日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールは こちら    キャッチアップスケジュールは こちら (標準的な方法で出来なかった時の参考)

予 防 接 種 に つ い て の 解 説
  T 定期接種(無料ですが問診票と母子手帳を忘れずに! )                 中村小児科医院2014.4.1 接種間隔の上限廃止にともなって改訂

対象疾患
(ワクチン)
接           種
 

備        考
 
対象年齢 標準的な接種年齢 回数 間隔 接種量 方法

4種混合ワクチン
 ジフテリア(D)
 百日咳  (P)
 破傷風  (T)
 不活化ポリオ(IPV)

T期初回 生後2〜90月に至るまで

生後2〜12月

3回

20日以上、標準的には56日まで

各0.5ml



 皮下



 
注射後1〜2日で軽いしこりが数日出来ることがあります。腫れが強い時は冷湿布して下さい。次回接種の時に申し出て下さい。接種後の発熱(37.5℃以上)頻度も高く3〜4割位の報告があります。T期の追加を忘れないで下さい。また、規定の間隔が空いてしまった時も相談して下さい。
 平成24年8月2日以降に生まれた赤ちゃんは、この4種混合ワクチンが原則使用されることになります。
令和5年4月から生後2ヶ月から接種可能に!

T期追加 生後2〜90月           [T期初回接種(3回)終了後、     6ヶ月以上の間隔をおく]

初回接種(3回)後
12〜18月
 

1回

 



 

 0.5ml

 
2種混合ワクチン
  (DTトキソイド)
U期   11歳〜13歳未満
 
11歳
(小学校6年)
 
1回
 

 
  0.1ml
 

単独不活化ポリオと
3種混合ワクチン
(DPT)
 

      生後2〜90月
 

生後2〜12月
 
原則として、単独ポリオワクチンやDPT(3種混合ワクチン)で接種開始している人はそのワクチンを継続して行ってください。接種方法、間隔は上記4種混合ワクチンと同じです。対象者が少なくなればこれらのワクチン接種は無くなっていくものと思われます。もちろんDPT-IPV(4種混合ワクチン)と内容は同じなので同時にこれらを行うことは出来ません!

 麻疹(はしか)
 ・
 風疹混合ワクチン
 (MRワクチン)
 
又は各単独ワクチン
(M又はRワクチン)

T期:生後12〜24か月に至るまで
 1歳になったらすぐに接種を勧めます
 

1回
 


 

 0.5ml
 

 皮下
 
注射後5〜14日頃に約20%に37.5℃以上、10%に発疹を、約6%に注射部位の紅斑を認めることがあります。
妊婦には接種不可。

平成18年4月より開始され、U期の接種対象者はT期が終了した人か、単独の麻しんや風しんワクチンを接種していない人に限られましたが同年6月2日改正され単独ワクチンの接種を過去に受けた人も対象になりました。また、法的に単独ワクチンの使用も認められました。
U期:5歳以上7歳未満で、小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までの間
(いわゆる幼稚園の年長児に相当します)

1回

 



 

 0.5ml

 

 皮下

 

V、W期の接種は平成25年3月で終了しました。任意接種は何時でも可能です
平成20年4月1日から平成25年3月31日までの時限立法ですから、対象学年相当になったら直ちに受けるようにして下さい。
麻しんの流行は5月頃が最近は多いので気をつけて下さい




日 本 脳 炎

平成7年4月2日〜平成19年4月1日生まれの人へは当面の間、未接種分を公費負担で接種できることになりました。
2011.6−記載

 

T期初回 生後6〜90月に至るまで

3歳

2回

6日以上、標準的には28日まで

 0.25ml
(3歳    未満)


 0.5ml
(3歳    以上)
 皮下 日本脳炎は国外での流行もあるのでまだ油断は出来ません。蚊が媒介するもので人人感染の心配はありません。国内での患者発生は西日本に限られておりますが、アジアでの流行の報告はまだみられます。
一般的な注意

