イヌの消化器系の病気について
(口腔の症例について2) 
 佐々木顕正


口腔内の疾患として、いくつかの症例を列挙します。

歯根膿瘍
犬歯や上顎の前臼歯に発生しやすく、熱や痛みがあります。
目の下が腫れ上がり、やがて膿が出るようになります。
抜歯、歯管治療(歯の内腔を除去し充填剤を入れる)、抗生剤の投与で治療。
歯の破損
歯が折れたりすること。抜歯、歯管治療をします。
不正咬合
アンダーショットは、上顎が下顎に対して短いことです。短頭種に関しては、正常とみなされる場合があります。
オーバーショットは上顎が下顎に対して過長なことです。
噛み合わせが悪く歯肉に干渉するなら、抜歯します。
乳歯の残り
永久歯との干渉があり、不正咬合になります。食べかすも詰まり、歯肉炎や歯周病の原因になります。抜歯して治療します。
歯肉の過形成
高齢犬、あるいは短頭種の高齢犬に見られます。口腔内の歯肉組織が歯を覆うようにして増殖します。レーザーで腫れを抑制したり、電気メスで切除することもあります。

次回は、口腔や、その周囲、咽喉など軟部組織についてお話します。