2004.5.8更新
少年サッカーの指導を携わって感じたことを随想にしてみました。
- (2004.5.8記)
1.誉める
小学生年代では、誉めることによってやる気を出し、技術も向上できるようです。
試合中だけでなく練習中でも、良いプレーは必ず「誉める」ことが大切です。低学年では、子供の発想・意図が良いものであればミスをしても誉めるべきです。ミスは技術・体力が付いてくれば補えますが、良い発想・意図をつぶしてはいけません。
ミスをして叱ったり、馬鹿にしたり、笑ってからかったり、良い発想・意図を感情的に否定したりでは萎縮するだけです。
得点をあげた時には得点をした子供に礼賛の誉め言葉が集中しがちです。得点者は誉めるべきですが、むしろコーチとしてはアシストをした子供を誉めることが大切です。得点につながるパスを出した子供や、一連のプレーのきっかけを作った子供を誉めるべきです。犠牲になったり、おとりになったりすることがチームプレーでは重要で、必ずそのようなプレーがなければ得点に結びつきません。また、得点という華々しい場面だけでなく、DFやGKの守備の局面での活躍も大いに誉めるべきです。
2.サイドコーチについて
大切なことは、試合中に大声で文句を言わないことです。
子供たちは試合中のサイドコーチを結構まじめに聞いています。特に低学年では、試合中にサッカー向けの用語でサイドコーチしたり、感情的に怒って文句を言っても、子供たちは理解できません。ハーフタイムや試合の後で子供がわかるように指導してもよいですが、時間があまりありません。日常の練習の中で指導することを基本にすべきです。(これは指導者講習会で教えてもらい、反省しました)
また、試合中の子供たちの選択に対してコーチの意見を押しつけることも良くないことです。視野が広いことは大切ですが、局面によっては子供のプレーした位置とコーチの見る位置とでは見え方が異なるので、コーチの意見が正しいとは限りません。むしろ選択した背景を子供に問いかけるべきです。子供の選択した考えを聞いて、他に良い選択があるとコーチが判断したら、選択の幅を広げることができるようにアドバイスすべきです。プレーした子供だけでなく周囲の他の子供を含めてルックアップやコミュニケーションを向上させてレベルアップできるようにしたいものです。
特に低学年では、以下のような「まぎらわしいサイドコーチ」を慎むべきです。
まぎらわしいサイドコーチ ことば コーチの気持ち 子供の反応 あがれ! 相手ゴールの方向に向かう ???(意図がわからず戸惑う)
自分の向いている方向の前に進むまえへ! 相手ゴールの方向に向かう 自分の向いている方向の前に進む さがれ! 味方ゴールの方向に向かう ???(意図がわからず戸惑う)
自分の向いている方向の後ろにさがるうしろへ! 味方ゴールの方向に向かう 自分の向いている方向の後ろに進む 右へ! 相手ゴールの方向に向って右へ 自分の向いている方向の右へ 左へ! 相手ゴールの方向に向って左へ 自分の向いている方向の左へ 何やってるんだ!
何やってんの!子供のミスを指摘 ???(意図がわからず戸惑う)
何が悪いかわからないちがう! コーチの意図と違う
子供のミスを指摘???(意図がわからず戸惑う)
何が違うかわからないダメだよ!
ダメじゃない!コーチの意図と違う
子供のミスを指摘???(意図がわからず戸惑う)
何がダメだかわからない
ミスだってするよ!ちゃんとしろよ! コーチの意図と違う
子供のミスを指摘???(意図がわからず戸惑う)
どうすればいいんだ?
ミスだってするよ!どこに蹴ってんだ! コーチの意図と違う
子供のミスを指摘???(意図がわからず戸惑う)
どこに蹴ればいいんだ?
ミスだってするよ!
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