製造でよく
用いられる培養細胞を使った、より安全な方法に早期に変更する方針を示している。
                                 〔共同通信〕

香港で日本脳炎発生


CDC TRAVELERS' HEALTH 2004年7月6日


 2004年6月、香港衛生署は、香港の住民である29歳女性と45歳男性の計2名が、 診断検査により日本脳炎と確認されたことを報告した。
 この2名の患者は、新界地区に12マイル以上離れて住んでおり、両者とも (感染リスクの高い)辺地への最近の旅行歴はなかった。女性患者は6月7日に死亡し、 男性患者は、現在も入院中である。


7月13日  梅雨明け宣言

今週の感染症動向調査のまとめは本日午後には送られてきました。先週とほとんど同じ状況でした。本日の県医師会の委員会でも咽頭結膜熱の通達がありましたが、ここ10年間で一番報告が多いと言うだけで具体的な解析はありませんでした。先日地元のローカル紙「湘南新聞」でも取材がありましたので、公的な感染症情報センターや県の衛生研究所のHPで解説や具体的な数字を確認していただきました。実際のところ他の地域に比べて平塚保健福祉事務所への報告は多くありません。咽頭結膜熱は全数報告ではなく定点からだけの報告になる5類感染症なので担当医院以外に患者さんは集まっているかもしれず少ない理由はわかりません。
それよりも実際に多くなっているのは、いきなり高熱で発病し頭痛や吐き気があって1〜2日ですぐに治ってしまう夏風邪らしきもののほうが圧倒的に多いと思います。ヘルパンギーナと思って追跡しても口内炎は出てきません。コクサッキーやエンテロウイルスだと思うのですが、、、いずれも予後良好のようです!


7月7日
先週分の感染症動向調査情報が午後に送られてきました。平塚管内ではヘルパンギーナが急増しているようですがプール熱の急増はまだ無いようです。この結果が保健福祉事務所から送付されてくるのは今まで月曜日に大半で時に火曜日でしたが、今期担当が代わったためか水曜日になることが多くなりましたのでご了承下さい。


7月5日
今日は新聞に掲載されていた記事が気になったのでコメントです。内容は ここ に書いてあるように、乳児に多い腸重積症の治療後に亡くなった例がみられるので注意して欲しいという内容です。気になったのはこの様な記事を一般の人が参考になるのかと言うことで、治療に関わる医者が了解していれば済むのにどうしてだろうが一点。もう一点は軽いと思われている「腸重積症」と書いてありますが、講義でも見逃してはならない大事な病気になっています。見逃せば腸を切断する手術もあり得るので、間欠的な腹痛(乳児では不機嫌で泣く)、血便、腹部膨満など注意するように母親教室等でも伝えているはずです。決して軽い病気ではありません。高圧浣腸で整復されることが多いので軽いと表現したのでしょうか??腸が重なる原因には不明な点も多く整復後も十分に全身状態を観察するように普通は伝えると思います。


6月23日

新聞でも報道されましたが、インフルエンザ治療薬のタミフルに予防投与が認められることになりそうです。
濫用につながらないことを祈るだけですが、、、

治療薬の予防投与承認 インフルエンザで厚労省

 インフルエンザ治療薬タミフル(一般名リン酸オセルタミビル)について、厚生労働
省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会は21日、「臨床試験で予防効果が確認された」
として、発病前の予防投与を承認した。来月にも予防投与が効能として正式に追加され
る。
 しかし、予防の基本はワクチンだとして予防投与の対象者を、インフルエンザ患者と
同居する(1)65歳以上の高齢者(2)慢性呼吸器病の患者(3)糖尿病などの患者
―などに限るよう求めた。
 投与量は、成人と13歳以上の子供では1日1回75ミリグラムを7―10日間服用
。有効性の点から、患者に接触後2日以内に投与を開始するよう注意喚起する。
 ワクチン接種した人でも、接種から免疫ができるまでに時間がかかるため、投与を認
める方針を決めた。薬の添付文書か医療関係者向けの文書で知らせる。
 タミフルはA型とB型インフルエンザに効果があり、病原ウイルスに作用して増殖を
抑える働きがある。
                                 [共同通信]

