イヌの消化器系の病気について
(下部消化器14) 
 佐々木顕正


便秘について

便秘は、糞塊が直腸、肛門を通過しにくくなる状態で、直腸による水分吸収が進行して、なおさら乾燥し堅固になる状態です。蠕動運動は初期には亢進しますが、徐々に運動は低下していきます。
原因として、結腸内の異物(骨、毛など)、骨盤の変形(骨折など)、腫瘍、前立腺の肥大自律神経障害、会陰ヘルニア、食物の性質などです。
臨床症状は、排便が数日間なく、しぶりや食欲不振。嘔吐などがあります。
進行すると脱水症状がおきて、沈うつ状態となります。
診断では、腹部を触診すると下行結腸が大きく膨らんでいるのがわかります。
直腸診断により、直腸の糞塊の有無、狭窄か、会陰ヘルニア、肛門腺炎、骨盤狭窄など便秘にいたる原因と状況が把握できます。レントゲン検査、バリウム等はこの直腸診断によって、2次的に行います。
進行すると肛門組織は腫脹し、直腸脱も併発することもあります。

次回は便秘の治療と、原因疾患についてお話します。