スポーツまいんど その44
◎すぽると思い出①
バスケットボールのシュートの最初と最後①
スポーツまいんど その44
◎すぽると思い出①
バスケットボールのシュートの最初と最後①
今回から「すぽると(SPORT スペイン語読み:日本の古い言い方)」の思い出シリーズを開始。第1回目は個人的ではあるが、生まれて初めてのバスケットボールのシュートの話から始めよう。皆さんも色々なスポーツをやって来ただろうが、その最初の出会い、プレイの瞬間を覚えているだろうか。意外と覚えていないことが多いと思う。私はテニスやスキー、サイクリングや釣、様々な「すぽれじゃ」をやって来たが、その最初の出来事は覚えていない。しかし、バスケットボールのシュートだけはその最初の出会いと、そして最後のシュート(これは意図的に最後とした)は鮮明に覚えている。
その最初の出会いは約60年前、私が小学生の頃であった。その当時、ミニバスケットなどはなく、小学生は「ポートボール」(大阪の堺市発祥らしい)をやっていた。台の上に乗った「ゴールマン」がいて、彼にシュートする。それに対して相手の「ガードマン」がジャンプして阻止、そんなスポーツ。背の高かった私はいつも「ゴールマン」か「ガードマン」、シュートの楽しさなんかは体験できなかった。
そんな頃、中学校の近く(歩いて30秒)に住んでいた私は、ある日曜日、雨が止んだので、ひとりで中学校の運動場に遊びに行った。その運動場の端の方にバスケットボールコートがあり(当時は体育館など無かった)、その近くに、リングにネットの付いていない練習用ゴールがひとつ建っていた。なんと、そこにバスケットボールが落ちているではないか(多分、中学部活の忘れ物だろう)。その時は雨上がりの夕方、運動場には誰もいない。そのボールをつかんで、見よう見まねでゴールへと投げてみる。なかなかゴールの中に入らない。何度も、何度もシュートし、その一本がゴールの中に入った。よし、もう一度。面白くて、薄暗くなってきても続けていた。それが私とバスケットボールのシュートとの初めての出会いなのであった。
それから中学に入学し、バスケットボール部に入った、というような単純な話ではない。小学生の頃は野球が好きで、中学に入学する前に、近所の先輩に頼んで中学の野球部の練習に参加させてもらった。その練習では、外野で声を出して守っているだけで、ほとんどボールが飛んでこなかった。何か面白くなく、中学の入学前に野球部は止めた。
中学に入学してからは卓球部の練習を見学した。卓球は小学校の頃、友人と良くやっていたので、好きなスポーツだった。卓球部の練習は通常の教室、机と椅子を片付けて行われていた。教室に入り、後ろの方の窓際で見学。その時、ちょっと窓に寄り掛かったら、窓のガラスが外に落ちてガッシャン。当時の窓は、外からガラスを枠に入れて「パテ」と呼んだ漆喰(しっくい)のようなモノで止めていたのだ。「パテ」は乾く前は粘土のようなもの、その工事したばかりの窓をガッシャンとしてしまったのだ。練習中の先輩は事務室へ行き、係の人を呼んできた。私は「すみません」。こんなことで、入部するつもりだった卓球部へは行きづらくなってしまった。
そんな時、「かんずー」さんが「バスケット部に入らない〜」と声を掛けてくれた。彼のお兄さんはバスケットボール部の3年生。小学生の頃、彼の家に遊びに行ったとき、物干し台の上方、頭上に缶詰のカンが吊してあり、下から石をなげいてそこに入れるという遊びをやったのを思い出した。そして雨上がりの日のバスケットボールのシュートとの初めての出会いあった。そして、バスケットボール部に入部することになる。「かんずー」さんのおかげなのである(続く)。