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秋の連休特別企画〈泊まり込みTRPG〉のこと

作成:2000-10-10
修正:2000-10-15
作成者:たまねぎ須永

 以前在籍していた会社の先輩からTRPGをやりたい、という連絡を頂いたのはいつの日だったか……。すべてはそれがはじまりだった。

【会場】
 Tさんの社宅でプレイを行いました。マンションというかアパートの一室なので、隣室の住人の迷惑にならないよう留意してのプレイを行いました。6畳ほどの空間に6人の成人男子が集まり徹夜でゲーム……、平和ですね。

【メンバー】
 提唱者の先輩Tさん、先輩しはるさん、先輩綾色さん、同輩Nさん、後輩Nさんの5名。
 Tさん、同輩Nさんは過去に「ソード・ワールド」(富士見書房)などを数回やったことがある経験者。後輩Nさんは「ソード・ワールド」メインなどといいながらも「カタンの開拓者」などのボードゲームにも手を出している今回の一番ベテランっぽいプレイヤーさんです。
 綾色さんは、会誌の原稿執筆中に隣でTRPGをやられ、うるさくて半狂乱になったというものの、プレイは未経験。しはるさんは、コミケに行くほどのサブカルチャーな方ですが、TRPGは未経験。この二方は、それなりにマニアなので、ファンタジーな説明(エルフは耳尖りなど)をしなくていいようなので、GMを務めるにあたって一安心。


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【持ち込んだゲームリスト】

【プレイしたゲームリスト】

【前日まで/無駄話】
 過去のメールボックスを覗いてみると、TRPGをやろうという話をTさんからいただいたのは9/7ころからでした。そして、10/6にやろうという連絡を頂いたのは、10/3……。いやはやTさんがどんな状況で働いているかは、以前社内でお世話になっていたのでわかりますが、ちょっと急すぎ……。というか(とある会社への愚痴が10Kバイト分展開されるが削除)。
 これからクリスマスなどの年末年始商戦に向かう会社にお勤めなメンバーがプレイヤーのほとんどを構成しているので、カレンダーを見てもメンバーが無事集まることができそうな日程はこの連休しかないことを確認できました。
 などと日程の連絡をメールで受けてから返事も出さずに1日悩んでみました。本来のビジネスマナーからいえば、ここは「ちょっと考えさせてください」くらいのメールを返信するのがすじなので、須永は無礼なことをしたわけです(反省)。Tさんごめんなさい。
 めったにTRPGをやらない人や、はじめてTRPGをプレイする人に「ブレイド・オブ・アルカナ」で須永のマスタリングは通用するのか? 「ソード・ワールド」のような冒険シミュレーションツールであるルールではなく、物語シミュレーションツールであるルールを採用している同ルールシステムを使うことで、どんな反応をプレイヤーが見せるのか? といった須永の私的なテーマにより、使用するルールシステムを『ブレイド・オブ・アルカナ』に決定しました。最近、須永のプレイしているルールシステムが同システムだという〈慣れ〉からの判断もありましたけれど。

 Tさんに承諾のメールを出して、5日は「ブレイド・オブ・アルカナ」のレジェメを作ります。簡単PC作成ルール(メイクアップ)の説明に役立ちそうな資料になったような気がするので、洗練させてまた使うとしましょう。
 6日。20面体サイコロの数を確認します(プレイ当日に確認するなって)。9月にTさんとやりとりしているときには6面体サイコロ(普通のやつですね)を使うルールをやります〜〜とか(私が)言っていたのでプレイヤーさんに持ってきてもらうよう迫るのは問題外です。そういうわけで、平塚市繁華街にあるH2Oヒラタを半年以上ぶりに訪れます。店舗移転後はじめて訪れたので、以前のようなTRPG売場が残っているか不安を抱えたまま来店しようとします。
 ですが、そうは簡単に来店できません。自転車の後輪タイヤの寿命が尽き、途中でパンクします。道中にある自転車屋へ持ち込むと、交換を勧められます。高校時代に交換を勧められた際にパンク修理だけでいいといったら豪快に1ヶ月に何回もパンクする羽目になった記憶があるので、そんな金の余裕はないものの仕方なく交換を依頼しました。
 タイヤ交換作業の間に作業代を取りに銀行へ向かいます。そのついでにヒラタに来店。みごとにTRPG売場はTCG(Table Coin Gameとかではなく、トレーディングカードゲームの略)の対戦スペースに化けていました。あぁ、こんなことならGamesworkshopのフィギィア展開用のファンタジックなお城のジオラマ(?)を買っておくのだった……、と関係ないことを後悔。自転車の籠に入らないという理由で買うのを延期しておくのはこれからはやめるとしましょう。
 店員さんに尋ねると、対戦スペースの片隅にある陳列ケースを開けてくれました。対戦スペースが盛況な時間帯に行くと、こりゃ気づかないよ〜〜。とりあえず、店頭にあった100円の20面体をすべて(といっても7つですけれど)買います。これで、もともと所持しているサイコロと併せれば、各プレイヤーに2個ずつ行き渡ります。

