イヌの出産について   佐々木顕正


愛犬の出産について特徴的なことは、分娩直前に体温が下降することです。
妊娠末期における分娩2日前には平均38.0度。分娩1日前では平均37.8度。
一日を過ぎると平均37.4度と下降します。よって、妊娠末期54日以降、朝、昼、晩と平均体温を測定し、37.5度を下回るようであれば翌日分娩と予測します。

出産に関しては営巣行動(出産をする場所を探す)をおこない、陣痛、陰門の胎胞出現の過程があります。営巣行動も一種の陣痛徴候と考えて良いでしょう。

重要なのは、これらの分娩徴候から第一子が出てくるまでの所要時間であり、個体差があることです。平均は1時間未満です。分娩所要時間は胎児の頭数、胎児の体位、経産犬、未経産犬など、条件により変化します。短いもので30分以内。長いもので2時間以上も要します。ゆえに、超音波やレントゲンにより、頭数や胎児の状況や、妊娠犬の骨盤腔の大きさを確認することは、分娩状況、胎児の健康を予測するうえで重要です。妊娠末期は妊娠診断が必要と思われます。かかりつけの動物病院にて相談しましょう。