写真を語る12回目、今回は「鳥居③ 不思議な鳥居」。「鳥居」は神域と人間の俗界を分ける 神域への入口の「門」であるが、中には不思議だなあと思ってしまうことがある。今回はそれを紹介。
写真を語る12回目、今回は「鳥居③ 不思議な鳥居」。「鳥居」は神域と人間の俗界を分ける 神域への入口の「門」であるが、中には不思議だなあと思ってしまうことがある。今回はそれを紹介。
出雲大社には4つの鳥居がある。まずは一の鳥居「宇迦(うが)橋」の大鳥居(上左写真)。1915年(大正4年)に大正天皇の即位をお祝いして建てられた。高さ23m、出雲大社本殿の24mを超えないようにされたが、建立当時は日本一の高さ。現在は第11位。
二の鳥居は「勢溜(せいだまり)」の正面鳥居(上右写真)。江戸時代、この鳥居辺りの広場に芝居小屋が設けられ、「人の勢いが溜まる処」ということで「勢溜」と呼ばれるようになったという。この写真撮影時は木製(杉材)であったが、2018年に耐候性鋼(コルテン)で新しくなったらしい。
第三の鳥居は「松の参道」の鳥居(中の鳥居)(上左写真)。そして第四の鳥居は「胴の鳥居」(上右写真)。1666年に毛利氏から寄進されたもの。その奥に有名な1トンものしめ縄が下がっている「拝殿」が見える。
普通の神社では「二礼二拍手一礼」だが、出雲大社では「二礼四拍手一礼」不思議なことである。理由は「幸せの“シ”」から「和・荒・奇・幸」の四魂、「東西南北」を守る「四神」などいろんな説があるらしい。しかし出雲大社では8拍手が正式であり、それを半分に簡略化したのが本当の理由らしい。不思議なことである。
このお祈りの拍手も不思議だが、鳥居が「石」「鋼(元は木製)」「鉄」「銅」とそれぞれ異なる素材でできているということが珍しい。そしてこの4つの鳥居を順番にくぐることで、「穢れ(けがれ)」を祓い、「心」を整え、「参拝」することができるという不思議な「鳥居クグリの効果」があるという。4つの鳥居をくぐって「4(し)あわせ」コース などと言っている「出雲観光協会」の文句も不思議?
日光東照宮の入口に立つ石鳥居(上左写真)。この鳥居には不思議な事がある。それはこの鳥居の下にある「千人枡形」と呼ばれる10段の石段、その中央辺りの斜めに色分けされたような石(上右写真)。これは「天気予報の石」と言われるらしい。色の違いは石質の違いで、湿度によって色が変わり、雨降りの前触れがわかるらしい。
鳥居自体の変わったことは柱の太さが左右違うということ。西側の柱の方が10cmほど太いという。この違い、昭和の末期に巫女さんが発見したということも不思議な事である。さらにもうひとつ変わったことは柱の下に「四角い穴」が開いていること(上右写真の左奥に柱の下の穴が写っている)。何のための穴かは今も不明という。この穴の不思議はこの「すぽれじゃの旅60」ページを作成している時に知ったことで、撮影時は知らなかった。この柱の穴が、私の撮った写真の後ろに写っていたことも不思議な偶然である。
川越の「氷川神社」の鳥居、高さは15m(上左写真)。この大鳥居は1990年に建立、木製の鳥居としては日本一(調べてみると、2014年に富士吉田口登山道の起点にある「北口本宮富士浅間神社」に高さ約18mの木製の鳥居ができたらしい)。「額束(がくつか)」に飾られた「扁額(へんがく)」:細長い額(がく)に書かれた文字「氷川神社」は勝海舟筆(上右写真)。しかしどうやって幕末の勝海舟が、1990年にこの文字を書いたのか不思議。調べてみると「赤坂氷川神社」に所蔵されていた勝海舟の掛け軸からとられたらしい。「勝海舟直筆」と紹介するHPがかなりあるのが不思議。小江戸川川越観光協会のHPには「勝海舟の手によるもの」と紹介されている。これも不思議な(上手い)文章
広島の宮島にある「厳島神社」、その海の中に立つ鳥居、そこにも不思議な事がある。この鳥居、水中で何かに固定されているのではなく、そこに置かれているだけという。60トンという自重で立っているという不思議。
それだけでなく、その鳥居には社殿側と沖側に2枚の異なる「扁額」があるという不思議がある。社殿側には「伊都枝島神社(いつきしまじんじゃ)」と書かれている(上左写真)。これは「心身を清めて神に仕え奉る島」を意味する「宮島」の古い名前らしい。沖側には「厳嶋神社」と現在の名前が書かれている(上右写真)。
何故、こんな写真が撮れるのか、船でも出したのか、と不思議に思う人もいるかもしれない。どうして鳥居の下まで行ったのか.正解は「歩いて行った」。干潮の時、大きく潮が引くと歩いて行けるのだ(このページの最初の写真がその時のもの。鳥居の奥に見えているのが厳島神社の社殿)。
最後は「箱根神社」の鳥居。芦ノ湖の水中の鳥居、その後ろに富士山、「青い湖水」-「朱色の鳥居」-「緑の樹木」-そして「富士」、美事(みごと)な風景である(上左写真).箱根神社から階段を降りてこの湖畔の鳥居に行くのであり、その風景も良いものであるが(上右写真)、鳥居が芦ノ湖の方に向いておりその「扁額」に何と書かれているのか解らない。不思議?である。
調べてみると、この水中鳥居は1952年(昭和27年)に建てられ、1964年(昭和39年)に「箱根大神御鎮座1200年」と「東京オリンピック開催」を記念して「扁額」が掲げられたという。それは吉田茂元首相の真筆「平和」という文字であり、それ以来「平和の鳥居」と親しまれているという。
四角穴 ➡️
後ろ向き⬆️