6月15日
昨夜は医師会の臨時総会が開かれました。質問もなく形式的な会の印象もありますが、出席者の多くが現役員や元役員なので仕方がないかもしれません。丁度市民病院院長の石山先生と同席でしたが、欠員のある小児科医師の補充が出来ない旨悩んでいらっしゃいました。折しもイラクから目の治療に来日したモハメド君の報道でお馴染みになった聖隷沼津の関連病院の聖隷浜松病院の小児科は何と17名の医師が働いています。私が以前に勤務していた松戸市立病院も新生児科含めると18名にもなります。いくら病院の規模が違っても人口25万人以上の市民病院の小児科医が新生児も兼務して3名では満足な仕事が出来ないのではないかと危惧します。派遣する大学の姿勢にも問題があるのでしょう。


6月10日
今日の午後は幼稚園の定期の健康診断でした。日頃の診察室と異なって元気一杯で友達と並んでいる姿は頼もしくもあります。

この様な場所にいると少子化は(?)と思いがちですが、出生率は最低記録を更新しています。明日の日本を引き受けてくれる子どもたちに幸あれ!!


6月8日
昨日述べた衛生研究所の記載は早速訂正されました。迅速な対応に感謝します。奇遇なことに担当の先生は保健福祉事務所兼任の先生で以前に鎌倉の先生からお名前を伺っていた先生でした。それは禁煙活動に熱心な先生とのことだったのですが、当HPは小児科であっても全く無関係ではないし、本日の県公衆衛生委員会でも議題にあったので関連サイトをお知らせしましょう!

   〔禁煙サイト〕


6月7日
昨日関東地方も梅雨入りの宣言がありました。これから先の1ヶ月半はうっとうしい季節で心の中も湿りがちです。高温多湿の環境では食品も腐りやすいので注意しましょうと型どおりの注意報です!では本当の発生件数はと考えて神奈川県衛生研究所のHPをみてみました。細菌性の食中毒について ここ を参考にして下さい。6月から9月までが多いようですね!ついでながら注目感染症として咽頭結膜熱の既述がありましたが原因ウイルスにプリントミスがありましたので連絡しました。アデノウイルスが原因と思われ平塚でも散発しているようですが感染症動向調査に反映されていません。当院では迅速検査で
 
この様にインフルエンザ検査と同じく2本の線が現れるとアデノウイルス陽性です。しかし、このウイルスに効果のある薬はまだありませんから、検査で確定診断を行ったらあとは数日頑張ってとしか言えないのが悩みです。
 追記:5月26日のコメントで「保健福祉事務所から、、、」にはOBの方からたくさんのメールをいただきありがとうございました。真意はコミュニケーションを良くして最終的には地域保健、住民の福祉健康等に役立ちたいと言う共通の思いが確認できて感謝です!m(_ _)m


5月28日
昨日で春季ポリオが終了しました。最終日の総合公園体育館は混雑もなく無事に終了しましたが、気になったことがあります。ポリオワクチンは集団で日程が決まっているためか、慌てて受けにこられるようでも母子手帳をみるとDPTワクチンの1回目から9週間も経過して2回目を急いだ方がよいのにポリオを受けようとすることです。ポリオを受けると4週間もまたDPTが出来なくなり、ますます間隔があいてしまいます。ポリオの自然感染は現代の日本ではありませんから秋の集団接種でも大丈夫だと思うのですが、、、、

この間の写真は
に保育園健診


5月26日
1ヶ月以上も情報サイトに何もupせずに申し訳ありませんでした。暇な時期に入って気持ちが緩んだかもしれませんが、今までここで取り上げたようなニュースも特別ありませんでした。出来事を箇条書きにでも書いておきましょう。

 薬・食審 第二部会 タミフルで「インフルエンザ予防」の効能追加を了承

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は21日の会合で、中外製薬の抗
インフルエンザウイルス薬「タミフルカプセル75」(一般名=リン酸オセルタミビル
)に「A型・B型インフルエンザウイルス感染症の予防」の効能・効果と用法・用量を
追加することを了承した。6月の薬事分科会に報告する。
                                 [じほう]
>>>>千里コメント
  もしもタミフルで予防となったら天文学的な使用量になってしまい、4月7日に記載の耐性ウイルスの出現が現実化してしまいます。
予防接種も不要論が復活するでしょうし今後の動向に注目していく必要がありそうです。

