浜降祭 菅谷神社の天保神輿より抜粋



<ここより木村慎次さんの話>
 今はこれだけ立派な神輿を作れる職人がいないらしいです

 新しくした神輿
 昭和53年に氏子の総意で輿を新しくすることにしました。職人を呼んでお金はいくらでも出すからこれと同じものを作ってくれと天保の神輿を見せましたところ「勘弁してください、いくら金をつまれても、今じゃあこんな彫り物のできる細工師はいやあしません」と断られてしまいました。そこで、それでは一つだけ天保の名残を残して欲しいと頼んだのが「龍が玉を持っている彫り物で、玉の中にまた玉が入っている」そこだけは真似て作ってもらいたいと強く言ってそこだけはなんとかしてもらいました。

 
神輿を作るという話が持ち上がった時、寒川さんから「古い方を神社へ納めてくれれば、ご希望の神輿を作って菅谷へ奉納しましょう」と申し入れがあり、「寄付を集めなくて済むからそうしましょうか?」という意見も出ましたが、「おいらの先祖が苦労して買ったお神輿だから、いつまでも菅谷さんにおいてもらいてえ西岡田の願いだよ」ということで、皆さんから多額の浄財をあおぎ今の神輿が出来たという訳です。(この話は当時宮総代をしていた父からも同じような話を聞きました。天保神輿のあのなんともいえない屋根の曲線が、何度修正しても再現できなかったそうです。この神輿は昭和53年から平成9年まで担ぎました。関係ページはこちら