◎ 予防接種当日の入浴は差し支えありません。
◎ 注射部位を清潔に!!
◎ 注射後は副反応の出現に注意して下さい
◎ 過激な運動や疲れが予想される旅行は控えて!
◎ 予防接種当日は院内で体温を測定してください
◎ 前もって接種予定の問診票を持ち帰り自宅で
     記載しておくと楽です

 

T期追加 生後6〜90月
(T期初回終了後概ね1年おく)

4歳
 

1回
 

T期終了後6か月以上、標準的には1〜1.6か月
 
U期   9歳〜13歳未満 
2010.8.27より新しいワクチンの使用が認められました。
 
9歳
 
1回
 

 
V期は廃止になりました!
2005.7.29施行
 

 

 

 

(ヒブ)
Hibワクチン
(乾燥ヘモフィルスインフルエンザ菌b型ワクチン)

生後2ヶ月〜6か月 27日、標準的には56日までの間隔で3回接種し、7ヶ月以上、標準的には13ヶ月までの間隔で追加接種を1回 各0.5ml 皮下 WHOからも勧告が出され世界各国で実施されているワクチンで、平成20年12月より発売されましたが残念ながら任意接種です。乳幼児の重症細菌感染症の大部分を占めるヘモフィルス菌b型への効果は絶大で、特に目立った副作用もなく局所の腫れや発赤と数%の発熱くらいのようです。フランスからの輸入ワクチンなので今のところ在庫が少ないのとワクチンとしては高額なのが難点かもしれません。
平成23年4月より平塚市では5歳未満対象に公費負担が始まり、継続して平成24年度も実施。平成25年4月より定期予防接種へ移行しました。
生後7か月〜1歳に至るまで 27日、標準的には56日までの間隔で2回接種し、7ヶ月以上、標準的には13ヶ月までの間隔で追加接種を1回
1歳〜5歳に至るまで 1回接種
子どもの
肺炎球菌ワクチン
(プレベナー13)
生後2ヶ月〜6か月 27日間以上の間隔で3回接種を1歳までに終え、60日以上の間隔をおいて、1歳に至った日以降に1回。(標準的には12〜15ヶ月齢で4回目接種) 各0.5ml 皮下 Hibワクチンとほぼ同様です。
肺炎球菌による髄膜炎は年間200名ほどで、死亡率はHibによるものより高率と考えられています。他にも肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、骨髄炎、関節炎等の原因の1つになっています。
高齢者に広く行われているワクチンは別ですのでご注意下さい。
平成23年4月より平塚市では5歳未満対象に公費負担が始まり、継続して平成24年度も実施。平成25年4月より定期予防接種へ移行しました。平成25年11月より13価のワクチンに移行しました。任意で9歳まで適応であった7価ワクチンですが、13価ワクチンは5歳までが適応です。
また、7価ワクチンで4回接種完了者も最後の接種から8週間空けて13価ワクチンを接種することが勧められていますが任意接種扱いになっています。
生後7か月〜1歳に至るまで 27日間以上の間隔で2回接種を1歳までに終え、60日間以上の間隔をおいて、1歳に至った日以降に1回3回目を接種
1歳 60日間以上の間隔で2回接種
2歳〜5歳未満 1回接種
子宮頸がんワクチン
(サーバリックス;2価ワクチンで世界的には新しいが日本では先行発売されている)

(ガーダシル;4価ワクチンで世界的には先行発売されている)

この2つのワクチンは子宮頸がんに対する効果はほぼ同じと考えられるが、効果の持続時間に差があるかもしれない。しかし、年数経ておらずまだ詳細不明。)