 さて、気がつくと、予定の出発時間です。なんとなく教育テレビのアニメを見ながら夕食を食べたあと荷造りを行います。「ブレイド・オブ・アルカナ」が複雑すぎるという反応を受けたときのことを考えて普通のサイコロを使用するシステムも持っていこうとします。
 あれ? かばんに入りきらないなぁ……。仕方なく「ソード・ワールド」のPC関連のデータとシートだけを入れ、マスタリングに必要なモンスター・データなどは置いていくことにします。さすがにこのルールならば、モンスター・データを持って行かなくても何とかマスタリングできるしね。Tさんもやったことがあるというくらいだから、いざとなったらルールブックをお持ちかもしれないしね。

 自転車で小田急の最寄り駅へ向かいます。いつも通りルールブックだけで嫌なほどの荷物になったので(ルールブック2冊も持たなくていいのかなぁ)、量販店で買ってきたお茶の2Lペットボトルなどの食料を持っていくのは諦めます。
 小田急のホームに着くと、呼び止められます。大学のサークルの後輩の皇帝さんなど3名(芸名忘れたので1名のみ表記)です。秋刀魚を食べたいということで飲み屋へ行って2時間ちょっと飲んだところだそうです。皇帝さんになぜか「魔獣の絆」のマスタリングをせがまれます……。わたしゃ、現代日本を舞台にしたものは苦手なのよ……。現代日本の闇の部分に詳しくないので……。
 町田で皇帝さんと別れます。30分ほど時間に余裕があるので、久々に漫画の森に来店します。「宇宙おてつだい☆やよいさん」(藤浪智之・佐々木亮著)のノアール出版版が置かれています。ホビージャパン版を持っているものの、この著作者の著作物には目がないので、購入。どうも扉のカラー数頁と奥付以外は完全に再録のようです。ちょっと残念。信州善光寺参りのついでに長野アニメイトでホビージャパン版を購入したことを思い出し、複雑な気分に。
 横浜線のホームに行ってみてびっくりします。そういえば、朝以外は10分に1本しかないのを忘れていました。どうもJRにはすべて山手線のような緊密スケジュールで運行しているようなイメージがあっていけないなぁ(これでいつも待ち合わせ遅れるのよね)。

【キャラクター作成】
 会場にP.M.10:10頃到着。QUOカードの使えるセブンイレブンを探していたせいでちょっと遅れました。新人研修で「5分前行動」をたたき込まれたことを思い出し、バリバリ「5分前行動」で集まっていると思い、とほほ……な気分で入室します。
 すると、部屋主のTさんと綾色さんしかいません。まぁ、営業のしはるさんと同輩Nさんは時間の読めない職場だからなぁ……と納得します。技術の後輩Nさんも時間の読めない職場だからねぇ……。というか、経理と管理以外の部署は退社時間が読めなかったような。

 しばらくすると、しはるさん、同輩Nさんも登場。久々に会ったことを祝し互いの健康と繁栄を祈ったあと、キャラクター作成を開始します。後輩Nさんは一番TRPGベテランっぽいので、到着次第説明すればいいや、ということに。
 P.M.10:30頃から開始してできたのは、12:00過ぎ。どうも「過去」「現在」「未来」の相(アルカナ)を選択するのに悩まれたようです。時間がかかっても、もう少し、各アルカナの詳しい説明を加えるべきだった、と反省(ミス1)。
 作成されたPCは、下記の通り。

