スポーツまいんど その27
◎「スポーツ」と「遊び」 ①「スポーツを遊ぶ」
スポーツまいんど その27
◎「スポーツ」と「遊び」 ①「スポーツを遊ぶ」
「遊び」は「あそぶこと、なぐさみ、遊戯」という意味があり、源氏物語桐壺に「御心につくべき御遊びをし」という使用例があるという。「プレイ(play:名詞)」には、「遊び、 戯れ、遊戯、気晴らし、娯楽、いたずら、おどけ、冗談、しゃれ、いちゃつき」という意味があり「遊び」との共通点が多い。また「遊び時間」などという使い方(仕事や勉強の合い間という意味)は、「プレイ(play:名詞)」の「自由活動」に該当するし、ハンドルの「遊び」などという使い方は、「プレイ(play:名詞)」の「《機械などの》 動きのゆとり、 あそび」と一致している。このように「遊び」と「プレイ(play:名詞)」には共通点がある。
「スポーツをすること」は「プレイ(play:動詞)」が使われる。「テニスをする」は「play tennis」となる。となると「プレイ(play:動詞)」=「遊ぶ」であるから、「スポーツを遊ぶ」と言っても良いはずである。しかし「スポーツをプレイする」と言うことができても。「スポーツを遊ぶ」と言うことは何となく馴染まないものである。
また「スポーツ」の選手は「プレイヤー(player)」と呼ばれる。「選手」「競技者」と訳されるが、英語の辞書で見てみると「プレイヤー(player)」には「遊ぶ人」「なまけ者」「道楽半分にやる人」「ばくち打ち」などの意味もある。だから「スポーツ選手」を「スポーツの遊び人」と言っても良いはずである、が馴染まない。
こんなふうに「スポーツ」と「遊び」という言葉を一緒に使うことは馴染まないが、英語の「スポーツ(sports)」には「慰み、気晴らし、娯楽、たのしみ、 (お)遊び、冗談、ふざけ、からかい」という意味がある。これは先の「遊び」の意味と一致している。さらに、「スポーツ」の口語には「ばくち打ち、遊び人、きざなやつ、派手好き、プレイボーイ」、また、俗語として「〈異性〉と戯れる」、廃語になっているらしいが「愛の(男女の)戯れ」という意味がある。これらは、「遊び好き」、「遊び人」という使い方のような「遊興。特に、酒色や賭博」、あるいは、「あそびめ、うかれめ、遊女」という「遊び」の意味とも関連するし、廃語の「プレイ = 性交」とも関連するだろう。余談だが、俗語で「スポーティングライフ(sporting life)」というと「(金・酒・女などすべての欲望を満たす) 歓楽の日々、 享楽的人生」のことを指すらしい。そんな人生(sporting life)を送ってみたい・・・かも。
日本では、「スポーツ」を練習しているときに「遊んでんじゃないよ!」と怒鳴られることがある。あるいは、「遊びでやってんじゃないんだよ!」という名台詞が「機動戦士Zガンダム」で使われたという話もある。また、「遊びじゃないのよ、この恋は」というテレビドラマがあった。このように、何か「遊ぶ」ということが不真面目で、いい加減という感じがありそうである。今回から、「スポーツ」と「遊び」に関する「スポーツまいんど」的解釈をしばらく続けたいと思う。「遊びじゃないのよ、このコラム」。