スポーツまいんど その5

 

◎スポーツ技術を発明しよう

 もうひとつ、スポーツの技術には「発明的要素」があると言われている(前回のまいんど4では「模倣的要素」だった)。例えばハイジャンプ。昔(1960年代頃)、私がハイジャンプの選手だった頃、ハイジャンプの技術と言えば「正面跳び」、「ベリーロール」が主流で、あと「ロールオーバー」なるものがあるくらい。私は「正面跳び」であったが、次第に「ベリーロール」の選手たちが記録を伸ばし、「ベリーロール」が主流となっていった。しかし今は、「正面跳び」も「ベリーロール」も競技会では見かけないという。何故、だろうか。これはフォズベリーという選手が、とんでもない発明をしたから。これが、テレビでも見かける背面跳び(フォズベリージャンプ)。

 あなた(貴男)のバスケットボールのシュート、片手でシュートするだろう。それが一般的。「片手でシュートなんてカッコつけるんじゃない、両手で正確に」と怒られた時代もあった。また、体操競技の世界などは、発明の連続である。かつて「ウルトラC」などと呼ばれた難易度の高い技術も、いまは平凡な技術(この「C」から、「円谷」という違う世界で「ウルトラQ」が生まれ、そして「ウルトラマン」が発明されたと思われる)。

 このようにスポーツの技術には「発明的要素」があり、常に新しいものが発明され、そしてそれが古いものに取って代わる。そうなら、新しいスポーツ技術を発明してみようではないか。しかし誰もがフォズベリーのような発明ができるわけではない。あれは歴史的な大発明。そうではなくて、ちょっとした発明でよい。特許ではなく、実用新案程度の発明。例えば、イチロー選手の「振り子打法」、王選手の「一本足打法」などを手本として、「スライスカット打法」とか、「アフタービート打法」など自分に合ったリズムの打法が発明できるかもしれない。ゴルフに「振り子打法」を取り入れたらどうなるのか(実は私、テニスのバックストロークに「振り子打法」を取り入れようと試みているが、未だ成功していない)。バレーボールのスパイクを片足のランニングジャンプでやったらどうだろうか(20数年ほど前にバレーボールの専門家にそう言ったら笑われたが、今はやっている?)。このように、いろいろな可能性がある。

 かつて私もスポーツ技術の発明に成功したことがある。大学時代、バスケットボールをしていた頃の話。私は小さい(といっても182㎝あったが、相手はもっと大きかった)センターだった。普通にシュートしたのではシュートカットされてしまうので、相手の懐に身体を押っつけるように潜り込んで、アンダーハンドでシュートするようにした。これが結構成功して、チームメイトから「もぐらシュート」と命名してもらった。卒業、引退後この技術は、若干のアレンジを加えられ後輩が引き継いでくれた(その後輩が卒業した後には残らなかったようだが)。

 このように、自分なりの、自分に合った個性あるスポーツ技術を発明することは可能なのである。ここにスポーツ技術のさらなる楽しみ方がある。さあ、ひとの言いなりになるだけでなく、ちょっとした工夫をして、スポーツ技術のエジソンになろう。




スポーツまいんどメニューへ