  • ダバホーヴ(アクア=グラディウス=アクシス、人間、男性)
  • ルーシア(ディアボルス=フルキフェル=イグニス、エルフ族、女性)
  • キャスコ・セイガ(アングルス=ステラ=エフェクトス、人間、男性)
  • ホーリィ(レクス=アルドール=アダマス、人間、女性)
  • クルード(マーテル=ウェントス=ディアボルス、人間、男性)
    (以上、行動値順)
 アルカナの選択が終わり、データをキャラクターシートに写し終わると休憩なしにプレイ開始です。本来ならば、各キャラクターのできること(〈技能〉《特技》∵奇跡∵など)の簡単な解説をすべきだったのでしょうが、各キャラクターの《特技》∵奇跡∵の説明されているルールブックの頁のコピーを各人の手元に渡しておいたので省略してしまいます。早くプレイを始めないと、1週間の仕事の疲れが蓄積しているみなさんが眠ってしまいそうだったという理由もありますが、これも反省すべき点です(ミス2)。
 しかし、時間が貴重な社会人がTRPGをやるぞ、と集まっただけあって、みなさんやる気満々です。時間が貴重なものだとまだ気づいていない学生さんの徹夜プレイと違って濃い時間です。

「第1シナリオ:山村の領主」
 今回は、昨年、コンベンションで人様にマスタリングしてもらったシナリオをもとにしたものをプレイしました。いくつかのイベントを付け加えただけなので、須永の著作物とはいえないものです。だから、Web Site上に掲載はできません。
 全般的に個別のキャラクターごとに進むシナリオ展開はなかなか好評だったようです。各プレイヤーごとに違ったアプローチが行われ、その結果として大きな物語が編まれる、ということはなかなかコンピュータでは表現しにくいので、「ブレイド・オブ・アルカナ」の選択は正しかったようです。
 PCたちは各自依頼を受けます。山村の領主の殺害を依頼されたダバ、ホーリィ。キャスコ、クルードは領主の保護を依頼されます。ホーリィはその領主の保護の依頼現場に立ち会い、保護側の依頼も受けます。プレイヤーさんのいうことには、相反する依頼を受けたとは思っていなかったそうです。恐るべき徹夜プレイの妙が早速発揮されました。ルーシアはただ一人、領主の小姓の保護を依頼されます。
 なんだかんだで山村の領主邸に(おおまかにわけて)ホーリィ以外と、ホーリィの2グループに分かれて到着します。ホーリィが領主の殺害の依頼を果たすには他人と同行しているのは効率的でないと思い、移動の途中で別れたためです。ダバは素知らぬ顔で保護側に紛れ込んだまま行動し続けます。
 でも、結局、物語の舞台となる領主邸に登場しないのは不利と考えてか、ホーリィも邸内に現れます。
「私はオークマニアなので、村を襲うオークたちを狩るチャンスに目がないのです」
 という豪快な理論にプレイヤー諸氏、微笑が交わされました。

 どうもこのルールシステムのプレイヤー・キャラクター(PC)の目的として、「殺戮者」を倒すということをはっきり理解させられなかったようです。というわけで、守らなければいけない領主が闇に堕ちた「殺戮者」だというジレンマを味わってもらえなかったようです。これも反省すべき点ですね(ミス3)。
 戦闘になりましたが、盛り上げきれず、だれてしまいました。これはPCにどんどん∵奇跡∵を使うよう迫らなかった自分のミスです(ミス4)。もう少し柔軟にアドリブでシナリオに設定していない∵奇跡∵を殺戮者に持たせてプレイヤーを挑発すべきでした。

 第1シナリオ終了したのは朝5時頃。しはるさん、後輩Nさんは家に帰って寝ることに。綾色さん、同輩Nさんと、私は外の空気を吸いがてら買い出しへ向かいます。

「北から来た牧師」
 軽い朝食後7時頃から第2話です。これには、「北から来た牧師」を使用しました。これなら戦力的に不安のあるパーティでも問題なく戦闘ができるはずです(∵奇跡∵打ち消しのために重要なアングルスのキャラクターが帰ったの)。
 まぁ、10時頃までに死体をあばかないとわからない情報以外はほぼ入手しました。でも、このシナリオは決定打となるような証拠は準備されていないのです(私はヘラと粘土質の土だけでケニスに詰め寄れると考えシナリオを編んだのですが、今までやったプレイヤーさん3組ともそれだけでは不十分と考えているようです)。
 村について5日目。クルードを中心に深夜の見回りで殺人鬼と対面しようと、見回りを強化します。でも、(本来我慢しがたい)[悪徳]である吸血を7日は我慢できると設定しているので、遭遇させません。柔軟なマスタリングならば遭遇させるべきなのでしょうが、ケニスを連れずに単体でPCと戦うと瞬殺されそうなデータにしてあるので見送りました(ミス5)。
 翌日、ホーリィが容疑者の一人のメリッサの部屋から持ち出した踊り子の衣装を着せようとディザィアに迫ります。そのために∵呪縛∵を使います。ここから物語は進展を見せます。
 ホーリィの奇跡に反応して殺戮者が明らかになったのです。ですが、他のキャラクターが見ていない場所で殺戮者が明らかになったので、逆にケニス達に言いくるめられた村人たちからホーリィがつるし上げを喰らう始末に陥るのでした。

