イヌの嘔吐について   佐々木顕正


愛犬が食べ物を吐くことは、胃が食物を受け付けない現象。あるいは、消化器系、内臓系感染症(ウイルス、細菌)、中毒などの病気のサインでもあります。

胃腸など消化器管に異常がある場合。たとえば、異物を飲み込んで胃を刺激する。おおきな異物であれば、(ボール、石ころ、大きく硬い毛玉)などは、腸に移動し閉塞をおこし、腸閉塞。閉塞があれば、嘔吐が継続し症状が悪化します。手術が必要とされます。腸重責(腸が入り込んでしまう)などは、緊急の手術を施します。
感染症では、パルボウイルスなどは激しい嘔吐と下血をおこします。病原性細菌感染でも、嘔吐はよく見られます。嘔吐は、ある意味で体の防御反応でもあり、一過性に終わる場合がありますが、激しく嘔吐したり、血液やタール状のようなものが含まれたりした場合、嘔吐が持続したときは、重篤な病気のサインと考えます。
肝臓の病気では、肝炎、胆道疾患などで、嘔吐します。特に胆道閉塞は、胆汁色の嘔吐物がみられます。腎臓の病気では腎不全において、急性、慢性に限らず、嘔吐がみられます。これは、腎臓機能低下により血中窒素が上昇し、胃腸粘膜を刺激し嘔吐を誘引します。膵臓の病気では、腹部の激しい痛みとともに、嘔吐を伴います。

いずれにせよ、嘔吐は脱水と体液の電解質異常により、心臓に負担をかけることもあります。隠れていた病気も顕著になることもあります。
いずれにせよ、持続する嘔吐で、症状が著しいものは、獣医師の診断が必要になります。迷わずかかりつけの動物病院で相談しましょう。