4月20日
毎年のことながら、4月の今頃は患者さんも少なくて暇な一日が多くなっています。一般に流行性疾患は春先から流行が始まって夏に流行が一旦静まることを考えると不思議な気がします。先週に湘南小児科懇話会幹事会?なる会合に出かけて近隣の先生方のお話をいろいろ伺ってきました。3月上旬に行われた予防接種週間の話題では小田原市を除くと接種数は非常に少なかったようで来年度以降の広報の重要さを再認識しました。と言っても当院では土曜日に診療しているので関係ないかもしれません。4月からの時間外加算についての話もありました。予防接種をどこの市町村でも行える相互乗り入れについても推進の立場を確認しました。小児科学会の話も出ており皆さん非常にご熱心で感心しました。


4月7日
最後のインフルエンザ情報になるかもしれないので、新聞にも発表されていたのですがインフルエンザの特効薬に耐性が30%近いとの報告があったようです。

記事:共同通信社
提供:共同通信社
【4月7日】 インフルエンザ治療薬として普及しているリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)を投与すると、インフルエンザウイルスの約30%近くが、この薬に対する耐性を示すようになることを、東大医科学研究所の河岡義裕(かわおか・よしひろ)教授らが突き止め6日、都内で開かれている日本感染症学会で発表した。 従来データに比べ耐性の割合がかなり高くなることを示す結果で、新型インフルエンザ対策にも影響する可能性がある。 河岡教授らは昨シーズン以降、生後2カ月から14歳までの子ども33人(平均2.7歳)から、薬による治療前と治療後に分離したウイルスを分析。30%近い9人から分離した治療後のウイルスが、耐性になっていることが分かった。 治療前のウイルスに比べ、耐性は約11万-300万倍。塩基配列を分析すると、この薬が作用する部分の周辺で変異が起きていた。 臨床試験では、平均5歳の子どもで耐性が出る割合は5・5%。今回はインフルエンザに初めて感染した患者が多く、治るまでの期間が長引いたため、ウイルス量が増えた結果、耐性が出やすくなったとみられる。 これらの耐性ウイルスは、感染性に関係する部分は変異していないため、人から人へ感染する可能性もあるという。 また今年、山口県で分離された高病原性鳥インフルエンザウイルスについて、試験管内の実験で、タミフルに治療効果があることを確かめた。 河岡教授は「新型インフルエンザが流行すると、大人でも初めてのウイルスなので同様のことが起き、すぐに使えなくなる可能性もある。投与期間などの検討が必要だ」としている。

<千里コメント>
実際の臨床現場で薬が効きにくいという印象は全くありませんでした。しかし、今後も要注意していかないといけないでしょう。
今シーズンの当院での印象は以前にも書いたように予防接種を行っていても検査で陽性だった人の割合は31.6%にもなっていました。
ワクチン株が実際の流行と少々解離していたとの話です。変異型への対処は来期には行われることでしょう。
ワクチンの今期使用量から考えると完全予防効果は全く無かったと言えると思います。軽かったかどうかの評価が出来ていませんが、今期は全般的に軽かった印象があります。型別ではB型は6.5%程で、A型でウイルス分離した全例がA香港型でした。


4月3日
あっと言う間に新年度に突入です。4月から診療報酬改定があり小児科では時間外加算が目新しいことです。報道でご存じのように、小児科は不採算医療の代表で勤務医は忙しく、2次救急で眠れない日々が続き何とかしようということらしく6歳未満の小児に対する夜間診療に対して加算されるようになりました。小児科標榜の診療所も恩恵?にあずかり、午後6時〜午後10時は時間外加算、午後10時〜翌朝6時までが深夜加算、朝6時から8時までが時間外加算、それと土曜日は午後0時〜10時までが時間外加算に休日加算とこれらは標榜診療時間であっても加算が認められるようになりました(今までは標榜していたらダメでした)。6歳未満対象で公費負担(所得制限があります)の方が大多数なので負担になる患者さんも少なく我が診療所のように時間外に診療しているところは正直助かりますね!なにしろ夜間の診療だけ患者さんが多かったので、、、、


