イヌの消化器系の病気について
(下部消化器13) 
 佐々木顕正



好酸球性結腸炎がありますが、結腸にとどまらず、胃、小腸、大腸と広範囲に症状が起こります。免疫疾患のひとつでもあります。臨床診断では、血中の好酸球が増加し、血便や、しぶりがあります。治療は、低アレルギー食、免疫抑制剤の投与です。

腸過敏症候群は環境の変化に対応できずに発症します。転居。飼い主の不慮の逝去。飼い主の変更家庭内の新しい家族(新生児や、新しい愛犬)。工事、騒音、悪臭(塗料など)。臨床診断では、糞便検査、血液検査、生検(結腸)ですが、特徴的な病変があまりなく異常所見はありません。消去法にて腸過敏症候群と判断します。治療は、犬の特徴、性質。ストレス因子の除去が可能か。下痢の臨床上の特徴から治療を進めていきます。

まず、ストレス因子を除去することです。ただし、家庭内のストレス因子は除去しにくいので、分節収縮を促進させる薬剤の投与が効果的であります。また、食物繊維を増加させることは、結腸の運動リズムを良好にします。興奮しやすく神経質な愛犬は、鎮静剤を投与します。生涯にわたる治療と考えて、ストレス因子を見極め、除去する努力は怠らないことです。

次回は便秘についての原因についてお話します。