Salty‐Jr

                 TOPICS 
           ●TAIL END TUNER 
           ●BODY MATERIAL ‘KATURA’



  サルティ・ジュニア。このHPを立ち上げるにあたっての、後付けでの命名です。
  で、ナゼにソルティでなくサルティと記してあるかといえば、前者の呼び方だと
  モロ「塩っ」ってカンジじゃ〜ん。それに後者の方がちっとはカッコいい響きだしっ。
  浅はか極まりないって?まあワテのブランド・ネームでもあるし(そんなタイソー
  なモンじゃないけども)、そう呼んで頂ければ有り難き幸せナリっ。

  さて、そのムリクリ命名でお解りの通り、レスポール・ジュニアや、アンガスの
  兄ちゃん(マルコムさんだっけか)のギターみたいな、1PUでシンプルな、
  ちょっとイナタくザックリとしたルックスを本来、狙いドコにして作ったモノです。

  なら、「近代的なテイルチューナーなんてオカシイやんけ〜」と、ツッコまれる
  御仁もおられるでしょうが、その点についても通常エレキより一回り小さな
  ボディサイズも、決して携帯エレキ的なキャラを持たせたかったワケではなく、
  仕方なくそうなってしまったのです。小さいが故にJrって名前じゃないのよん。
  あくまでイメージはザ・R&Rエレキみたいなノリだったんだけど・・・。

  まずそのボディサイズですが、理由自体はシンプルで単に入手した木材が
  小さかったからです。毎度お世話になりますホームセンターでは、意外に
  ギターに適した木材というのが販売されてません。興味のない方には
  いっぱい材木陳列してあるから、ナンかしら使えるんじゃないとお思いに
  なられるかも知れませんが。

  ちょいマニアな人には、「アルダーとかが置いてないからだろ」とカマされそう
  ですが、イエ、そういった木種を選り好みする以前にソリッドボディ、いわゆる
  「板ンパ」モノに使えそうなサイズの単板ないしピース形成のモノでさえ置いて
  ないのです。デカイのは建築材用のエラ長いヤツとか、板モノはべニア合板
  だったり。

  昨今はネット通販でギター用材が手軽に手に入りますし、ウチの近所のホーム
  センター群もナニゲにマニアックになって来て、割と各木種の単板材、しかも
  ギターにも使えそうなサイズのものも取り扱うようになって来ましたが(お高め
  だけどね)、当時はソコらで単板を目の当たりにすることなどまず皆無だったし、
  さりとて銘木扱う材木屋さんに足を運ぶほど、ギター工作熱が高いワケでも
  なかったしね。

  けど、当時のそんな状況下のある日、珍しくホームセンターに単板が陳列
  されていたのですから、そりゃもうその木肌は愛おしく頬擦りしたくなる程で、
  少々サイズがギターにゃ小さかろうとカンケーおまへん。オラの最重要項目
  「お値段」も二千円とリーズナブル、もう即買いです。

  冒頭の水色囲みに記載したKATURAは、当たり前ですがヅラのイミなワケが
  なく、「桂」という樹木種名です。近年はカタログでその名を見ることも余りなく
  なりましたが、決して使用例がないワケでなく、ヤマハのSGに昔あったドット
  ポジションのローコストモデルは、確かこの材で作られていたハズ。その他にも
  ヤマハに限らず、やはり低価格帯のモノにチラホラ使われていた記憶があります。

  そんなローグレードに使われていた木材だって、焦がれていた単板ナリ。大事に
  削りまっせ。それに元々がサイズ小さく質量ないんで、なるべくそれを減らさぬ
  よう、削りは極力控え目に。その理由もあっての1PU仕様。もちコントロールも
  1VOLでシンプルに。コンター加工なんて、も〜とんでもないザマス(なので手ぇ
  抜いたワケじゃないのよ)。

  また前口上に記したように携帯エレキぽくする気など更々なく、それどころか
  なるだけ普通のギターにみせたかったので、よりボディが大きく取れるよう、
  向かって左側のクビレから後半(ストラトでいうトコのエルボーコンター部分)の
  丸みは本来もっとふっくらさせたかったけど、そのイメージで型取ってしまうと、
  全体が更に一回り小さくなってしまうので、泣く泣くアマいディテールに(涙)。

  ただでさえボディ削る作業は庭でやるから、道行く人達の怪しいモノ見る視線が
  イタイっていうのに、肝心な工作までそんなハメに。ああ神様っ、ナゼにそんな
  試練を我にお与えになるのですか?チナミに家んなかでも出来なくはないけど、
  粉塵舞って甚大な健康被害及ぼしそうだし、掃除もタイヘンなことになるので、
  荒削りは当然オンモでやるのです。

  で、そんな作業のとき、ウチに某黒ネコの宅急便のお兄さんが荷物届けに来て、
  「ナニやってるんですか〜?」「ギター作ってるんスよ」とワテ。「マジっスか
  スゴイですね〜」とお褒めに与っちった。これからはオラ、お届けモノは黒ネコに
  しよ〜っと、そう思いました。アレがセールストークだったら恐るべし。そうでも
  オラ、ココチよく騙され続けるも〜ん。

  そういうワケで、ボディ形状に忸怩たるものは残ったものの、それ以降も工作
  続行するエネルギーをそのお兄さんに貰ったのでした(まあホントは木材に
  アタリの線引いたときから、それモチロン解ってはいたんだけどね)。だがこの
  後、その比ではないほどヘコむ出来事が待ち受けていることを、ワレはまだ
  知らない・・・。




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