写真を語る10回目、今回から「鳥居」。「鳥居」は神社において、神域と人間の住む俗界を区画し、神域への入口の「門」である。何故それを「鳥居」と呼ぶようになったのか諸説があるが、古事記に記されている天照大神が天岩屋戸に隠れてしまった事件、そこから誘い出すために神様たちが鳥を木にとまらせて鳴かせたという説が有名である。この出来事に因んで神前に鳥の止まり木を置いたという。


「すぽれじゃ」の旅58 写真を語る⑩ 「鳥居① 日本三鳥居」

 鳥居にはさまざまな種類や形があり、材料もいろいろある。60以上もの鳥居の種類があるとされているが、「神明(しんめい)鳥居」と「明神(みょうじん)鳥居」の2種類に分けられる。


「神明鳥居」は歴史的にもっとも古いタイプの鳥居で、伊勢神宮などで見ることができる(上左写真)。2本の柱の上にまっすぐな木材を乗せ、さらに柱と柱の間にもう一本木を渡して強度を増したもの。


「明神鳥居」は、2本の柱の上に乗った横柱の両端が上に向かって反っているのが特徴(上右写真:明治神宮)。こちらは稲荷神社をはじめ全国的に多くの神社で見られる形である。


 「日本三鳥居」と言われるものがある。まずは「銅の鳥居(かねのとりい)」。奈良県吉野町の「金峯山寺(きんぷせんじ)」の急坂を登りつめた処にあり、高さは約8m、全て銅製の鳥居、重要文化財。1300年代に戦で焼失し、室町時代に再建されたという(残念ながら訪れたことがなく、写真もなし)。


 次は「朱丹の大鳥居」。「朱丹(しゅたん)」とは赤色顔料の一種、世界遺産で有名な安芸の宮島、「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」の社殿の前の海中に立っている鳥居(上左写真)。楠(クスノキ)によって造られ、高さ約16m、現在の鳥居は平安時代から数えて8代目、明治8年(1875年)に再建されたという。


 三つ目は大阪「四天王寺」の「石の鳥居」。永仁2年(1294年)に木造鳥居が石造りに改造された日本最古の石の鳥居のひとつされている(上右写真)。高さ8.5m、重要文化財である。



 日本で一番大きい鳥居は和歌山県の「熊野本宮大社」の鳥居、高さ33.9m(上左写真)。とてつもなく大きな鳥居であるが、なんと田畑の中に建っている。本宮から500mも離れた処、何故こんなことになったのか。


 「熊野本宮大社」はかつて、熊野川・音無川・岩田川の合流点にある「大齋原(おおゆのはら)」という中州にあった。しかし明治22年(1889年)の大水害によって多くの社殿が流されてしまった。本殿は500mも離れた山の方に移動したのである(上右写真)。そして平成12年(2000年)に、元の社殿があった「大齋原」に鳥居(コンクリート製)が建てられたのだ。


 高さの高い鳥居はいろいろとある。高さランキングのHPを見てみると訪れたことのない鳥居が沢山あった。第1位は先の熊野神社であるが、第2位の32.2m 奈良の「大神神社」、3位の30.2m 新潟の「弥彦神社」、ベスト3は30m以上、この2−3位は訪れていない。その後4位から知らない神社が続き、第7位が25mの「靖国神社」(上左写真)。これは大正10年(1921年)に靖国神社創建50周年を記念して「日本一の大鳥居」として造立され、昭和49年(1974年)に再建されたという。そして第10位が24.2mの「平安神宮」(上右写真)。今回はここまで。


 次回は「鳥居② 変わった鳥居」お楽しみに・・・。

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