イヌのけいれんとひきつけ   佐々木顕正


イヌのけいれんやひきつけは、さまざまな原因でおこります。脳の異常(水頭症、脳腫瘍)や心臓の奇形、心不全、肝臓障害、ジステンパーなどの感染症、中毒(農薬など)、低血糖、熱射病、低カルシウム欠乏症(出産後起きやすい)、てんかんなどです。

しかしながら、飼い主として充分に予防できる疾患もあります。脳や心臓、肝臓に関しての異常は定期健康診断で確認され、各種検査により診断されます。よって事前に対応する準備ができます。ジステンパーはワクチンを生後から定期に接種することにより予防できます。中毒は散歩のときに異物を摂取しない様、リードを使い注意を促します。低血糖は腫瘍性のものもありますが、それ以外では偏食をさせず、バランスのとれた食事(仔犬期、成犬期、老犬期と要求するカロリーと栄養素を把握する)により予防します。

特にこれから夏を迎えることにより熱射病などが起こりやすくなります。日中は避け早朝や夜に散歩させましょう。またペットボトルを持参し散歩中に水を与えてもいいでしょう。仔犬や老犬は無理をせず、あまり長い距離を散歩させないようにします。

(社)神奈川県獣医師会中央支部(伊勢原、秦野、平塚、大磯、二宮地区)では夜間救急動物医療センターを出資設立し、夜9時から朝6時まで緊急医療に対応しております。
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