マーフィー de 英語耳  はじめに

2010/2

音読トレイニングのために、Murphyの法則を使ったCDを作りました。オリジナルの英文を発音から脳に刷り込むことで、難解・複雑な文のリスニング力を強化します。 「発音明瞭・意味不明」解消!7月10日発売!
Amazonへ→ 英語耳・多読 マーフィーの法則de英語耳 3ヵ月であらゆる英語が平易にゆっ  くり聞こえ出す!


どれから始めればよいの?
『英語耳ボイトレ』では発音とボイトレを統合しました。上級の人、音楽に興味がある人に好評です。特に英語の教師から高く評価されています。 『マーフィーde音読』は音読+長文読解(しゃれた文章をつかう、ひねった文章、知的好奇心をさそう文例)の組み合わせです。
音読に加えて脳トレイニング(楽しく長文を英語から直接イメージする)の要素が入るので、特に中級から上級の人に効果が絶大です。『マーフィーde音読』は、本の製作途中のCDを使って編集長(英語の習得は読むことが中心)が音読してみてリスニング力強化に非常に効果があったと感激しています。
これに対して『耳読』は、癒し系のショートストーリーで作った初心者から、中級者向けの本です。キンバリーさんのナレーションが素晴らしいので、上級者にもつかえるCDになっています。
『耳読』は私の自分の音読講座用に作りましたので、私の音読セミナーでは、今後は『耳読』を使いたいと考えています。
3冊とも性質がまったく違うので、組み合わせて使ってください。
次は、いよいよ『単語耳 第4巻 Lv.4』に取り掛かりました。辞書作りに似て大変根気と体力が必要な作業が数ヶ月続きますが、 年内には発売するペースで進んでいます。


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はじめに

 あなたは英会話の際に、「私は風邪をひきました」「タクシーを呼んでいただけますか」など、紋切り型の英語を言えるだけで満足していますか? それでは最低限のコミュニケーションしかできず、ネイティブ(英語を母国語にする人々)との英会話は弾みにくいのではないでしょうか。

 本書でもっと生きた英会話をしてみませんか? そしてリスニング力を急激に高めてみませんか? 本書で3ヵ月ほど学習すれば、

英会話で英米人を笑わせ、感心させられる
多彩な分野での生きた単語力が身に付く
複雑な英語表現の発音&聞き取りをマスター
「発音明瞭、意味不明」な日本式発音から脱却
英会話の主旨がくっきり聞き取れる「英語耳」になる

といった5つの変化が、あなたの身に自然と起こってきます。

 本書は、実際に効果があがることですでに定評のある「英語耳」シリーズ公式本の1 冊ですので安心してご活用ください。高校1 年生程度の文法力があれば、英会話初心者でも今すぐレッスンを始められます。ぜひ今すぐ、この1 冊で、「英語耳」の学習を始めてください。

 本書は、英会話の際にネイティブが、?あなたの発音にストレスを感じず、

あなたの発音する内容の意味を取りやすくなり、
あなたの発言に感心したり胸打たれたり、
笑ったりしてくれるようになる

話し方&発音方法を習得するための、まったく新しい実用書です。

 そして、ネイティブにとって自然な発音ができるようになれば、逆に、英会話を自然に聞きとれるリスニング力=「英語耳」も身につきます。まさに一石二鳥、一挙両得のレッスンが盛り込まれています。英会話の初心者の方も中上級者の方も、ぜひ今すぐ本書でレッスンを始めてください。

 実は、日本で「英会話の達人」と言われるレベルにある方ですら、その多くの方々の発音は、ネイティブ
にとって「発音明瞭、意味不明」なのです。

 さらに言えば、英会話特有のウィットや笑いにも欠けていて「無味乾燥」です。


 だから英会話が弾まず、少しすると、ネイティブが少し困ったような顔をして、早々に立ち去ってしまうのです。

 