(シルガード9:9価ワクチンで現在世界的には主流となっています)
10歳以上の女性








9歳以上の女性






公費負担の年齢は備考参照
通常、1回0.5ml
初回、1ヶ月後、6ヶ月後の3回三角筋部に
筋肉内接種






通常、1回0.5ml
初回、2ヶ月後、6ヶ月後の3回三角筋部に
筋肉内接種
0.5ml 筋肉 子宮頸がんは日本では年間15,000人が発症し、約3,500人が死亡している女性特有のがんでヒトパピローマウイルス(HPV)が関与している。ワクチンにはHPV16型・18型に対する抗原を含んであり、ワクチン接種で約70%の発症を抑えることが出来るとされている。
接種年齢の上限はないが、初交前の女子が最も最適とされている(大体11歳から14歳)。副反応は接種部位の疼痛、発赤、腫脹などの局所反応と軽度の発熱、倦怠感の全身反応でいずれも一過性で数日以内に軽快する。

平成25年4月から予防接種法による定期接種になり対象が中学校6年生〜高校1年生になりました。標準的な接種は中学校1年生が勧められています。
しかし、その後積極的勧奨の差し控えの通知が出されたため行政から個人宛へ接種勧奨の通知等が出されていない状況でしたが、令和4年度からは積極的勧奨の再開が行われています。
また、新しい9価ワクチンのシルガード9が令和5年4月より定期接種として使用できます。
また、接種機会を逃し対象外となった人へのキャッチアップ接種も可能となっています。
従来のワクチンと交互接種問題等詳細は直接お聞き下さい。
       















 
 

種  類
 
接          種
 
備          考
平成15年4月より、小中学校でのツ反とBCG接種は廃止になりました!!
 
対象年齢  回数 間隔 接種量 方法




B C G

 




生後1歳未満

お勧めは5−8ヶ月
   



各1 回



 






 



規定のスポイド
で滴下    


 




経皮



 
接種局所が一時小さな膿疱になることがありますが大部分は自然に軽快します。副反応はほとんどありません。左の上腕外側に接種しますので、簡単に露出できる服装で来て下さい。接種後1時間は入浴を控えて下さい。平成17年4月よりツベルクリン反応検査を行わずにBCG接種を行うように改訂されました!!
接種後10日以内に接種局所に発赤・腫脹さらには針痕部位に化膿が生じること(コッホ現象)がみられた場合には受診してください。 

対象年齢が変更になりました。2013.4月〜




水痘


1歳、2歳児

3,4歳児で過去に接種歴が無ければ2015年3月31日までは1回のみ接種対象(経過措置は平成27年3月末まで)



2回

3カ月以上空けて(標準的には6カ月空けて)2回接種



各0.5ml



皮下
2014年10月より定期接種になりました。従来も1回接種のみでは軽くても罹患することが多いことが知られており、2回接種することで予防効果が高く得られます。そこで、定期接種では1,2歳児に2回接種することになりましたが、それ以上のお子さんも同じように2回接種して予防して欲しいと小児科医会では国に働きかけている最中です。経過措置の対象児は3,4歳児ですがこの年齢でも2回接種が本来勧められています。








 









  U 任意の予防接種 (有料になりますが、65歳以上のインフルエンザには公費負担1回があります。)



インフルエンザ




 

生後6ヶ月以上(メーカーによっては1歳以上)が対象
特に、保育所、幼稚園、小学校、中学校の児童生徒、高齢者、何らかの基礎疾患があって予防したい者、受験生等


 

     
13歳未満は2回接種

13歳以上は1回又は2回接種

65歳以上の公費は1回分 

2〜4週





 

3歳未満 0.25ml/1回


3歳以上0.5ml/1回


 


 皮下





 
注射を受けた部分が赤く腫れる程度で発熱はほとんどありません。はっきりした卵アレルギーは接種が出来ません(原則)。ワクチン株は毎年流行予測を行って製造しています。流行前の10月〜12月に接種終了が望ましいですが、過去に免疫のある13歳以上の人は1回でもすぐに免疫が出来るので未罹患であれば受けて下さい。近年はワクチン不足が起こりやすくなっています。高齢者や乳幼児に対して重症化を防げると考えられています。65歳以上には公費負担(H.13.12月~)があります。
通常ワクチンの入荷が10月上旬〜中旬になります。入荷次第接種を開始しますから、この時期に問い合わせてください。


