ここでは主に温室等の特別な設備を持たない方の為に簡単なランの栽培方法をご紹介致します
種類を選べばかなり多くの種が栽培可能です 是非翌年もご自分の管理で咲かせて楽しみを味わってみて下さい

ランの仲間は種類が多く低温性と呼ばれる品種はほとんどの種類が温室がなくともほんの少しの工夫で
栽培可能です 又ランそのものが丈夫で生育適応範囲が非常に広い種もありますのでこれらも
温室不要で栽培可能です

各月ごとに季節の移り変わりにそって管理の解説をしておりますが これは私共の農場のある
関東を基準にしていますあくまで目安とお考え下さい 遠方の方はご自分の地域に合わせてずらして下さい
ランを栽培し始めたばかりの頃はいくら参考書を読んでも疑問だらけでしょうメールで個別に栽培相談にも
応じますもちろん私の解る範囲でと言う事ですがどうぞ遠慮なく問い合わせしてみて下さい
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5月
サクラの花も散り葉桜となる頃よりほとんどの低温性のランは戸外での管理が可能となります
  温度
  自然の温度にまかせましょう
  潅水
  新芽の育ち始めた株から植え込み材料が芯まで乾いたと判断できたら直ぐに鉢の底から流れる位たっぷりと水やりして下さい
  日照
  特に丈夫な種類は直射日光に当ててもなんなく育ちますが安全の為に30〜50%の遮光下に置いて下さい
  肥料
  液肥が無難ですもちろん置肥も使えますが株の大きさや鉢のサイズによって置く肥料の量を調整しなければなりません
  感覚が解るまでは水で薄める液肥をお勧めしています ボトルには必ず肥料の濃度が表示されていますので必ず確認して下さい
  表示の濃度が1桁ならば(例えば6-6-6)2000〜3000倍に薄めて又表示の濃度が2桁ならば(例えば12-12-12)
  4000〜6000倍に薄めて 1週間から10日に一回水やりがわりに与えて下さい  


6月
日に日に温度は上がりいよいよ梅雨入りです
  温度
  自然の温度にまかせましょう
  潅水
  ランの水やりは乾いたらあげるが基本です長雨に当てっぱなしは良くありません3日雨にさらしたら5〜6日は雨に当てない様にして
  一度鉢の中を乾かしてやるのがコツです
  日照
  長い曇り空の間の晴れ間に直射日光が当たると葉やけを起こします安全の為に50%遮光下に置いたままで良いでしょう
  常に側についていられるなら快晴の日以外はなるべく明るい所で日光浴をさせてやれれば理想的です
  肥料
  5月と同じ様に薄目の液肥を1週間から10日に一回水やりがわりに与えて下さい置肥を置いてある場合は古い物を取り捨てて
  同量の新しい物と取り替えると良いでしょう


7月
蒸し暑い日が続きます6月と同じ管理で良いですが梅雨が明けたら熱帯性のランでさえ暑がります
  温度
  自然の温度に任せましょう
  潅水
  植え込み材料が乾いてから直ぐにたっぷり与えて下さい
  日が暮れ始める頃より少しでも涼しく過ごさせた方が調子が良いので水やりは夕方以降又株全体も濡らして植物体の温度も
  下げてやりましょう 栽培場所の周りも打ち水をしてなるべく風が良く通る様にしてやれば理想的
  日照
  常に50%の遮光下に置いて下さい
  肥料
  梅雨が明けたら一切中止 夜温の高い時に鉢の中に肥料分が多いと根を傷めます


8〜9月
ランの故郷は熱帯地域でも風通しの良い雑木林の中の様な所です夏バテさせない様な工夫が必要です
  温度
  自然の温度に任せるよりしかたない
  潅水
  水分補給と植物体の温度を下げてやる目的も兼ねて乾いている物にはたっぷり与えて下さい
  日照
  常に50%の遮光下に置いて下さい
  肥料
  7月と同様一切与えません


10月
ようやく夏の暑さも峠を越し一時生育の鈍っていたラン達も元気を取り戻しグングン成長します
  温度
  自然の温度に任せましょう
  潅水
  植え込み材料が乾いたらたっぷり鉢の底から流れる位水やりして下さい
  日照
  50%の遮光下でも良いですが理想的には少し遮光率を下げて(目安は30%位)下さい
  肥料
  薄い液肥を月に2〜3回水やりがわりに与えても良いですが無肥料の方が安全です


11月
日照時間もどんどん短くなり温度も日に日に下がって来ます低温性の種はこの寒さに当たる事により花芽分化をしますので
体感温度が少し肌寒いからと言って慌てて暖かい所に取り込まない様にしましょう
  温度
  11月中旬まではかなり寒く感じてもこのまま外気温にさらしておいて下さい朝方の最低気温が5℃を下回る様になったら
  屋内の日当たりの良い場所に取り込んで下さい
  潅水
  温度の低下に合わせて水やりを少なくしていきます大雑把に上旬は植え込み材料が乾いたら3〜5日待ってお天気の良い
  日中に鉢の中が1週間位で乾いてしまう位の量を与えます 下旬には更に水やりの間隔を空けましょう
  日照
  直射日光に当ててかまいませんなるべく良く陽に当てて下さい
  肥料
  無肥料の方が安全です


12月〜4月
この冬〜初春にかけての季節は室内栽培となります栽培場所の環境によっては更にもう一工夫必要な場合もあります
  温度
  朝方の最低温度が5〜8℃を保てていればそのままで 温度が更に下がってしまう様な所では発泡スチロールの箱にしまって
  毛布をかけてやる等の工夫が必要でしょう
  潅水
  植え込み材料が完全に乾いてから5〜7日待って暖かい日の日中に鉢の底からポタポタと流れる位の量の水やりをしましょう
  1回やった水が10日以上乾かない様であれば水やりの量を減らすかもっと乾きの良い場所へ移して下さい
  日照
  窓越しの直射日光に当ててかまいません最低でも3時間以上陽に当てて下さい
  肥料
  無肥料です