2003年テニスルールの解説をまとめて掲載しました。作成はかさのパパです。


2003年のテニスルール(1) 投稿者:かさのパパ  投稿日: 3月 9日(日)23時30分08秒

2003年版のルール講習会に参加してきました。
ITFが来年に大幅な様式の変更(規則数を40→30に集約)を計画しているため大きな変更はありませんでした。何回かに分けて紹介しますね。
  1.JTAルール変更(テニス規則、トーナメント諸規定)
  2.プレーヤーからみたルール変更
  3.間違えやすいルールの解説
今日は1.と2.を。
1.JTAルール変更
(1)タイブレーク決戦方式の呼び名変更
2002年度から正式ルールとなったショートセット方式、タイブレーク決戦(ファイナルセットはタイブレークゲームだけで決着する)、ならびに試行されたスーパータイブレーク決戦方式は全て正式ルールとなり呼び方が変更された。
?タイブレーク決戦方式    => 7ポイント・タイブレーク決戦方式
?スーパータイブレーク決戦方式=>10ポイント・タイブレーク決戦方式
尚、各セット内で行われるタイブレークは従来通り「タイブレーク」と呼ばれます。
(2)「失格」の使い方の厳密化
「デフォ:失格(Default)」という言葉は本来「反倫理的行為による失格」を意味しますが、遅刻などのノーショウやけがによる棄権なども含んだ総称として使われてしまっている状況を変えるために、コートの友全体で「失格」の使い方を厳密にすることになりました。
?「遅刻による失格」 => 「遅刻によるノーショウ」
 *)試合に欠場してしまったことは、「デフォしちゃった」ではなく「ノーショウしちゃった」が正解(ちょっと変だけど慣れてしまえば・・・)

2.プレーヤーからみたルール変更
(1)主審がついた試合では選手は自分の判断でプレーを中断できない
ボールの侵入、持ち物を落としたなど従来は主審も選手のいずれもがプレーを中断できていたが、主審が判断する国際ルールと同様に変更になりました。
(2)トイレットブレークのとれるタイミングが厳しくなった
男子・女子により表現に差はあるものの、セットブレーク時が原則となりました。厳密にルールを適用すると8ゲームプロセットなどの試合ではトイレに行けなくなります。
(3)判定の訂正:1回目はポイントをやり直しへ
従来は、シングルスのとき、アウト(フォールト)をコールした後グッドと訂正した場合には失点(=相手のポイント)でしたが、1回目はレットにしてポイントをやり直す、2回目以降は故意に相手を妨害したとして失点に変更になりました。ダブルスのとき、アウト(フォールト)とコールしたが、パートナーがグッドとした場合も同様です。ただし、ネットに触れたサービスを一方がフォールト、パートナーがレットとした場合はサービスのレットになります。

ルールの変更は今年は少ないのですが、間違えやすいルールはたくさんありますので、何回かに分けて紹介します。

2003年のテニスルール(2) 投稿者:かさのパパ  投稿日: 3月11日(火)00時56分58秒

3.間違えやすいルールについてその1

(1)試合中にラケットやシューズが破損したときは?
破損したり、落としたりしたものによって、コート外に取りに行けるものと
行けないものがあります。
  ・ラケットが折れたり、ひびが入ったり、ストリングが切れた時はその
   ままで新しいポイントをプレーしてはいけないことはご存じと思いま
   すが、手持ちのラケットが全て不具合になってもその補充のため
   にコートを離れることは許されません。
   相手が「ラケットがなくなったから取りに行きたい」といったら即座
   に「No!」と言いましょう。
   ただし、アンパイアの許しを得て誰かから補充してもらうことはでき
   ます。
  ・シューズの底の破損、不可抗力でぬれた場合、サポータの不具合、
   付けていためがねの破損、付けていたコンタクトレンズを落とした
   などは試合を中断してコートを離れることが認められます。
   15分以内に戻る必要があります。
  ・ただし、間違ってクレーコートにハードコート用のシューズを履いて
   きてしまったり、めがねを忘れてきたときは認められません。
   でもアンパイアは他の手段でかなえられるように配慮するように
   求められてますので、頼んでみる価値はあります。
また、試合中にシューズとソックスの履き替えは1回に限り90秒が認め
られるます。(欧米人にはかなりの汗かきの方がいるとのこと)
ただし、グリップテープの巻き替えはチェンジエンドやセットブレークの時
間内で終わらせなければなりません。(不具合とは認められないから)