解説配布書23-24年用

ワクチン在庫案内


 おたふくかぜ
 

1歳以上の未罹患者
 

1回
 
2回接種推奨
 

     0.5ml
 

 皮下
 
副反応は少ないですが、接種2〜3週間後に一過性の耳下腺腫脹や発熱がみられることもあります。また、まれに無菌性髄膜炎の報告もあります。2回接種推奨(MRワクチンのT期、U期に合わせて2回行うことでより確実に予防効果が期待できます)

 水    痘
 

2歳以上の定期接種対象外の人
1,2歳児は定期接種
 

1回
 
2回接種推奨
 

     0.5ml
 

 皮下
 
副反応はまずありません。感染して72時間以内に接種すれば発病を阻止できる可能性が有ります。接種しても2〜3割に軽く水痘に罹患することがあります。2回接種推奨(1歳で1回目を行い3か月以上経過しての接種を日本小児科学会は勧めていますが、この場合は乳幼児時代の予防効果は高いですが大きくなっての効果には疑問もあります。2回目を約1年後の2歳で行った方が長期効果に期待が出来そうです。この3か月−1年の間に水痘に罹患する危険度を考えて接種するのが順当かと思っています。2014年10月より1,2歳児対象に定期接種となりました。他の年齢でも今まで通り任意接種で受けることが可能です。


 B 型 肝 炎



 
 母子垂直感染防止;HB陽性母の乳児
(WHOは全乳児に勧めています)
 
3回
 
通常2,3,5ヶ月(139日以上空ける)
 
各0.25ml
 


 
 皮下


 

局所反応以外の副反応の報告はほとんどありません。
抗体の出来にくい人は検査を受けて追加接種を行って下さい。
肝臓がん予防の意味合いで、WHOは生後早期の接種を勧めています。その場合は生後2ヶ月よりヒブ、肺炎球菌ワクチンとの同時接種が勧められています。WHOの勧告を受けており定期接種への要望も出されていますがまだ公費負担までには至っていません。
2016.10月より定期接種として2016.4月生まれ以後の0歳児を対象に始まりました。
 

ハイリスク者;医療従事者、腎透析患者
(WHOは全乳児に勧めています)

 


3回

 

1ヶ月間隔で2回
その後5〜6ヶ月後
に1回
 

各0.5ml
(10歳未満は0.25ml)
 




ロタウイルス
     ワクチン

(生ワクチン)
ロタリックス(1価ワクチン)
:一番重症化しやすい1種類のウイルス型を弱毒化したもので、交差免疫で他の型にも有効とされています。

ロタテック(5価ワクチン)
:代表的な5種類のウイルス型を弱毒化したのものです。

両製剤の効果に大きな差はないとされています。
生後6週より接種可能。4週以上の間隔で2回経口接種し生後24週までに接種完了。
1回の内服量は1.5ml





生後6週より接種可能。4週以上の間隔で3回経口接種し生後32週までに接種完了。
1.5ml 経口 ロタウイルスは乳幼児のウイルス性胃腸炎(白色便下痢症とか冬季下痢おう吐症と呼ばれた下痢おう吐症)を引き起こす代表的なウイルスで、誰もが1回はかかる可能性があります。特に年少児がかかると脱水やけいれんなどおこして重症になり入院加療が必要になることが心配されます。このウイルスにはたくさんの型があるので複数回かかる可能性があります。
このワクチンを経口内服することで90%近く予防できるとされています。しかし、現在の所公費助成にはなっていませんので高額な自己負担がかかります。

対象年齢以上は腸重積症を引き起こす可能性があるので接種できません。

中村小児科医院専用予診表(自費負担) 水痘・おたくふかぜ  インフルエンザ  Acrobat reader が必要です。