胃の症例について:検査から診断できる症例について
まず、急性胃炎と慢性胃炎に分けられます。
症状として嘔吐がみられますが、主に、異物摂取や中毒、細菌、ウイルス、化学物質、食物過敏症などが原因ですが、急性、慢性の判断は嘔吐する期間にて判断します。長期にわたり継続する場合は、慢性と判断します。
診断は、レントゲン、超音波、血液検査、内視鏡、バリウム検査、試験開腹などです。
- レントゲン検査
- 胃内異物の有無。(石や金属類は把握できますが、紙、繊維などはX線を透過するので捕捉できない。)ガスの貯留。(急性の胃拡張、胃捻転、胃閉塞などがわかる。)胃潰瘍。(胃の壁面の状態による。)
- 超音波検査
- 胃潰瘍。(ステロイド剤、抗炎症剤、肥満細胞腫、が原因。)
- 血液検査
- 白血球の数、種類により、胃炎の症状の進行度がわかります。(寄生虫や、食物アレルギーにより、白血球の好酸球数が上昇する。)
- 内視鏡検査
- 異物、肥満細胞腫による胃潰瘍、腫瘍、ポリープなどが確認できます。
- バリウム検査
- レントゲン撮影を併用することにより、X線を透過してしまう異物や、腫瘍の範囲、腫瘍、ポリープを確認できます。
- 試験開腹
- いずれの検査でも診断がつかない場合。最終手段とします。
次回は下部消化器の腸についてお話します。
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