大磯町議会議員 竹内恵美子の議会レポート


wind まちづくりNEWS LETTER/議会報告



16    vol.26  2009.10.26 発行  (平成21年10月)
迷走する議会
 
暑いといっていた夏が終わり、朝夕すずしくなってきました。
4年の任期の半分で折り返しである9月議会は波乱含みのスタートなりました。
 
臨時議会
 7月24日、臨時議会において、竹内の議席Noは11になりました。今期は福祉文教常任委員会副委員長、議会運営委員会委員、議会便り編集委員、可燃ごみ収集決定に関する特別委員会(継続中)に配属となりました。
 
 また、山田議員、山口議員をそれぞれ議長、副議長に選出。監査委員には渡辺議員が議会から選出されました。しかし、渡辺議員は4月の臨時議会で、「約束を履行せず、その言葉が信用できなくなった人物に、これ以上大磯町行政を任せることはできない。よって三好正則町長を信任しないことを決議する。」と、当時副議長の要職にありながら不信任決議を出した提出者なので、監査委員として選任することはできない(監査委員は常に公正不偏の態度を保持して、監査をしなければならない)と町長が判断したため、現在、町は監査委員選任の再考を議長にお願いしています
 
9月議会
 9月1日から9月28日までの28日の会期でした。
補正予算
 参議院議員補欠選挙事業費(475万円)、母子保険事業(55万円)、感染症対策事業費(43万円)、道水路維持管理整備事業(96万円)、月京4号線整備事業(40万円)、生沢12号線整備事業(690万円)、国府本郷西小磯1号線整備事業(1900万円)、国府本郷月京1号線整備事業(7295万円)、月京生沢2号線整備事業(5620万円)、救急・救助活動事業(250万円)、消防団運営事業(80万円)、等
 
 このうち、国府本郷西小磯1号線整備事業(通称マリア道)1900万円を削除する修正動議が出され、賛成多数(7対6)で可決されてしまいました。どうして、修正なのでしょうか。
 
 国府本郷西小磯1号線整備事業(通称マリア道)は、もともと運動公園、万台こゆるぎの森はもとより、寺坂に至る、町を南北に貫通する道路として、総合計画にも位置づけられている道路です。平成6年の運動公園整備の際にも、町民から緊急性、重要性が指摘され、議会も町もそれに沿って進んできています。平成17年度にはルート検討、平成18年度には測量調査が行われました。
 この平成18年度の予算ついては、当時の町長(三澤議員)が施政方針の中でも述べています。平成20年度には測量設計委託を行い、平成21年度当初予算においても、土地購入費が認められ、地権者との調整が進められています。
 この5年間、国府本郷西小磯1号線整備事業(通称マリア道)については、大きな反対意見もなく、むしろ早く整備することが望ましい。その証拠に、各年度の当初予算はすべて認められ、町はそれに沿って事業を進めてきました。
 特にこのマリア道は、町づくり交付金(総額約4億6000万円)のうちの4割は国からの交付金であり、町づくり交付金の最も大事な基幹事業です。
 
 以下は、特に西部地区にだけ重きをおいた15路線です。
@国府本郷西小磯1号線(通称、マリア道)継続中  
A町道幹22号線(馬場〜生沢)調査委託
B町道幹28号線(県道〜東海大学入り口)継続中
C町道月京4号線(東海大前旧道)今年度
D町道幹23号線(六所神社前)今年度
E町道幹27号線(生沢プール〜小田原厚木道路入り口)調査委託
F町道生沢寺坂1号線(生沢〜寺坂川沿い)完了
G町道寺坂4号線(県道より南側)今年度
H町道西久保1号線(正泉寺そば)完了
I町道国府本郷28号線(プリンスホテル北側)未執行 
J町道国府本郷54号線(プリンスホテル北側)未執行
K町道国府本郷60号線(プリンスホテル北側)未執行
L町道国府新宿32号線(子育て支援センター入り口) 完了
M町道生沢月京1号線(国府橋より下流)完了
N中河原橋(プリンスホテル下の橋)完了
 
 その他、月京幼稚園(用地分)は完了、国府学童保育施設整備は完了、子育て支援センター道路は完了等、@Bは継続中、AEは調査委託が終わり、未執行のIからLは国府本郷地区の下水道事業にあわせてやるものです。CDG今年度執行は11月から12月に入札する予定です。
 これだけみても国府地区最優先に進めてきたものをどうして今止めるのでしょうか。事業費として今まで投入してきた1100万円はどうなるのでしょうか。これは平成23年度までの交付対象事業です。
 国際学園が来たこと、今後町民に開放されていくことを考えれば、このマリア道はなおさら必要な道路だと考えます。いつ来るかわからない、藤沢大磯線を待っていても、いたずらに時間が経過するだけだと思います。
 平成18年6月の一般質問で、西部地区の議員は、「大磯は横に進める道はあるが、縦の道がない」と発言しています。新たに南から北へ向かう道、これも歩道も付けるくらいの道ですので、是非ここではっきり言っていただきたい。これが第1の事業で、とりあえず万台の森までで、並行して、これが終わると同時にその先を第2期工事という形で進めていく様な形を、ここではっきり述べてもらいたいのですが。
 また前町長(三澤議員)は、「町といたしましては万台まで、それからまた先というような形で、この道路整備は考えてまいりたい。」また、平成20年度の予算委員会では「このマリア道は大賛成だ」と発言しておられます。不思議ですね。どうして急に変わってしまったのでしょうか。これでは今後、町は何を基準に何を信じて行政を進めていくのか。
 
