あ と が き 

   昭和51年の平塚七夕祭りのことでした。豪華絢爛たる竹飾りに混じり、実に
  ユニークな竹飾りが人目を惹いていました。
 
   それは3本の竹飾りで構成されており、1本目は世界の川として、ナイル川や
  アマゾン川など世界の有名な川の名前が記された色紙の短冊で飾られた竹飾
  り。2本目は日本の川として、信濃川や利根川の名前の飾り, 3本目は、神奈
  川の川として相模川や鶴見川などが短冊で飾られており、それぞれ大竹いっぱ
  いに100近い川の名前、国別、県別、水系名、長さ等が記された短冊だけの竹
  飾りでしたが、実に存在感あるものでした。
 
   そして驚いたことに、この竹飾りの掲出者が柿澤篤太郎元市長さん個人だっ
  たことでした。川は流れると題した解説には、少年時代の洪水の苦労話、川に
  泣かされながら、しかし川を愛して止まない人間になったことや、川にはそれぞ
  れの個性があり、為政者と治水の歴史、4大文明は全て川のほとりに生まれ、
  発展を遂げたこと、そして我が平塚市も同じ様な絶好の位置にあること等が記
  されていました。

   川をテーマにし、短冊飾りという七夕竹飾りの原点を、それも個人で示した3本
  の竹飾りは、あの年のどの竹飾りより私には印象的で、七夕の忘れられない思
  い出になっています。

   平成12年度の平塚市課長チャレンジレポートに私が「2000年に残す平塚の
  川と橋」を選択したのは、水政課の職員として川の現状把握が資質向上に必要
  であることと、仕事として川と向かい合ううちに、私自身も川の魅力に強く惹れて
  いたこともありました。2000年という節目の年の、川と橋の姿はどの川も、どの
  橋も何回訪れてもあたたかい存在でした。

   水政業務取り組みの中で国や県への要望も重要ですが、何より心強かったの
  は、桜の渋田川やアジサイの河内川、お花畑ボランテイア等での流域市民の川
  を通したまちづくりへの積極的な参加の姿勢でした。こうした方々とは実に貴重
  な時間を共有したと思っております。

   川は地域を写す鏡という言葉もありますが、このページを作成しながら、平塚の
  川をもっともっと多くの人に親しんでもらいたく願う次第です。

  参考文献

  神奈川県発刊 ぶらっと相模川 訪ねてみよう今むかし
  
  神奈川県 かながわの土木デザイン
 
  尾上正彦 平塚地方神社誌

  平塚市博物館発刊 相模川流域の自然と文化 
        
  宮村忠著 相模川物語

  井出栄二著 平塚の地誌(橋名由来について特に参考にす)

  平塚市郷土誌事典
 
  平塚市文化情報誌たわわ
              
    平塚市教育委員会 平塚の史跡と文化財めぐり

  新公論社  河川レビュー

 

平成13年3月製作  
     
   平塚市都市整備部水政課   金丸 亜紀雄

 

平成13年4月1日付け異動で、経済部みなと水産課を担当することになりました。
豊かな海は、豊かな川、、豊かな森からと言われています。
水辺の自然と人間との豊かなかかわり、共生をテーマに引き続き取り組んで行
きたいと思っています。

このホームページをご覧いただいた方、水辺などテーマに意見交流しませんか。

メール kanemaru@me.scn-net.ne.jp

 

 



TOPに戻る