| SPEAKING 2/3 |
英単語のイメージ。特に動詞のイメージ。
ここでは、
『英文法を疑う』松井力也、講談社現代新書、¥640
からの引用を使って、以下の2項目を納得していただきます。
@英語と日本語とは1対1に結びつかない。
A英語の動詞にはそれぞれ基になる1つのイメージがある。
それではどういうふうに具体的な動詞のイメージを習得したら良いのかを、BとCで示します。
B高校生用の学習英和辞書の紹介。
C語源で漢字と同様に単語のイメージがわくようにする。
@英語と日本語とは1対1に結びつかない。
学校英語では英語の訳を日本語に1対1に結びつけると試験の採点の都合が良いのでそういう学習をさせられます。この結果、英語から日本語の単語と英語の単語の訳が1対1で結び付けられると錯覚させられています。この錯覚から目を覚ましてください。
な、なにー。錯覚してるの?
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『英文法を疑う』松井力也からの引用です。
「英語と日本語間の逐語訳的な理解法から生じるズレを明快に示す例としてよく挙げられる語に、
waterがあります。私たちは通常、これを何の躊躇もなく「水」と訳します。それが同時に
「お湯」でもあると知ると、少なからず違和感を覚えます。
私たちにとって、水と湯とはかなり違ったのものに思われますが、英語話者がそれらを
waterでひとまとめにしている以上、彼らにとって水と湯の違いはさほど意識されないものだ
ということになります。(P19-20)
日本語と英語の相性が悪い例。(P14)
"What do you do?" "I teach."
「お仕事は何ですか。」「教師です。」という意味です。
英語を習い始めたばかりの中学生には、これが納得できません。
よく見られる答案は、こんな具合です。
「あなたは何をしますか。」「私は教えます。」
英語のdoは日本語の「する」と比べると、指示する意味の幅が異なっている。今現在「する」
だけでなく、ふだんから恒常的に、職業として「している」という意味を持っている。
teachには「教える」という意味以外に、自動詞として「教師である」という意味がある。
辞書を引いて確認してみなさい。」
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もう少し説明すると;
doが他動詞で使われるときは目的語「仕事、任務、行動」をするという1つのイメージを表します。
What do you do?=You do what?=(仕事として)何をしていますか?
1つの英単語には色や飾りのイメージが付いていない。
日本語と英語の単語が決定的に違うのは、日本語の単語にはすでに色や飾り(形など)
がついているが、英単語には色も飾りもない味気ない原型(原材料)であるという点です。
ふーん?!
waterと「水」の比較が分りやすいと思います。
waterは水の原型です。つまりH2Oという元素でできた液体のことです。したがってwaterは0度Cでも
100度でもwaterです。
これに対して、日本語の「水」は原材料に色と飾りが付いています。
「水」のイメージは0度からせいぜい30度の範囲の温度の低いwaterのことです。
「お湯」=60度〜100度のwater
「ぬるま湯」=30度〜38度のwater
英語は原材料を表すだけなので、日本語に対して持っている情報が足りません。日本語と対応させる
ためには、説明してあげる必要があります。
「水」=cool water
「お湯」=hot water、
「ぬるま湯」=lukewarm water
とわざわざ形容詞をつける必要があります。
英語の名詞にはなんでわざわざ冠詞のtheとかaを着けるんだろうと思いませんか。
そうそう。それで?
英語の名詞は原型のイメージなので具体的にするためには冠詞が必要になります。
「本」の場合、日本人は無意識に色と飾り(この場合、形)のついた「本」をイメージします。これは、
もう無意識に行っています。十人十色の「本」をイメージしますが、かならず自分が日ごろイメージ
している色と形の「本」です。
英語のBOOKに日本語の「本」のイメージを持ちこむと英語のイメージが浮かばなくなります。英語で
直接考える訓練に失敗します。
bookはあくまでも「本」から形と色を取り去った原型のbookです。
原型って?