3月20日
休日急患診療所に勤務してきました。外は冷たい雨で患者さんは少ないのかと出かけてみれば全くの逆で、年末年始を除けば私の出番の中で一番混み合っており昼間だけでも小児科が100名近かったと思います。大多数が発熱、下痢嘔吐なので感染性胃腸炎に当たると思われます。ロタウイルスと思われるもの以外にも各年齢で消化器症状を伴う人が多く冗談でウイルステロが起こったのかと話し合っていました。日頃の診察ではここまでの流行を予想できませんでした。急激な気温の低下が影響しているのでしょうか?診察室外のこぶしの花も雨に濡れて寒そうでした。


3月17日
非常に暖かで風の強い日でした。もう10日間ほどインフルエンザの患者さんが出なかったのですが鼻水くしゃくしゃの1歳児に希望があって検査を行ったらA型インフルエンザ陽性でした。症状や周囲の流行状況から98%違うと思って検査を行ったのに誤診になりますね!単に検査していなかっただけで、この気温でもまだ潜んでいるのを体験しました。それにしても家族内感染も保育園感染も無いのにどこでもらってきたのでしょうか?終盤のインフルエンザは無熱だったりカタル症状が強かったりと非典型例が続きます。
さて、医師会もIT特別委員会が行われて遅ればせながらIT化に向けて発進しました。いずれ平塚市医師会のHPも活きた情報が流れてくると思いますが、いつ頃になるのか楽しみにしましょう。


3月14日   16年度のポリオ日程と新予診票掲載しました↑上段参照して下さい。

インフルエンザはこれが最終回の報告になると思います。流行の終焉はあきらかですね!

また、1月に提出したウイルス分離でA型はすべてH3の香港型でした。H5の鳥インフルエンザは検出されていません(当然のことで確認です)。
この先小児科としては梅雨時まで暇なことが多いです。裏返せば流行性疾患は少なく、花粉症も耳鼻科を受診して投薬されることが多いので混み合う要素が無くなります。しかし、花粉症薬の投薬や皮膚検査、血液での抗体検査は当院でも出来ますのでご相談を!これでも昔は免疫アレルギー外来を大学病院や市立病院で行っていたのですから多少は詳しいつもりでいます。新しい知識の習得が最近ちょっとにぶっているかも、、、(反省)


3月2日
3月になって寒くなるのは皮肉なものです。鳥インフルエンザから人間間で流行する新型ウイルスの発生はまだ報告されていませんが、治療薬のタミフルを国内で生産して備蓄しようと考えるのも理解できます。さて、今シーズンのインフルエンザも完全に終盤ですがS小学校6年生にまだ流行しているようです。友達がインフルエンザだったし卒業式も間近だから37℃でノドが痛いだけでも検査を希望された人がいました。結果はA型インフルエンザ陽性でした、放置すれば今晩にも高熱が出たのかもしれませんが、発熱のないインフルエンザを経験しました。この子は予想に反して予防接種は行っていませんでした。今年のまとめをいずれ行いたいですが、予防接種のためかウイルスの性質の変化なのかわかりませんが軽いインフルエンザが多かったシーズンと言える気がします。


2月29日
鳥インフルエンザで報告の遅れがあったのは残念です。同じことが人間の感染症で起こったら殺人罪に匹敵するでしょうか?
まだインフルエンザが先週も残っています。数は少ないのですが、B型の割合が増えたかもしれません。


また、昨日は平塚市医師会主催の臨床医学会が共済病院で行われました。市民病院や共済病院、済生会病院などの病院からの報告に混じって開業の先生からも発表があり、忙しい診療の合間にまとめをなさっており感服しました。また、平塚市保健福祉事務所から院内感染症とSARS対策やインフルエンザに関しての演題が出ました。担当していることもあり座長の役目をしてきましたが、保健所長自らのご発表にも敬服致しますし感染症動向の元締めとしての活動が紹介されて良かったと思います。ただ、最近思うのですが会場で聞き入っておられる先生方は各病院長や部長に医師会の現と元役員や部会役員で熱心な人は決まっているなーーと思いました。残念ながら小児科はいつも少ないです。私は診察の合間でもあるため短時間しか会場に居ませんでしたので全体の感想ではありませんが。