(2)トスに勝ったときのエンドおよびサービスの選択
トスの勝者が選ぶことができるのは「サーブorレシーブの選択」、「エンド
の選択」、「トスの勝者の権利を相手に譲る」といずれか一つです。
「サーブあげるよ。僕はこっちのエンドをもらう」などという甘い誘いに
惑わされないように!
(でも「トスの勝者の権利を相手に譲る」なんて人観たこと無い) 

(3)フットフォールトは打つときだけじゃ無い
フットフォールトはサービスを構えてから打つ瞬間までを通して「ベースラ
インのネットに向かって後方、センターマークとサイドラインの仮想延長
線の間以外の区域に触れては」いけません。


2003年のテニスルール(3) 投稿者:かさのパパ  投稿日: 3月11日(火)15時18分40秒

間違えやすいルールの2回目です。

(4)試合中に相手のコート側に入ってもいい?
ルールではサービスが打たれるときだけレシーブ側にいることを要求して
いるだけです。ですからドロップボールを処理してそのままネットの仮想
延長線を越えて相手コート側に入ってもかまいません。ただし、白線
で囲まれたインコートに入るとネットタッチと同じ「タッチ」になっちゃいま
すよ。
ただし、相手の判定が不服でボールマークをチェックしに相手のコートに
入ったりするとスポーツマンシップに反する行為として重大なルール違反に
なりますよ!

(5)ネットのようでネットでない、ポストのようでポストでない。。ベンベン!
シングルススティックを使ってシングルスゲームを行う場合はシングルス
スティックの外側のネット・コード・ネットポストは審判台やベンチと同じ
に見なされます。(コート内に常備されているものをパーマネント・フィク
スチャと呼びます) ですからシングルではOKがダブルスではダメになった
りその逆があったりします気を付けましょう!
  ・シングルスのラリー中のボールがシングルススティックの外側のネット
   にふれて正しく相手側のコート内に入ってもアウトになります。
   もちろんシングルススティックの内側のネットにふれて正しく相手側
   のコート内に入ったらラリー続行です。
  ・ダブルスのラリー中のボールがネットにふれた時は常にポストの内側
   ですから正しく相手側のコート内に入ったらラリー続行ですよね。
  ・ドロップボールを処理したはずみにネットに触れてしまうことがあります
   が、シングルスの時はシングルススティックの外側のネットやポストに
   触れても失点になりません。ダブルスはダメです。

(6)レイトコールはどこまで許されるか
アウトやフォールトは瞬間的にコールしなければなりませんが、息をのんで
しまったような場合を考慮して次のいずれかが起こる前にコールすれば
許されるとルールにありますが、レイトコールの非難を受けることは必至
ですから瞬間的にコールするように心がけましょう。
  ・返球がネットする
  ・ネットを越えたが、正しくコートに入らなかった(要するにアウト)
  ・正しく入ったあと相手がそのボールを打つ
  ・ネットを越えてきたボールをボレーする
ネットの仮想延長線上を越えたらコールできないということはありません

(7)放置したボールは石ころ!
フォールトした1stサーブのボールをコート内に放置したままプレーを続行
した場合は放置ボールはただの石ころと同様に見なされます。ですから
  ・インプレーのボールが放置ボールに当たっても、単なるイレギュラー
   だから返球しなければならりません。
   (どっちがプレー中のボールかわかれば良いけどね。。。)
  ・プレー中にボールを蹴飛ばすなどしてボールがネットに触れても、
   石ころなのだから蹴飛ばしたプレーヤーの失点にはならない。
  ・でもボールを蹴飛ばしたことで、相手が気になったとしてプレーを止め
   た場合は、落とし物をした場合と同様に相手に無意識の妨害をした
   とみなされ1回目はポイントレットになりワーニングを受ける。2回目以
   降は失点してしまいます。
要するに、ボールはちゃんと片づけてから2ndサーブしましょう!