 英語を学ぶからには、ぜひ、ネイティブにウケる、ネイティブに気持ちのいい「話し方&発音方法」を習得したい、と思いませんか。それを習得すれば、あなたがネイティブの話す英会話を「リスニング(聞き取り)」する際にも、くっきりと意味を把握し、どこにポイントやツボがあるか自分の脳内に印象を残しやすくなります。(あなたは英語の長文リスニングの際に、個々の単語ばかりが気になり、話のポイントがうまくつかめず、困ってはいませんか?)。


 本書で練習の対象とする英文は、論理的(ロジカル)で深い英語の発想方法が凝縮されていて、欧米人の教養の書ともなっている世界的大ヒット名言集『マーフィーの法則』(原書名『The Complete Murphy's Law』/1991 年刊)から選んでいます。


 本書で、笑ったり、感心したりしながら英文音読練習を継続すれば、次第に、英語らしいロジックで考え、表現し、英会話やプレゼンのなかで自然に英語らしい言い回しを駆使できるようになります。そして逆に、英文らしいロジックを持った英会話も、よく聞き取れ、その言わんとするところを即座に把握しやすくなります。


あなたが、要所要所で一言発するだけで、ネイティブが笑ったり感心したりする金言を膨ぼう大だいに集めています。必ず実際の英会話の際に、あなたを何度も何度も救うでしょう。それだけでも、本書での学習は、お得だと思いませんか?


TOEIC950点……でも何を言っているのかわからない

 A さんのケース

 ある発音セミナーで、「“あなたの英語は非常に聞き取りにくい”とネイティブから言われ、どうしたら良いのかわからず落ち込んでいます」という方がいました。

 この方を仮にAさんとしますが、なんと彼女はTOEICで950 点を取った上級者といえる方だったのです(Tト ーイックOEICとはTest of English for International Communicationの略で、英語によるコミュニケーション能力を幅広く評価するテストのことです。満点は990 点です)。

 発音に対しても熱心に取り組んでいて、「非常に英会話が達者」と日本では言われるレベルにある方です。
 そこで私は彼女に、ためしに英語の文章を音読してもらいました。自主的に発音を学習している方だけあって、子音・母音や単語の発音は良いのです。
 が、目をつぶって聞いていると、何を言っているのかよくわかりません。全力で集中して聞くようにすると、だいたい言っている内容はわかります――しかし、私の診断では、以下が問題でした。

  彼女は、日本語のリズムや息つぎで発音している。そして、文中の単語を個々別々に発音している。
 ――だから、英語の意味が伝わらないし、どこで意味が区切れているのかわからないのです。これを聞かされるネイティブは疲れ果ててしまうだろうな、と想像できました。


TOEIC950点、読むスピードが分速430 単語


のB さんのケース
 今度は、「TOEICのためのリスニング・セミナー」を行なったときのお話です。
 参加者の方々の速読のレベルを知るために、250 単語の文章を黙読していただきました。

 ストップ・ウォッチをスタートさせて、読み終わった人から手を挙げてもらったのですが、驚いたことに、35秒のところで手を上げた方が1人いました。この人をBさんと呼びましょう。

 50秒になるまでには約100 人の参加者のうち十数人の手が上がりました。これは当時の私の予想を上回る数字でした。TOEICのリスニング・パートのスピードは、平均150 words、つまり1 分間に150 単語といわれています。
 これを完全に聞き取るには、ネイティブが話すスピードよりも、自分が英語を理解するスピードのほうが速い必要があります。「完全な英語耳」(ネイティブ同等の聞き取り力)を手に入れるための必須条件です。

 

 私は、TOEICのリスニング・セクションで満点を取るためには、英語を理解するスピードがその1.5倍以上―― 250 words程度は必要だと考えています。これが、これから何が言われるか先読みしながら英会話をスムーズに聞き取れる条件になります。