2月26日
コマーシャル?ですが、日本医師会主催の講座「予防接種で感染症を防ごう」が2月28日(土)23時30分〜24時40分までNHK教育テレビで放映されるようです。来週に子ども予防接種週間が迫ってきました。3月1日から7日までの1週間に忘れていた予防接種を思い出していただき、入学や入園前に予防接種を受けてもらおうというものです。特に麻疹を中心にしたもので、本来接種できない日曜日にも開設していただける医療機関があります。当院は元々土曜日の夜間まで時間外でも接種を行っていましたので通常通りの予防接種を行います。


2月21日
今週も終わりました。インフルエンザに関してはまだ残っていると言う表現が当たっているようです。検査を行ってみると「こんなに元気なのに、、、」と思える症例がまだ時々見当たります。19日の夜間診療所でも成人のA型インフルエンザが6名程ありましたからまだ油断大敵かな?
相変わらず世間では鳥インフルエンザで騒がしい毎日で大分のチャボからも陽性反応が出ました。
加えて、地元平塚からBSE10頭目が出てしまいました。こればかりは食生活に直接関係あるので要注意ですが、鶏肉は関係ないけどなーー。

今シーズンのインフルエンザ脳炎・脳症が2月17日分までがまとまったとの報道がありました。51例で死亡者は6名だったです。さすがに使用禁忌になった解熱剤を用いた症例は無かったとのことでした。

患者51人、うち6人死亡 インフルエンザ脳症

 インフルエンザにかかった子供の一部に起き、意識障害などの神経症状が出て死亡率
が高いインフルエンザ脳症の患者は、この冬に五十一人発生、うち六人が死亡したこと
が、厚生労働省研究班(班長・森島恒雄(もりしま・つねお)岡山大教授)のまとめで
十八日、分かった。
 インフルエンザの流行は続いており、森島教授は「警戒が必要だ」としている。
 患者は、昨年十二月下旬から今月十七日までに報告された。〇―八歳に多く、三歳が
ピーク。一人を除き、A香港型のインフルエンザウイルスに感染した。
 研究班は、治療法のガイドライン作成や、ワクチンの脳症予防効果の確認などを進め
ている。
 インフルエンザ脳症は一九九〇年代に日本で判明、多いシーズンには二百人以上の患
者が出ている。昨シーズンは百二十一人の報告があり、死亡率は19%だった。意識障
害や臓器障害が起き、一部の解熱剤を使うと死亡率が上がる。
 日本特有の病気との見方もあったが、米国でこの冬にインフルエンザで死亡した子供
が約百二十人報告され、神経症状を起こしたケースも多いことから、米疾病対策センタ
ー(CDC)は脳症かどうか調査している。
                                 [共同通信]

2月17日
昨夜は医師会の定時総会が行われて各種予算が承認されました。でも議論もなく形式的に終了した感じですし、出席者の大多数は現在の理事と過去の理事が大勢を占めていて一部の医師の支えで運営されていると言っても過言ではないようです。会長の話にあったことですが、二次救急病院の受診者数で全体に増加して内科系の増加がめざましいが小児科は減少しており、休日夜間診療所の受診者数は逆に小児科が増えて内科が減少し全体的には増加しているとの報告がありました。数字上は小児科の受診形態が望ましい方向に行っているようでポスターで啓蒙してきた効果が出たのかと思っています。


2月16日
13日の報告のように突然インフルエンザの流行が無くなってしまったようです!Why?まだB型は昨年を考えると流行の可能性もあるのですが不明です!


2月13日
今週は突然にインフルエンザの患者さんが消えてしまいました。高熱の患者さん達の混みようが嘘のようです。迅速検査でも他の感染症を疑わせます。気象条件も変化がないのに不思議だと感じています。学級閉鎖が出るようなら地域差かもしれませんが、どうも市内全域で少なくなったようです。逆に花粉症の心配をする人が出てきました。まだ、本格的に飛散していないと思いますが敏感に感じ取っている人も出ています。


2月7日
今週のインフルエンザの推移は以下のグラフの通りです、数字上はほぼ横ばいですが、一家全滅とか兄弟症例が多かった事と母親が罹患した症例数が非常に多かったためと思われます。これを考えると下火に向かってきたかもしれません。


