
レースレポートその21:シーザースピリット(高崎)
(2004年10月2日(土):高崎3R(C4 14普通)(7枠8番)…9着(1秒6差)
2004年後半は、地方競馬が大いに揺れた時期です。北関東の2場、高崎・宇都宮が今年限りでの廃止を表明(高崎については、小寺知事自らが廃止の表明を行っていました)。笠松も廃止の方向で話が進んでおり、こちらに関してはファンの運動が活発に行われています。
そんな中、「もしかしたら最後になるかもしれない…」という高崎遠征へいってまいりました。今回のターゲットはシーザースピリット。5歳牡馬です。デビューは中央でしたが、3戦して全くいいところなし(全部2ケタ着順)に終わってしまい、その後高崎へ移籍。移籍後は2003年に2勝、2004年には3月に1勝をあげていますが、ここ3戦ほどははちょっと調子を落としており、果たして今回どういうレースをするか注目するところでした。
発走時刻が12:00という手頃な時間だったので、今回はごくごく普通のルート。JRで東京・上野で乗り換え、そのまま高崎へ進みました(前回は色々あって4時間近くかかりましたが、今回は行きの高崎線で快速「アーバン」に乗車でき、割と時間がかからずに済みました)。きっぷは「ホリデーパス」(2300円)を使用、区間外の熊谷−高崎間は別払い(往復で1480円也)にしました。
前回のレポート時は、高崎の駅前から送迎バスに乗り、あっという間に到着してしまったので(苦笑)、今回は歩いていくことにしました(歩いても駅から10分ほどで着きます)。東口駅前の大きな通りをしばらくまっすぐ行き、途中で右折。その後は住宅街の中を抜けていくと、ありました。高崎競馬場。2年ぶりの来訪となります。
(2年前の来訪については、レースレポート15(ホウザンストーン)・16(マスダシーザー)あたりで詳しく載せています)
一番上でも書きましたが、地方競馬、特に今回訪れた高崎競馬も、2004年で廃止という方向へ向かっていたので、「何か廃止反対の署名活動とかやっていないかな…」と思っていたのですが、そういった動きは、この日全く見ることができませんでした。すでに知事が(ほぼ正式に)廃止を表明したこともあるのでしょうか。すでに諦めムードのような感じが漂っていました。署名活動とか行っていれば、管理人も参加するつもりでいたのですが…。高崎競馬の廃止反対に向けた動きというのは、一応わかっているだけではこれだけしかないんですが…。(いずれもNAR(地方競馬全国公式)サイトからの記事です)
「各地で「競馬存続を訴える活動」を報道」(9月17日付/この記事には、宇都宮・笠松も入っています)
「馬も高崎競馬の存続を訴え、騎手らと市内を行進」(9月22日付)
高崎は前回訪れた際に「カメラフリー(許可は特に必要なし)」ということがわかっていたので、今回は特にカメラの許可を取ることもなく、そのまま場内へ。当日は土曜日、JRAでは札幌2歳Sが行われる日で、このレースに限り同時発売もしていました。そういえば…高崎って馬券の種類が少ないんですよね。単勝・複勝・枠連(8頭立て以下の時は発売せず)・馬連・馬単の5種類だけ。お隣の宇都宮で導入している、ワイド・3連複・3連単は、高崎では導入されていません。馬券種を増やすというのも、競馬存続を考える上でのひとつのアイディアだと思うのですが…(でも宇都宮も廃止表明がある状態、何とも言えないところです)。さて今回の馬券ですが、頭数が10頭立て。そこで、馬連はシーザースピリットから総流しの9点を100円ずつ。単勝200円、複勝400円で、計1500円の購入としました(もっと買えといわれそうですが、財政事情が許してくれません(爆))。
場内ではちょうど1Rが発走間近。久しぶりのスタンドへ出て、1Rはカメラのちょっとした練習も兼ねてレースを見ていました。改めて思ったのは、高崎競馬場のスタンドと馬場の近さ。下手に望遠レンズの一番望遠側(管理人のレンズは最高が200mmです)を使うと、馬がはみ出してしまわないか…と思うほどの近さです(特に真正面では)。