 したがって、1 分以内に手を挙げた方々は、すでにリスニングで満点がとれる可能性がある人たちでした。

 あとでわかったのですが、BさんのTOEICのスコアは950 点でした。

 250 words を35 秒で読むと、分速429 wordsになります。

 TOEICのリスニングのセクションも、リーディングのセクションも申し分の無いスピードで、時間の余裕をもって解答しているBさんの様子が想像できます。

 AさんもBさんも一般の英語学習者から見ると、TOEIC950 点という申し分ない英語力を持っています。

 英語をマスターするという目的地にかなり近づいています。

 この本を手に取ったみなさんには、ぜひAさんBさんに追いついて追い越して欲しいと思います。

 彼らよりも、先に「英語耳」を獲得する夢を実現してください。今すぐ夢の実現に向けて行動を開始すれば、仮にあなたが初心者レベルの方であったとしても、必ずその夢はかないます。本書では、そのためのヒントをたくさん提供して、みなさんの背中を押してみたいと思います。


発音明瞭、意味不明

 Aさんのような発音の状態を、私は
発音明瞭、意味不明と呼んでいます。

 日本人が聞くと「英語をぺらぺらしゃべっている」「なめらかな発音で英会話が上手」なように聞こえても、ネイティブが聞くと、「何を言っているのか、よくわからない」状態です。

 「発音明瞭、意味不明」な発音は、英語を母国語としない国の人がよくハマる落とし穴です。

 多くの日本人が東南アジアの人と英語でコミュニケーションをしています。

 英語でコミュニケーションをしたことがある人が言うのは、たとえば「シンガポールにいる中国人の話す英語はよくわからない」といったことです。それぞれの国の言葉の「なまり」が英語に出ていて、非常に聞き取りにくい英語になりがちです。

 実は、あなたが話す英語も同様なのです。

 逆に、先のシンガポールの中国人の立場に立ってみると、同様のことが起きています。「日本人が話す英語は日本語に聞こえる。何を言っているのかわからない!」

 私は『単語耳 英単語八千を一生忘れない「完全な英語耳」 理論編+実践編Lv.1』のp.026〜で、「日本語なまりの英語は、ネイティブには自然な発音」というお話をしました。「“英米人が聞いたときに、なめらかな発音に聞こえる”レベルは、“日本人が聞いて日本語なまりが完全に取れていると判定される”レベルよりもずっと低いところにある」「日本人が聞くと日本語なまりが入っていると感じる発音でも、日本語を知らない中国人やシンガポール人が聞くと、ほぼ完璧な英語に聞こえる場合が多い」

 ――なので、あまり完璧を目指しすぎず、なるべく正しく発音しようと思って、気楽に子音・母音や英単語の発音練習をしてください――という話です。個々の子音・母音や単語、あるいは短文の「発音」に関しては、まったくその通りなのです。

 ただ、長い英文を話し始めると、プロソディ(英文の話し言葉におけるリズムやイントネーションなどの総称/ prosody)が英語らしくなく、日本語のようであれば、ネイティブや海外の方々には、「わかりにくい、意味を取りにくい英語」となります。

 これが、「発音明瞭、意味不明」ということです。

 これが、多くの日本の英語学習者の方々がクリアできていない、大きな落とし穴です。


英語のプロソディ、日本語のプロソディ

 英語を母国語としない人々の英語が往々聞き取りにくいのは、英語が持つプロソディではなく、母国語のプロソディに英語をのせて話しているからなのです。

 中国人が話しているのを聞いて、「中国語を話していると思ったけれど、実は英語を話していた」という経験をした方がいるかと思います。逆に、自分が話す英語を聞いた外国の人から、「日本語を話していると思った」と言われたことがある方もいるでしょう。

 これはお互いさまなのです。

 ではどうしたら良いのか、というと、その答えは簡単です。英語は日本語のプロソディで話さないで、英語のプロソディで話せば良いのです。

 これが「発音明瞭、意味不明」にならないための対策です。


文章の音読練習の3つのポイント
 ネイティブ並のリスニング力(英語耳)と発音力を獲得するための、初級・中級・上級のステップをまとめると以下のようになります。

〈初級者〉子音・母音、単語の発音を習得する。
〈中級者〉英語のプロソディで音読する。英語のプロソディで聞き取る。
〈上級者〉英語を英語のまま、2倍速以上で理解する。