2月4日
本日の午後は保健センターで行われた育児教室の講師を務めましたので休診でした。よくある子どもの病気と応急手当に予防接種にアレルギーからSIDSにインフルエンザと範囲を広げすぎてしまい限られた時間では伝わらなかったかもしれません。配付資料をあとでゆっくりと読んでいただきたいと思います。この中でも話をしたのですが、昨シーズンのインフルエンザ脳症は121例で死亡率19%と明らかに減少はしているようです。予防接種に関してももっとお話ししておきたかったけれど限られた対象者だから仕方なし!子ども予防接種週間(3月1日〜7日)や休日夜間診療所についてもご紹介しておきました。しかし毎回思うのですが、赤ちゃん連れで話を聞くと言うのは無謀とも思え、こちらも集中して話ができないので方法を考えてもらいたい。


2月3日
本日平塚保健福祉事務所から先週分の感染症動向が送られてきました。やはりインフルエンザの流行ピークになるようですからくれぐれもご注意下さい。まだマスコミが鳥インフルエンザの報道ばかりなので、人によっては今インフルエンザ流行していないと勘違いしている人もいるようです。

人から人の感染阻止に全力 最悪なら10数億人感染も

 アジア各地で猛威を振るう高病原性鳥インフルエンザについて、世界保健機関(WH
O)西太平洋地域事務局の感染症地域アドバイザー、押谷仁博士(44)は一月三十一
日、マニラで共同通信のインタビューに答え「最悪の場合、世界人口の30%が感染す
る事態も想定される。封じ込めが緊急の課題だ」と指摘、国際社会が対応を誤れば十数
億人が感染する恐れもあると警告した。(マニラ共同=桑原正樹)
 ―感染国は増えるか。
 「マレーシアやシンガポールは鶏の輸入を厳しく制限しており、その効果がどこまで
出るかだ。ミャンマーは危ない」
 ―最悪の想定は。
 「ウイルスが人から人への感染力をつけ、連鎖的に広がっていくこと。そうすると世
界人口約六十億人の20―30%が感染する事態も予想される。ただし、人から人への
感染力が弱ければ、大流行に至らずに済む」
 ―WHOの対策は。
 「鶏など家禽(かきん)類から人への感染が続く限り、ウイルスが人の体内で人から
人に感染するウイルスに変異する可能性がある。それを防ぐには鶏から人への感染を遮
断する必要があり、そこに全力を挙げている」
 ―具体的には。
 「感染した鶏の処分、感染した鶏と人の接触をなくす―の二点。処分に携わる人は当
然、マスクや防護服でウイルスから身を守らねばならない」
 ―それで防げるのか。
 「理論的にはそうだが現実には問題がある。韓国や日本のように鶏が養鶏場にしかい
ない国ではうまくいく。しかしベトナムやタイなどでは鶏がどこにでもいて、生きた鶏
を市民が買って調理している。こういう環境では感染が広がりやすい」
 ―ワクチン開発は。
 「開発中で、四―五カ月かかる。ワクチンは重症化を防ぐ効果はあるが、感染を百パ
ーセントは防げない。また世界のインフルエンザワクチンの年間生産能力は約二億五千
万人分と少なく、配分の問題も出てくる」
 ―新型肺炎(SARS)との違いは。
 「SARSはむしろ封じ込めやすい病気。ハクビシンなどの動物から人に感染したと
みられるが、その後は重症者からしか広がらなかった。だがインフルエンザは無症状の
人からも広がる」
   ×  ×   
 押谷仁(おしたに・ひとし)氏。東京都出身。東北大卒。米テキサス大公衆衛生学修
士。新潟大講師から1999年、WHOに出向。SARS対策にもかかわった。
                                 [共同通信]
千里コメント>>
問題なのは特定の地域に留まらずに流行伝播する新型のインフルエンザが出現するのか否かが問題です。
ワクチンの効果が期待できないと言っても、今シーズンのように阻止効果が少ないこともあるので、
抗インフルエンザ薬のタミフル等を大量生産する方が効果があると思うのですが、、、、
少なくとも鶏肉を食べられないと言うような食中毒の話とは異なっています。

鳥インフルエンザに関するサイトは こちら



今日は県医師会公衆衛生委員会があり出席しました。話題はインフルエンザと予防接種が大半である程度知っている内容ばかりですが
このHPでもお知らせしていた「保健医療セミナー」が中止になるのは初めて知りました。予算の問題らしいですがね、、、、