2003年のテニスルール(4) 投稿者:かさのパパ  投稿日: 3月11日(火)15時23分35秒

間違えやすいルールの3回目です。

(8)ポストを支える鉄製パイプの扱い
インドアコートでテニスをすると鉄製パイプがネットの下をポストを支えるために
横切っていることがありますが、ちょっとややこしいルールがあります。
  ・プレーヤーからはネットの一部と見なされます。 すなわちさわったら失点。
    (シングルスのときはちょっと変わります。 間違えやすいルールの2回目を)
  ・ボールからは地面と見なされます。 相手からのボールがネットを超えて
   当たったときは地面にワンバンドしたことと同じですからすぐに打たないと
   ノットアップになっちゃいます。 自分の打ったボールがネットを超える前に
   当たったら地面に当たったことと同じで失点です。

(9)プレーヤーの大声(h門さん! 要注意!!)
プレー中に突然大声を上げ、それによってプレーが中断してしまったときは、故意
か無意識かによって判断が変わります。
  ・無意識と見なされた(急に蜂にまとわり憑かれたなど)ときは1回目は無
   意識の妨害としてポイントレットになり「今後同様なことがあったら失点
   です」と注意を受け、2回目以降は失点になります。
  ・故意であると判断される(相手が打つ時に大声を出すなど)と1回目でも
   失点です。

(10)観客のアウトコールでプレーを止めちゃ損です
プレーを止めたプレーヤーの失点になってしまいます。 コートレフェリーやロービング
アンパイアに観客を注意するように要求することができます。

(11)自然的体力消耗(痙攣)には何の考慮も払われません
ATPやWTAなどの試合は必ずドクターやトレーナーが待機してますので痙攣を
理由にインジュリータイムをとることができます。(Shuzoルールと呼ばれてるのは
有名ですね。)ところが、JTAや一般の試合ではドクターやトレーナーが待機して
いることはまれですので、何の考慮も払われません。
  ・痙攣が起きてしまったプレーヤーは自分で棄権を申し出ない限りプレーを
   続けなければならなりません。したがって、痙攣でプレーができないとアンパイア
   は倫理規定違反(理由なき遅延)を20秒ごとにが科し続けることになって
   しまい場合によっては生命にかかわることになってます。 
  ・そこで、レフェリーがこれ以上の継続は好ましくないと判断した場合には棄権
   させることができます。
  ・去年までは、第3者がプレーヤーに触れただけで失格でになっていましたが、
   ほとんどは好意で触れてしまったケースなので倫理規定違反をとられる程度に
   ゆるめられました。
要するに痙攣してしまったらひどくなる前に棄権したほうがよいと言うことかな?

(12)セルフジャッジの判定
原則は「ネットより自分の側に関する判定とコールは全てで自分の責任である。」
とかかれています。 ですから
  ・相手がフットフォールト犯していると判断したら、レフェリーもしくはロービング
   アンパイアを呼び、善処を依頼できることだけです。 相手には直接言う
   ことはできません。
  ・ノットアップの判定も相手の自己申告になります。勝手に判断して相手から
   ノットアップじゃなかったと言われたら失点になってしまいますのでご注意を。
  ・自分で判定できなかったときは、そのボールはグッドである。ただし、相手に
   アドバイスを受けても良いが相手の判断が最終です。
   (でも聞かれたら、グッドとしか言わないよね。 ・・・僕だけかな??)
  ・コートサーフェスが何であってもボールマークの調査はできません。
  ・ですからボールマークを調べようとして相手コート側に行くとスポーツマンシップ
   に反する行為として倫理規定違反となります。