 第1話と違い、積極的に攻めるタイプの∵奇跡∵で固めた殺戮者です(攻めきれずに息切れして負けるようにデザインしてあります)。でも、アクアとアングルスといった前線型のPCと支援型のPCがいなくなったため、なかなか素敵に戦闘は長引き、そこそこ盛り上がります。結局、∵死神の手∵を阻止しきれずにホーリィは死亡するという結末を迎えました。

『総論』
 必死にTRPGを楽しもうとするプレイヤーの姿は久しぶりでした。慣れきってしまい惰性でプレイしがちな自分としては新鮮な気分です。また、乏しい時間の中、徹夜で集中的にプレイするということも久しぶりだったので、GMとしても十分満足する時間を過ごすことができました。
 逆に、須永のGMの準備に不十分なところがあり盛り上がりに欠けるセッションを提供してしまったのは申し訳ないばかりです。最近は、はじめてTRPGをプレイするという人相手にマスタリングすることがなかったため、どこかおざなりになったようです。
 まぁ、プレイ前にキャラクターのデータをかなり詰めるタイプのルールを採用したため、濃い内容のシナリオを楽しんでもらうことができ、GMとして不面目な結果にならずに済んだと胸をなで下ろしています。

 また、いろいろ活動しているみなさんの姿を見て、ここ数ヶ月たるみがちだったじぶんも活動活力を得たような気がします。今回誘っていただいたTさんにはここに謝意を捧げたいと思います。

『自己反省点』
 ここでは、今回のセッション中のミスをあげておきます(でも自己満足系)。
  • ミス1
     2000/08/19のコンベンションには、おざなりながらも口頭で一通り説明していました。今回は、説明レジェメを作ったことで満足して説明はしませんでした。
  • ミス2
     このミスのせいで、戦闘中にできる行動をプレイヤーがいまいち把握できませんでした。このことも戦闘の盛り上がりに欠けた一因といえる。他人のできる行動に注意を払わないプレイヤーがいて彼が寝てしまうとしても、やる気に満ちたプレイヤーならば他のPCのできる行動も把握しようと努めるでしょう。作りたてのキャラクターなのだから、大した量でない《特技》の説明をさぼったのは怠惰としかいいようがあるまい。
     作りたてのPCの所持《特技》の所持数は5つ。1つの特技の説明に1分かかったとしても一人5分。他人の特技の説明時間は20分。徹夜のプレイで我慢できる時間かどうかは難しいところかも。
  • ミス3
     『ブレイド・オブ・アルカナ』の魅力の一つとしては、「まさかこの人が殺戮者だったとは……、殺さなきゃいけないのか」というジレンマがあります。殺戮者をいかに人格的に優れているかを描写してプレイヤーにアピールしきることができれば、殺戮者だと判明したときに大きなジレンマを与えられるのです。今回は殺戮者の説明がおざなりだったのか、いまいちジレンマを与えられませんでした。[悪徳]の[鎖]を渡す際に「この人の殺戮者的な行動により君は寒気を感じたんだよ」と丁寧に説明すべきだったのかもしれません。
  • ミス4
     うまく説明しないとはじめてのプレイでは、尊厳値ダメージを恐れてなかなかプレイヤーは奇跡を使ってくれません。むしろ、尊厳値を温存するために自発的に奇跡を使うことをためらいがちです。尊厳値を減らすのに見合うだけの力が奇跡にあることをもっとプレイヤーにアピールすべきでした。
     ちなみに、須永のシナリオ運営能力、シナリオ作成能力に「盛り上がり」の要素が欠けているということは機密事項になっています。
  • ミス5
     10分以上プレイがだれているのならば、マスター側から物語を進展させるべきでしょう。須永のマスタリングの嗜好として、PC側のアクションなしに物語を発展させたくないというのは、ある種の思い上がりかもしれません。

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