ところで、9月議会の一般質問の終わった後(9月9日)、三澤議員より、動議が出され、議会選出の監査委員が選任されておらず、連名の意見書になっていないことを理由に散会となってしまい、平成20年度の決算は宙に浮いた形となってしまいました。(町側は決算を上程するまでが仕事で、上程から審議は議会の仕事)
 その一方で、町側は9月1日の補正予算が、修正により削除された国府本郷西小磯1号線整備事業(通称マリア道)は整備する必要があるということで再議を出してきました
 これをうけ、議会運営委員会では、町側の再議は「審議しない」との結論を出しました(9月15日)。
 ところが、この再議を「審議しない」ということになると、町側は専決処分により、国府本郷西小磯1号線事業はそのまま実施することが出来ます。そこで急遽、議長が議長権限を行使して、議会運営委員会の決定を反故にし、9月24日に臨時議員全員協議会を開き再議を取り上げること、また、決算も最終日に上程することを、数の論理で決めてしまいました。
 決算は、この時点でも散会理由の「連名の意見書」にはなっておりません。どうして上程できるのでしょうか。
 
 9月28日最終日には、予定通り決算が上程され、特別委員会が構成されましたが継続審議ということで、日程はいまだ決まっておらず、いたずらに延ばしているとしか思えません。
 また、国本郷西小磯1号線整備事業(通称マリア道)の再議についても審議されましたが、9月1日の修正動議と同様に、山口副議長、清水議員から修正動議が出され、また数の論理(7対6)で修正案が可決しました
 その内容は、1900万円の事業費は認めないこと、新たに待避所3箇所だけ買い上げれば、交通問題は解決するというものです。確かにこの修正案で、車のすれ違いはある程度解決されるでしょう。ただし、現在の待避所も、将来道路ができることを前提に地権者から協力をしていただいているものです。「道路はできません。でも困るのでお宅の敷地を買いますので、協力してください」といって、地権者の協力が得られるのでしょうか。
さらに、「待避所3箇所を買い上げろ」という議会議決は、町長の執行権の侵害にもつながるものではないでしょうか。なぜならば、この国府本郷西小磯1号線整備事業(通称マリア道)の補正予算の提案(8月17日の協議会で説明済み)は、交差点付近の住宅地の迂回路部分を整備するための土地購入費用で、山口副議長、清水議員から出された修正案の待避所の整備は、住宅地の迂回路の趣旨とは関連のないものだからです。
 
 
 
★固定資産評価審査委員会委員に簑島敏明氏に引き続きお願いすること
になりました。
 
★東海大学医学部付属大磯病院産科存続に関する決議を可決しました。
平成22年3月末をもって産科だけ休止。
 
 
 
竹内恵美子の一般質問
 
    小磯幼稚園の民営化は平成23年度
私立幼稚園誘致
 
竹内   これまでの検討委員会の進捗状況は。
教育長  5月より作業部会を3回、幼稚園統廃合の要望のまとめ。検討委員会を2回開催。作業部会で出された要望、保育料の補助等について、町と協議をし、方向性を出して活きたい。
竹内   検討委員会の委員構成は。
教育長  保護者代表、子育ての専門的な知識を有するもの、園区内の自治会代表者、子ども育成課職員2人。
竹内   移行期間のシミュレーションはしているのか。
子ども育成課長  3年間のシミュレーションはしてある。
竹内   通園バスの要望は。
子ども育成課長  検討委員会では、保育料を公立並みの補助をしていただけるなら通園バスは不要。
竹内   私立幼稚園誘致のために私立幼稚園にアンケートをするのか。
子ども育成課長  検討委員会で意向調査やアンケートしてみたい。10月頃を予定している。
竹内   今後のスケジュールは。
子ども育成課長  9月に保護者への説明。10月に来年度入園新入園児の保護者への説明。民営幼稚園へのアンケート。12月に議会で条例改正。私立幼稚園の仕様書作成。私立幼稚園公募。決定の順になる。
竹内   今後決定する幼稚園ついて、保護者や教育委員会等の意見を十分に生かして協議を進めて欲しいが。
町長   誘致する幼稚園につきましては、保護者の意見、教育委員会の意見を尊重して決定していきたい。   
 
その他 高齢者の支援と予防対策、インフルエンザ、監査委員についても質問いたしました。
 
 
 
いま問われているのは大磯の未来
 
 
一歩、一歩、また一歩、一生懸命に。
 


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