[こんな本になりました]

 しばらく中南米から遠ざかった生活をしていたために血中ラテン濃度の低下に苦しんでいた塩谷卓也と、最近ブラジルやコスタリカにハマっていた下條ユリは、L.A.空港で初めて対面し、そこからメキシコへと出発した。メキシコシティをスタートし、バハ・カリフォルニアやチワワ鉄道沿線をめぐってから中米へと進む旅は、ハチャメチャなハプニングの連続。毎日、驚き、笑い、のけぞってばかりいたことから、このタイトルが生まれた。

 旅好き、ラテン好きなふたりが目指したものは、単なるエッセイ本ではなく、やたら濃くて情熱的でお気楽なラテンワールドの空気を、それぞれの感性で表現したアート色豊かなコラボレーション作品。ツーリスト向けの実用的な情報はガイドブックにまかせることにして、本書では見事なまでに無視している。自分たちが出会ったもの、発見したもの、心に残ったものに焦点をあてて、マニアックに深く掘り下げるのが、両者に共通するスタイル。ガイドブックや旅行雑誌には載っていない(載せてもらえない)ような場所や人が、主役として大きく取り上げられるのも当たり前、そういう意味でも斬新なテイストの本に仕上がっている(と思う)。

 「メキシコって、いつか行ってみたい!」と思っていた人が、読むことによって背中を押されたり、あるいはメキシコ旅行へ向かう飛行機の中で読んだ人が、「おお!ますますワクワクしてきたなあ!」とコーフンして鼻血を出したり。散りばめられた色とりどりの面白エピソードが、ジワジワと旅心をくすぐることは、間違いない(と思う)。





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