1月31日
今日で1月もお終いです。当院では今週の方がインフルエンザ数が多く昨年同期以上だったので来週が心配です。
多少B型も増えているようですが、昨年のようになるのかは不明です。


1月28日
当院では先週以上にインフルエンザが猛威を奮っています。学級閉鎖も続出しており今週から来週がピークかもしれません。ここになってようやくインフルエンザ迅速把握事業による還元情報が普通に見られるようになりました。これは、全国のおおまか500カ所程の医療機関から毎日パソコンで報告されたインフルエンザ数をまとめて見ることが出来ます。当院も協力して報告していますが、昨年までと報告様式が異なり公表されたデータも読みにくくなって残念です。直接リンクしておきますが良くわかりますか?  こちら


1月27日  インフルエンザ−−−当院での動向中間報告−−−

最新感染症情報によるとインフルエンザ数が急増しています。今のペースで行くと大流行と呼ばれた昨年と大差がない流行になりそうです。現在までの中間報告を行うとすれば、今年のインフルエンザはA型が大多数で恐らくは香港型で昨年と同じ。予防接種を行った人が1に対して未接種者が2の割合で、予防接種を行っても感染者が非常に多いです。昨シーズンの当院のデータでは6.4%が既接種者だったので今年程多くありませんでした。しかし、予防接種のお陰かインフルエンザ自体が軽い印象を受けます。熱が37℃台でも検査で確認された人や遊び回っている人、食欲旺盛な人、と今までのインフルエンザ像とは異なっています。熱も39℃以上よりも38℃台が圧倒的に多いです。また、例年に比べて中学生からの流行が広がっているようで現在では保育園に至るまで全てに広がっています。また、地域差や学校間に差があってクラスの欠席者が0の所もまだまだあるようです。昨年に引き続いての連続感染者はまだ当院では出ていませんが、B型に関しては今後増加すると思われるのでまだわかりません。



1月22日
本日の夜間診療所情報です。殆どの患者さんは高熱と頭痛でしたのでインフルエンザの迅速検査を行ってしまいました。記録をつけなかったのですが、大部分はインフルエンザ陰性で中学生や高校生にインフルエンザが多いようです。また、当院に来院の多い地区からの人にもインフルエンザが多いようです。しかし、突然の高熱、頭痛に関節痛という大人の人の大多数は検査上陰性でした。あまりに臨床症状が似ているために抗インフルエンザ薬を投与せざるを得ない事も多かったです。なぜ陰性?他のウイルス?大人で40℃近くても?検査薬は万能でないのですが余りに予想外の結果が多くて当院での結果と夜間診療所の結果が解離していて考えさせられます。受験生2名にタミフルを投与できたのは幸いでした!今日の印象では臨床症状よりも地域や家庭での流行状況の方が診断の助けになる気がしました。


1月19日
ワクチンの話をしている間に、平塚市でもインフルエンザが本格的に活動してきたようです。基本的に中学生で圧倒的に多いのと、昨シーズンまでと比べて予防接種完了者にも罹患者が目立っているような気がします。これは予防接種を行った人が多いためかもしれませんが、逆に発熱も37℃台で元気なインフルエンザの人も検出されています。病原体定点にもなっている関係で迅速検査に加えて咽頭ぬぐい液も採取しています。新型インフルエンザに敏感なこの時期だから必要性が増しており出来るだけ検体を提出していますが、低年齢者に広がってくると検体採取が難しくなりそうで悩んでいます!しかし、もしものときにはご協力をお願い致します。


1月14日
今更ですがインフルエンザワクチンの2回目キャンセル分が出ました。実際まだ2回目の接種が済んでいない人が30数名もこの時期にいらっしゃいます。他の医療機関で接種をされた方や水痘などに罹患であきらめた人におじけづいた人?などでしょうか。これから2回の接種は時期的にお勧めできませんが1回で終了の方(特に受験生)ならご連絡下さい。  


1月13日
鳥インフルエンザ報道では卵とか肉で騒いでおり、何か的はずれのようでおかしい気もします。心配なのは人から人へ感染する新型ウイルスへ変化してくのかどうかと言うことです。感染症情報センターからQ&Aが出ましたのでお知らせまで! こちら


