< ホリデーパスを使って・房総 >

2002/9

茂原 - 勝浦 - 鴨川 - 千倉 - 白浜 - 館山 - 金谷 - (東京湾フェリー) - 久里浜 160km

 

 

 

 秋風が吹くと自転車の虫が騒ぎ始める。前の晩になって急に思いついて、房総半島に出掛ける。 海岸線に沿ってひたすら走るだけだから、地図を用意するまでもない。朝5時半の電車に乗って茂原まで輪行。8時45分にスタート。半島をぐるっと回って金谷に着いたのが4時だった。

 


 

< 外房線の車内 >

 

 外房線に入ると電車が急に空いて、車両には乗客がまばらになる。向いに座った御婦人は袋から何やら取り出して、朝食のもよう。

 「自転車ですか」私の輪行袋を見つけて、白髪の紳士が話しかけてくる。「私も折畳み自転車で輪行するんですよ。」「この自転車は何キロですか。私のは12キロ、少し重い。」「住まいが埼玉なので普段は江戸川の堤防を80kmくらい走っています。」「霞ヶ浦は走りましたか。風情があってとてもいいところです。」「私は生まれが関西で、琵琶湖周辺も良い道がありますよ。鯖街道や今津方面など行かれるといい。」

 お歳を伺うと70歳とのこと。茂原で一緒に下車して、大原への道を教わり出発。期待通り北東の風が追い風となって、走り出しは軽い。

 


 

< 房総半島 9月 >

 

 

 河口の風景が好きだ。海に近い川の近辺などにはベンケイガニなど多くいた。ハサミの間のアンテナのような目でこちらを見ていて、人が近づくと急いで横歩きで物陰にかくれたものだ。しかし最近ついぞ見かけない。巣穴が河口近くの堤防などで、護岸工事で整備されると生息場所を失うとも聞く。鮮やかな赤や、くすんだの、小さなの、愛嬌のあるしぐさが面白くて子供達はよくからかい、挟まれたものだ。

 

 

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 畑の向こうに海が見える。東海道線でも大磯の手前や国府津で海が望める。遠くわずかに海が見える景色に引かれる。季節柄、掘ったばかりのサツマイモがあちらこちらの店頭で目に付いた。この地方の品種のせいか、紅色が強く大ぶりのものが多いように思われた。

 

 

 狭い路地を抜けてゆくと海に出る。潮風に晒された色合いがなつかしい。

 

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 暑かった夏も終わってみれば、何だかあっけない。松林ではまだツクツクボウシが聞こえるが、足下ではコオロギがしきりに鳴いている。海も空も秋の色である。

 

 

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