09 011227

奥脇真吾



 中学にいくとこまる
               三年四組   奥脇 真吾
にいちゃんは、小学校をやめる。
にいちゃんのかえってくるのが おそくなるから
家であそぶときも 一人であそばないといけないから
こまる。
にいちゃんは中学にいくから
やきゅうぶで かんとくにいうことも
にいちゃんがいってくれなくなるから
にいちゃんが中学にいくと
こまる。



担任の失敗
 担任は作者をよく知っているわけで、書こうとしていることも、分かっていることが多い。
 この文を読んだあなたは、題の「中学に行くとこまる」を、作者が中学へ行くと思っただろうし、そうなると「にいちゃんは、小学校をやめる。」が出てきて、わけがわからなくなる。
 兄は小学校教員か?といぶかりつつ、とにかく読み進めていただければ―― そうか、三年生の弟が、六年の兄が卒業するんで、何かと不安なんだ、かわいいなあ、いい兄弟だなあと、ほのぼのした気持ちになって、最初の「面食らい」を忘れてくださるかもしれない。
 そうはいかない?
 文は、手紙と違ってその間の事情を知らない人を想定して書なくてはならない。
 担任が、三年生並に「事実におんぶしてしまっている」文を書かせてしまった。
 ちなみに、写真は奥脇君の第一稿。
 最初はB4四切のわら半紙に、とにかく書かせる。赤でOKと書いてあるのは「よし、この題材で行け」というシルシ。

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