bookの語源は皮に文字を刻んだbeech(ブナの木)から「とじ合わせてあるもの」が本義。
(アクティブ・ジーニアス英和)
bookの原型のイメージは「とじ合わせてあるもの」という抽象的なものです。
bookには色も形も無いので、具体的な色と形をつけてあげる必要があります。
例:
textbook, notebook, telephonebook, a ticket book(回数券、1つづりの)
この発想法に慣れて来ると、「とじ合わせてあるもの」はなんでもbookと言えば英米人に通じます。
かえって、色と飾りが付いた日本語の方が元の意味で一まとめにすることが困難です。
textbook教科書, notebook帳面, telephonebook電話帳, a ticket book回数券と「書、面、帳、券」
となるために共通の原型のイメージがわきにくいと思います。
「電話帳」を英語でイメージするときには、とじてあるもの=book、電話のそばにある
=telephone→telephonebookと発想できるようになればいいのです。
回数券はとじてある場合と、一枚につながっているものがあります。とじてあるものは、bookを
思い浮かべて、その説明として、バス・電車で使うticketをイメージできれば、a book of ticket
または a ticket bookどちらも正解です。
カタコト英語的でできるようになります。
このように、「日本語の単語と英語の単語の訳が1対1で結び付けられる」というおおきな誤解から、
あなたの脳をいったん開放してあげてください。
言っている事はわかるけど、できる自信無いナー。
「英語の名詞にはなんでわざわざ冠詞のtheとかaをつけるんだろう。」の話題に戻ると、bookの例で
示したように英単語は原型を表しているので、まだ形になっていないことを理解してください。会話で
使うには a bookとしてあげる必要があります。
a bookですこし日本語の「本」のイメージに近づいてきました。
日本語の名詞には必ず色と飾り(形)が付いています。「本」から私がイメージするのは、textbookと
paperbackの中間の大きさの形です。あなたの使う「本」という日本語でイメージする色と形は
どんなものですか。
定冠詞のTHEはbookの原型に色と形が与えられた時にやっと使えるようになります。原型のbookが
textbook, notebook, telephonebookなどのかたちを持ったものです。話し相手と特定のtelephonebookのことを話していると分っているときは、毎回telephonebookというのがめんどくさいので the bookでお互いに通じあうようにします。
Theはあなたが指差せるものについて使うと無難です。それ以外はAですませても大体大丈夫です。指差せる範囲とは、部屋の中とか、レポートの中とか、会話している2人の知っている物のことです。
Theは「ほれ、お前の知っている、あのXXだよ。」というイメージです。あなたが書く英文にやたらにTheを使うと、相手は「お前も知っているはず」と言われているようで、「おれは、これを知らないんだけど。」と困惑します。
これで aとthe
を使いこなすことができそう。
そう、それもここのねらいです。
ここまでは英語動詞で直接考えるようになるための前置きです。
えー、まだあるの?
日本語の単語と英語の単語のイメージはことごとく異なります。
これは動詞にとくにあてはまります。
A英語の動詞にはそれぞれ基(原型)になる1つのイメージが
ある。
動詞も英語は色も形もない(つまり具体性のない)動作の原型です。日本語の動詞は、動作がかなり
具体的になっています。
別の章で123個の基本動詞を使いこなせれば日常会話ができるという趣旨で700の文型をあげました。
700の文型を使えるようになれば良いのですが、700をばらばらに記憶する従来の学習方法ではなく、
123個の英語動詞の本来のイメージをとらえたほうが、はるかに学習効率が良く、
英語で直接イメージすることにつながります。
英語動詞の(原型)になる1つのイメージをつかむことが、何にもまして重要です。英語で考える脳を作るための成功のかぎがこの動詞のイメージ作りです。
「700の文型をプリントアウトして勉強しています。」
というお便りもいただいています。嬉しいのですが、責任を感じています。以下の2つの理由で使いにくいというコメントをいただきました。
「前置詞のイメージがとらえられない。」 「基本動詞のイメージに対する解説が無い。」
ご指摘の通りです。 この2つが英語の核となっています。 現状の「123の超基本動詞と700の文型」ではかなり舌たらずですよね。
基本動詞のイメージを提供できるコーナーのリクエストがありました。 この2つがマスターできれば、話す、書く、そして聞く、読む力がグンと伸びます。 このリクエストに答えるためにSPACEALCに基本動詞のコーナーを書きました。
というコーナーです。
じっくり読んで、英語の基本動詞の持っているイメージを体験してください。日本語の単語、特に動詞とは機能が違うことを理解してください。なによりも、ある動きのイメージを直接、これらの動詞に目的語を組み合わせて作り出せるようにしてください。
この、直接動きを作り出すことが、日本語を介さずに、英語で考えると言うことです。
基本動詞の持っているイメージをその他の単語についても調べてください。そのときに役に 立つのが、「123の超基本動詞と700の文型」です。この123個の動詞を、あなたの辞書で 調べて、それぞれの動詞のもともとのイメージを想像してください。そして文型の作り方を辞書の例文で見てその動詞の機能を理解してください。
自分で調べることに意義があるのですよ。