C.P.U.-CONに行ってきたこと

はじめに

　今回は、大学時代の盟友である毒電波氏とともに、新サークル設立のためのゲーム愛好家層の調査を行うため、老舗コンベンションを訪れてみました。ざっくばらんにいえば、世間ではどんな風にＴＲＰＧがなされているのか、一緒にプレイするに値する人はいるのかな？　ということを見に行ったのです。

会場
　小田急小田原線向ヶ丘遊園駅北口から徒歩数分のところにある、多摩市民会館の会議室を３つほど借りて行われていました。

訪問者
　スタッフ７、８名前後とＧＭ５人、訪問者６０人ほどでした。定員９０名といいますが、さすがにそれだけ集まることはないようです。というか、当日は開催前日に首都圏を襲った雪の影響で人の出が悪かったのかもしれません。

準備されたゲーム
　今回準備されていたゲーム卓は、１４くらいありました。うち、１２卓くらいが成立しました。
　「Star Wars TRPG」「天羅万象・零」「学園天羅」「トーキョーN◎VA」「ブレイド・オブ・アルカナ」「深淵」「ギア・アンティーク・ルネッサンス」、自作システムいくつか（コミケで見かけたことのある「二つの民の物語」もありました）。私の中で定番と思われていた「ソード・ワールド」「ガープル・ルナル」「セブン＝フォートレス」といったものが見られなかったのは驚きでした。
　私は「深淵」を選びました。

朝
　前日は吹雪の中　勤め先に自転車で往復するという暴挙を行いました。というわけで、ジャンバーはびしょぬれです。代わりのジャンバーを探していると、予定の出発時間を過ぎてしまいました。出発予定時間に始まった仮面ライダーの新シリーズも中間で流れる宣伝が終わったところで出発しました（実はおじゃ魔女の唄が聞こえてきていたような気もします）。
　現地に着くと、入場締め切り時間の数分前です。毒電波氏はすっかり慣れきった顔であきれてくれます。毎度の遅刻にもう怒る気も失せたというやつですね（治さなければ）。
　そこから主催者HPにあった地図を見ながら移動です。
　……。駅から徒歩５分とＨＰなどにはありましたが、ぜんぜんそれらしい建物は見あたりません。周りの風景や遠くに見える建物を見て、複雑な状況を分析してみると……、どうやら迷ったようです。
　とはいうものの、迷ったのも、すべては遅刻した私の責任です。遅刻しなければ駅前に配置されていた案内スタッフさんに案内されてスムーズに会場入りしていたはずですものね。

　結局、ＧＭ紹介の時間にどうにかたどりつき、別室で入場受付をしてもらったのでした。

プレイのあらすじ
　シナリオはテンプレート使用のいわゆる構造型のシナリオでした。

コラム：構造型とは？
　ＧＭがあらかじめプレイヤー・キャラクターに、シナリオに重要に関係のある背景などを準備しておくタイプのシナリオ運営のことです。この方法を採用していると、プレイヤーは濃密な物語を味わうことができるものです。プレイヤー・ＧＭともに単発の濃い物語を味わいたいときに使われるものです。
　「深淵」「魔獣の絆」「トーキョーＮ◎ＶＡ」「ブレイド・オブ・アルカナ」などでよく多用されます。

　このセッションで使用されたテンプレートは「傭兵」「旅の商人（真の顔：奇妙な旅人）」「異端の吟遊詩人」「古鏡の魔道師」です。私の選択は商人でした。
　物語は、訪れると美しくなれるという山村をめぐってのものでした。そして、その地に封印された魔族をめぐってプレイヤー・キャラクター間の争いがメインのセッションです。各キャラクターの背景で与えられた目標が互いに対立するのです。
　私のキャラクターはまぁ、目的を達成できずに、復讐を誓いながら深淵に飲み込まれていきました。結局、魔族は封印から解放されず、そして、生き残ったキャラクターは吟遊詩人一人だけ……。

教訓
　時間に余裕を持って行動しましょう。

　いやはや、はじめて「深淵」のプレイヤーをやりましたが、やはり面白いですねぇ。ＧＭになってプレイヤーの苦悩を見るのも面白いですが、実際に自分で悩むのもいいものですねぇ。

　同卓の人はいろいろと面白い方々でした。このコンベンションのベテランで深淵ベテランのお嬢さん。このコンベンションに久々に訪問したベテランの深淵３回目の人。ＴＲＰＧ３回目で深淵に初挑戦の音楽関係の専門学校生。
　みな、楽しそうにやっていました。自分が世界を知っているからといって、ＧＭの世界説明の時には「ハムレット」を読んでいた人。セッションの休憩時間に寝入ってしまい、なかなか起きない人。
　なお、ＧＭは「隠密突撃局」の平沢紫電改さん。
　コンベンション２回目の毒電波氏は、アニメや美少女ゲームネタがわからなくて少々困った、とこぼしていました。

無茶なまとめ
　まぁ、いろいろと現在のTRPG状況を感じさせるいい一日でした。