< 保福寺峠 > 2008/4/5
松本 ー 保福寺峠 ー 上田 ー 軽井沢 ー 横川 約110 km
保福寺峠にて
神領5時50分発に乗れば、8時50分に松本に着くことができる。
これで長野方面への可能性が広がった。
名古屋からの帰り道。今回は旧東山道保福寺峠、パスハンティングである。保福寺峠は旧東山道のルート。保福寺峠を越え、下ると塩田平。その先、突き当たりが雄大な浅間連峰を背景にした信濃国府である。
< 松本市内 >
4時半。まだ外は暗い。春日井の神領駅まで自転車を走らせる。ところが神領駅でヘマをやらかしてしまった。自転車を畳んだ所に忘れ物をしてしまったのだ。そのため折角の始発電車を逃してしまう。松本へ着いたのが10時15分。1時間半のロスである。コース変更も考えたが、下準備ができていないので、そのまま保福寺峠へ向かうことにする。
松本城
この日はトラブル続きだった。走り始めたら左ペダルの周辺で異音。伊勢本街道で気にはなってはいたが、徐々に大きくなる。クランクの緩みかペダルの油切れか。ギア板の取り付けねじの破損も考えられる。松本市内で自転車屋を探す。ボックスレンチを借りてクランクを締め増しても止まない。西近江路で雨にあったせいか、ペダルの回転軸に注油してもらってようやく音が止んだ。しかし、トラブルはこれだけで済まなかった。
< 保福寺峠 >
刈谷原隧道
松本市内を抜け、小さな峠を越えると、いよいよ保福寺峠への上りである。春の日差しが気持ち良い。背中には雪をかぶった中央アルプスである。
それを見て気づいた。峠の雪は大丈夫だろうか。しかし登り口で地元の人に話を聞くと「開通してますよ。」とのこと。
峠の入り口で松本方面を振り返って
峠への上り
峠の取っ掛かりは赤松の林だった。辺りは松の匂いで満ちている。時々立ち漕ぎが必要だが快適な上りである。時たま車が上ってくるが、ほとんど独占状態。木々の芽吹きはまだだが、春の花が咲き始めている。
ダンコウバイ
< 雪 >
心配した通り、峠付近には雪が残っていた。しかし乗ったまま走ることができる程度である。轍を避け、スリップすれば押して歩く。
峠の手前
何年かぶりの雪道である。前輪が滑るとおっかないが、後輪なら転ぶ事はない。滑ったり転んだり、時には押したり、気分は子どもである。
峠にて
峠には雪はなかった。「歴史の道東山道」の標識があって、旧道への峠までは山道をしばらく歩かなくてはならない。先を急ぐのでそのまま下りに掛かる。
ところが峠の反対側は北側斜面で雪融けが遅かった。おまけに轍が固いアイスバーンとなっている。スピードがついたまま突っ込み、勢い余って転倒する。氷の上では靴がすべってしまって、まるで「だるま」である。
青木村
標高が下るに従って雪も消え、雪解け跡の散乱した小石や木の枝に注意しながら青木村まで下る。
そこで、今日3つ目のアクシデント。アイスバーンで転倒した時に、後ろの変速機を壊してしまった模様。チェーンが弛んだまま、テンションがとれない。仕方がないのでチェーンを切りつめ、手を油で真っ黒にして応急処置を施す。しかし、これで変速をあきらめなくてはならない。
< 変速機なしでの30kmの上り >
千曲川(上田橋のたもと)
出発のトラブルで1時間半のロス。ペダルの異音でショップを探し、さらに変速機の故障である。日暮れまでに横川に着かなくてならない。軽井沢までは約30km。しかし標高差が600mある。勾配はさほどではないが、上っても上っても坂、ギアチェンジができないのが辛い。
浅間山
分けされ
軽井沢は夏と違って人影もなく、閑散としていた。碓井峠に着く。ここから、ようやくの下りである。しかし、日が暮れて辺りが暗くなって来た。
車のほとんどが軽井沢バイパス方面へ行ってしまうので、旧道を通る車はめったにいない。街路灯もなく、陽が落ちてしまったら真っ暗だろう。小さなライトでは心もとない。明るいうちに横川まで下り切ってしまいたい。
碓井峠の下り
カーブの手前で一気の減速、抜けると必死にペダルを廻す。気が焦るせいか横川が遠い。
夕暮れ時の廃線跡