イヌの難産について   佐々木顕正


愛犬の難産で多く見かける例は、陣痛微弱です。陣痛を誘発させる薬剤として、オキシトシンがあります。あるいは膣を刺激するフェザーリングも有効ですが、動物病院にて対応します。また、胎児の失位(逆子)も原因です。獣医学用語では、正常な位置を頭位、尾位、と表現します。失位については前肢後転位、殿位、頭頂位、子頭側転位と表現します。
失位の評価は、膣内に指を挿入して確認することができます。

胎児数が少ない場合、胎児の過大、胎児奇形、子宮無力症も難産の原因となります。
これらの条件により、難産で産道から胎児を取り出すことが出来ない場合、帝王切開が適用されます。また、計画された帝王切開として、難産の発生率の高い犬種や、骨盤骨折などにより、産道の狭窄が事前に把握される場合、分娩予定日に帝王切開を行います。

胎児より先に、深緑色の分泌物(ウテロベルデイン)が確認された場合、胎盤剥離があるが、胎児が出産されない状態です。これは、帝王切開の重要な判断材料となります。

なにより、出産前後は、かかりつけの獣医師との連絡、相談を、緊密におこなうことです。