1月12日
既に報道でご存じの方が多いと思いますが、最近の気になる話題 1)鳥インフルエンザが山口で検出されたこと。 2)タミフルの使用に制限が出たこと。 3)SARSが中国でじわじわ増えていること。 以上でしょうか? 鳥インフルエンザがもしも人間間での感染が起こるとなるとSARSどころの騒ぎではありません。この問題に以前より取り組んでこられた方が現在つくばの動物衛生研究所の山口成夫氏で一躍マスコミに登場となりました。実はこのお方はテニスの強豪で茨城のトップ選手だけでなく全日本でも活躍されたのでは、、、同じ年齢枠なので、、、調べてみると香港での騒ぎ以後調査や研究会で農水省の中心であられました。最近の戦績が下がっている理由がわかりました。また、SARSも分からないことが多いのですが、もしかすると以前よりこのウイルスはあったようで中国の動物を扱う業者にウイルス関連IgG抗体が508名中66名で陽性(13.0%)、医療関係者では137名中4名(2.9%)も抗体を持っています。同様な報告が香港からも出ましたが ここ 1.8%既に抗体を持っているようです。そうなると今までは単に知らなかっただけで、一部が重症化するのかもしれません。まだまだ解明されるべきでしょう。先日の講演会で砂川先生に日本国内で抗体を調べたかを尋ねましたがまだ???のようです。恐らく先生自身が抗体を持っているかもと言われましたが、、、3)最後に現実的問題としてタミフルの使用に1歳以下の要注意が出ました。この先の流行に向けて思考の整理が必要になりました。


1月8日
今晩は毎年行われている平塚市医師会の新年会が行われました。大蔵市長と陶山議長に田中県医師会長の来賓の挨拶のあとはお料理を食べて、いろいろな方面の方々と今年もよろしくお願いしますとのご挨拶で終了しました。場所が例年と変わったためか、少ない人数に思えましたが会員の大多数が出席されていました。喜寿会員が8名でお祝いされましたが、横浜医師会では80名程とのことなので開業医師の高齢化はめざましいものです。

正月休みに中国へ出かけて戻った人がSARSを発症する可能性がまだ数日あります。万一国内発生があればこの先忙しいことになりそうですが、、、


1月7日
インフルエンザワクチンの余剰分も本日で無くなりました。今後はワクチン以外の予防策を講じていただきたいと思います。検査薬と治療薬は今のところ十分に確保されていますが今後の流行によっては予断を許しません。


1月5日
本日から診療開始です。比較的元気な中学生が検査を行うとA型インフルエンザと判明しました。昨日沖縄から戻ってきたようです。こうなると平塚のどこの地域で多いとかは言えなくなりました。この正月の大移動でインフルエンザも蔓延するのでしょう!しかし、SARSが確認されたようなので、この先は旅行帰りの発生者が出ないことを祈るのみです。もし出たらパニック!!年末の感染症情報でもインフルエンザの発生が確認されています。参照


1月4日
明日から診療開始ですが、インフルエンザワクチンの接種状況を再調査しました。結果、2回目の接種用に残してあるワクチンが少し余りそうです。2回目予定になって水痘に罹患したとか、あと1回と計算していた人が既に接種終了だったとか、1回目接種から既に8週間も過ぎて来院していない人とか合わせると5本は余裕が出そうです。この休みの間にもインフルエンザは確実に出はじめていますが、あと1回で済む13歳以上であれば間に合うかもしれないのでご連絡下さい。


1月1日
今年も休日夜間診療所に勤務してきました。この休日の様子も聞いてきましたが、総じて混雑している日が多いようです。今夜の患者さんの多くは熱、咳、鼻水又は熱、おう吐、下痢のパターンでした。インフルエンザの検査を行ってA型陽性者は1名で平塚北部地域の人でしたが、他の検査希望のあった人は陰性でした。昼間も1名だけだったようなので、高熱の人は多くてもインフルエンザの人は平塚市ではまだ少ない気がしました。しかし、新年早々なのに大混雑の休日診療所で途切れることもありませんした。


2004年(平成16年)1月1日

様、

今年もよろしくお願い致します。
また、皆様にとってよい一年であることをお祈り致しております。