2Rはパドックのみ観て、そのままパドックに張りついていました。その後、3Rの出走メンバー10頭が掲示されました。あの手書きの出馬表も、それを見比べて確認するという独特の風景も、パドック内にある大きな木も、もうこれで見られなくなってしまうのか…と思うと、ちょっと寂しい感じがしました。ちなみに、3Rのシーザースピリットは7枠8番。馬体重は529キロ。前走からマイナス4キロ(それでも出走馬中最高体重)。鞍上は、この馬で3勝中2勝をあげている、ベテランの木村芳晃騎手(2003年高崎リーディング4位)。そうこうしているうちに、3Rの出走メンバーがパドックへ入ってきました。高崎のパドックは狭く、12頭がやっとという状態。今回は10頭立てでしたが、それでも最後の馬が入場する時、1番先に入場した馬は、ちょっと待っている様子でした。さて肝心のシーザースピリットですが、青いメンコをしての入場。しかし…よく言えば落ち着いているというんでしょうが、管理人にはどうも「覇気がないなあ…」という感じにしか見えませんでした。終始下を向いた感じで、足取りもそんなに力強くなかったんです。他の人が見ていた競馬新聞を横目でチラッと見ると、結構印もついていたりするのですが(中には対抗(○)までつけていた人もいたようです)、少なくとも管理人にはそんなにいい様子には見えませんでした。前を歩いていた7番の馬(シーザースピリットより40キロほど体重は軽いです)の方がより大きく見せている感じで、正直「これで大丈夫かな…」と思ったものです。そうこうしているうちに、3Rを騎乗する騎手が集合(このレース、宇都宮の「Mr.ピンク」こと、内田利雄騎手も騎乗しています)。一礼してそれぞれの馬へ散っていきました。
各馬が本馬場へ向かったので、こちらも急いで本馬場へ。番号順に各馬が入場し、シーザースピリットは8番目に出てきました。メンコはパドックだけのものだったようで、本馬場には素顔で出てきました(笑)。直線を反対方向へ行った後、Uターンして返し馬に入ろうとするのですが、最初は返し馬にもあまり勢いがなく、キャンター気味の感じ。ゴール板を過ぎたあたりから、ようやく本来の返し馬ぐらいのスピードで駆け抜けていきました。この返し馬を見ても、まだ不安はぬぐい去れませんでした。
高崎のダート1330mは、地方競馬でもかなり特殊な距離だと思います。スタート位置は正面スタンド前。コースをまる1周する形になります。そうこうしている間に各馬発走地点に集まり、ゲートイン開始。管理人もカメラのファインダー越しにスタートを見守っていました。そしてゲートが開き、スタート。ビックリしたのがここからでした。何とシーザースピリットは「絶好」とも言えるスタート。そして、木村騎手が何と出ムチをふるいました。強引にでも逃がす、そんな感じでムチをふるい、シーザースピリットは思惑通り先頭へ。レースの主導権を握りました。終始1馬身ほどのリードを保って、向正面・3角・4角と回ってきました。そして直線へ。最内を突いたシーザースピリットでしたが、強引にハナに立ったせいか、ここまでで力尽きてしまい、後は後続馬に抜かされていくだけの展開。結局1秒6差(それでも前走より着差は詰めていました)の10頭立て9着。4番人気だったことを考えると、ちょっと残念な結果に終わりましたが、それでもシーザースピリットの(半ば強引なまでの)逃げを見られたことは、非常に嬉しく思いました。この馬、本来逃げの方が合っているような感じがするんですよねえ…。結果は9着に終わりましたが、この先に何かつながるような、そんな競馬を見せてもらった感じがします。
とはいえ、高崎は廃止騒動のまっただ中にある状態。シーザースピリットをはじめ、高崎にも何頭かのシーザー産駒が在籍しています。宇都宮にも、そして笠松にも。これらの馬が今後どうなっていくのか、そしてそこで頑張っている騎手、調教師、馬に関わっているすべてのスタッフの人たちはどうするのか…。そう考えるとやっぱりちょっと複雑な気持ちになりながら、高崎を後にしました。
※その後の地方競馬の流れですが、高崎競馬は、9月末にすでに群馬県・小寺知事が2004年での廃止を表明し、2004年12月31日をもって、その歴史に幕を下ろしました(廃止に関する文書はこちら(高崎競馬公式サイトより・アドレスを見る限りでは群馬県発の記事のようです))。また、宇都宮競馬も、10月20日に、栃木県・福田知事がやはり2004年度(2005年3月31日)での廃止を表明しました(廃止に関する文書はこちら(宇都宮競馬公式サイトより・pdf形式のため、閲覧については、Adobe Acrobat Readerが必要になります))。笠松については、署名活動などもかなり活発に行われており、まだ存廃の正式な判断は出ていません。