 単語をブツギリっぽく、個別に発音していくA さんに足りないのは、英語のプロソディで音読する練習だったのです。

 これは中級者に広く一般に適用できる課題です。

 いっぽうBさんは、英語を英語のまま高速で理解できていました。残念ながらBさんの発音は聞いてはいないのですが、英語のプロソディで発音練習すると、「英語耳」の獲得はすぐ手の届く、目の前にあると思われます。

 この、英語のプロソディに関しては、理論編で詳しく説明します。

 なお、私が考える、プロソディ習得のための基本原則は以下の3つです。

文章を、意味のかたまりで区切って読む。
いくつかの単語を、まるで1 つの長い単語の
 ように連続して発音する。
重要な単語は、強くゆっくり発音する。

 これらについても、理論編で詳しく説明します。

『 マーフィーの法則』の英文を使って、
 楽しく「英語耳」を習得しよう!

If anything can go wrong, it will.
失敗する余地があるものは、失敗する。

――という法則に始まる、世界的大ベストセラー書籍『マーフィーの法則』。

 同書収録の法則群を教材として選んだ本書には、「発音明瞭、意味不明」から脱却し、英語特有のプロソディを体得するための最適な英語音声を収めたCDが1 枚付属しています。

 「マーフィーの法則」の原文の英語は、機知(ウィット)や英知、ユーモア、皮肉に富んだ“いかにも英語らしい”表現の宝庫です。

 また、カバーしている分野も、技術開発、政治、経済、家庭など、非常に広いので、幅広い分野の語彙や言い回しを習得できます。それらについての、非常にロジカルで巧みな言い回しの英文を、多数堪たん能のうし、学べます。

 これぞ英語という表現がふんだんに使われており、少々難解な言い回しもありますが、ぜひすらすらと、そして意味をくっきりとネイティブの脳内に残せるようなプロソディで発音できるよう、付録CDの音声を、息つぎもそっくりマネるようにして、音読練習してみてください。

 必ず、英米人が笑ったり、感心したり、感動したりする一言を、英会話の際に発せられる感覚が身に付きます。

 それが、多くの日本の英語学習者がハマり込んでいる落とし穴――「紋切り型のフレーズならたくさん言えるが、話していてちっとも楽しくない、教養が感じられない、無味乾燥な英会話」からの脱却につながります。

 「マーフィーの法則」は、日本語で読んでもたいへんおもしろい、意味の深い金言の宝庫です。

 それらの英文を、「意味のある複数の単語のかたまり」で聞き取って、それをマネて発音練習していけば、Bさんよりも高速で「英語を英語のまま理解する」こともじきに可能になります。

 まずはみっちり3ヵ月〜半年ほど、本書で音読練習をしてみてください。すると、ほとんどの英語の長文を、英語のまま即座に理解できるようになってきます。

 洋書のペーパーバックなどに出てくる複雑な表現も、高速で読め、なおかつ印象が頭のなかにくっきり残る――そんな読み方が可能になってきます。そうなると、ペーパーバックを読むのが楽しくて仕方なくなってきます。

 あとはペーパーバックを楽しんで読んでいくうちに、英語力ならびに英会話力が飛躍的に身に付いていきます。

 ペーパーバックを読んでいる際にも、正しい発音、正しいプロソディが脳内で鳴り続け、それが
そのままリスニングの膨大な疑似レッスンにもなるからです。

 そうなると、あなたが目指すべき最終地点である、「ネイティブ並の英会話を駆使できる、真の英語耳の獲得者」へと、あなたの人生がひらけるのです。

 さぁ、今すぐ本書でレッスンを始めましょう。