2003年のテニスルール(5)  投稿者:かさのパパ  投稿日: 3月11日(火)15時27分52秒

間違えやすいルールの4回目です。(これで最終回)
最終回はベテランテニスでは日常茶飯事のように起きている間違い特集です。

(13)対戦相手との間でサービスの順序を誤った時(シングルス・ダブルスとも)
対戦相手との間でサービスの順序を誤った時は次のように処理します。
  ・ゲームの途中は直ちに正しい順番に戻す。
   ただし相手が1stサーブをフォールトした時に気がついたらフォールトは
   引継ぐ必要はない。
  ・ゲームが終了後に気づいたときは入れ替わったまま続ける。
  ・タイブレーク中は間違ったプレーヤーが2ポイントをプレーしてしまった後に
   気づいたら入れ替わったまま続ける。

(14)ダブルスのペアの間でサービスの順序を誤った時
戻す/そのまま続けるは(11)と同じ判断ですが、ペアどうしですから1st
サーブをフォールトした時に気がついたらフォールトは引継がなければなりません。

(15)ダブルスのペアの間でレシーブの順序を誤った時
このケースはレシーバーが受けるサイドを間違えたときと同じことです。
  ・ゲーム中はそのゲームが終わるまで間違えたままプレーします。
   これはミックスなどで故意に男性が2回続けてレシーブすることを防ぐためです
   次のレシーブゲームで正しく戻します。
  ・タイブレーク中は終わるまで間違えたままプレーします。
   次はセットが変わりますので、サーブ/レシーブの順序を再度決められます
  ・ただし、ゲームでもタイブレークでも0−0でサーブが始まる前や1stサーブが
   レットのときに気づいたらすぐもとにもどします。

(16)間違ったサイドからサーブをしてしまった
サーブが入りラリーが開始された時に気づいてもポイントはちゃんと終わらせなければ
いけません。途中で止めると失点になってしまいます。ポイントは成立して、直ちに
正しい位置に訂正しなければなりません。
1stサーブをフォールトしたときに気がついたら、直ちに正しい位置に訂正して2nd
サーブからプレーします。
(相手が1stと2ndで間があいてしまったからなどと1stを要求してきても断固拒否
しなければなりません。)

(17)ゲーム・スコアを間違えた
インプレー中にゲーム・スコアの誤りに気づいたときは、プレーを続けポイントが終了
した時に即座に正しいゲーム・スコアに訂正します。 訂正してみたらセットが終わっ
ていた(6−5だと思っていたら、6−4,0−1 or 6−3,0−2だった)ときは
これをそのまま有効としてゲームを続けます。
(去年までは第2セットを改めて0−0から開始するとしていました)

(18)スコアがわからなくなったときは
原則は「双方で合意できるスコアまでさかのぼる。その以降に双方で確認できた
ポイントを加えたスコアから再開する。」ということです。
再開するときに守らなければならないのは「サーバの順番は試合開始から終了まで
交互に行う」ことであり、同じエンドやサイドで連続してプレーしてしまうことは
やむを得ません。
例1)ゲームの第6ポイントをAがとり、AはGameと主張、BはDeuceと
主張したとき双方が15オールまでは確認できたときは、第6ポイントを加えて
Aの30−15で再開する。
このときアドサイドで続けてプレーすることになるがやむを得ない。
例2)第10ゲームをサーバAがとり、Aは6−4でセット終了と主張、Bは5−5
と主張したとき双方が3−3まで確認できたときは第10ゲームの結果を加えてAの
4−3から再開する。4−3であるためエンドを交代し、Bのサーブとなる。 
本来なら偶数ゲーム数終了のためエンドの交代はないはずだがやむを得ない。

ルール講習会で解説されたルールや日頃の審判活動で気になっていたことをメモに
してみました。
でも簡略的に書いたりして舌足らずになっている面が多々ありますので、正確な
ルールは是非「コートの友2003年版」(ウィンザーラケットショップで手に
入ります)をお読み下さい。