「夏コミに行ってきたぞ!」の巻
作成:1997-08-??
修正:2001-09-08
実施:1997-08-15
作成者:たまねぎ須永
『朝』
1997年8月15日午前3時半、ようやくどうにか製本の準備が完成したので、入浴し、コミケへ行く準備を始める。あとは、大学のサークルの倉庫に行って、大型ホチキスを借りれば製本は完了できる。まったく時間のないときに下書きなんてするもんじゃない。文の質は向上したけれど。
それから5時半にセシリア氏の下宿に到着する。許せんことにセシリアは寝ていた。しかし、ぴーたん氏とS氏はいったいなんでN64なんてやっているんだ? 元気だねぇ。倉庫で落合うことにして、私はセシリア邸を出た。しかし、セシリアとの約束は午前5時だったような気がするけれどまぁどうでもいいや。
倉庫で東海大学シミュレーションゲーム研究会の在庫を漁るも『はいぱーT&Tともんすたー もんすたー』と『GGM』しか見つからない。おっかしいなぁ、もう少し売れそうな在庫もあったような気もするんだけどなぁ。しかたがないので、『はいぱーT&Tともんすたー もんすたー』を15部くらい持っていく。これで今回の売り物は初サークル参加にしては多くはないが、少なくない量になったことだろう。
なぜだかどうしてだか、小田急鉄道小田原線東海大学前駅で6時半頃に急行新宿行に乗る。当然のごとく新宿には8時頃着く。コミケのサークル入場は午前9時までとなっていたはずである。とりあえず営団地下鉄有楽町線に乗るため、どこかの駅まで京王バスに乗ってみる。日比谷あたりで8時20分くらいとなる。今から地下鉄に乗っても9時迄に有明ビックサイトに間に合わないことにようやく気付く。わしもセシリアも都内の交通網に詳しくないからなぁ。って、小田急線で行くなら一時間くらい前に出なきゃいけなかったよなぁ。東海道線でいつも行っているから油断したわ。東海道線なら間に合う出発時間なんだけどね。
日比谷警察署(?)の前でタクシーを捕まえる。黄色いタクシーだった。いやはやわたしゃタクシーなんて乗ったの2回目だからなぁ。で、急いでいることを告げると「この時間帯は混んでるからな〜」とか運転手が答える。さんざん人を不安にさせつつ、客に断りなく煙草を吸いつつ、3kmほど走りタクシーの溜り場についたのち、急に止めて、「わりぃ、オーバーヒートだわ。別のタクシーで行ってくれ」とか言い、降ろしてくれる。
慌てたわしとセシリアは次の車に移る。先の黄色い車(助手席裏に受取人払いのアンケート葉書があったからとってくればよかったなぁ。社名が思い出せないよ)の中年運転手と違い、若手の運転手(一見コミケに来ていそうな顔だったな、失礼)で緑の車だ。前の車に降ろされたことを告げると騙されたことを教えてくれる。「オーバーヒートなのに運転手降りて、前のボンネットを開けないのはおかしいですよ」、そういえばそうである。うん? わしって車の免許持ってるんじゃなかったっけ? 不覚だぁ〜〜。40分頃間に合うか尋ねると、「平日だからすいてますよ〜〜、お盆ですし」と教えてくれる。ふ〜〜よかったよかった。当然のようにビッグサイト付近は混んでおり、10分くらいそこで待たされる。入り口付近で初乗り380円タクシーがもたついており、運転手さん唸る。周囲のタクシーがクラクション鳴らし回す。コミケのスタッフさんも指示に従えない安いタクシーにいらいらしてたようだ。
まぁ、なんとか9時迄に入場する。大学の後輩成星くんがブースで一人いらいらしていた。わしもシミュレーションゲーム研究会で出店参加していたときには、そういう経験があるからその気持わからんでもないけれど。
- 風烟飃泛 風の巻
私のやっている読者参加読み物 「風烟飃泛 風の章」の1年分の総集編。ちょっと厚くなりすぎて、製本失敗。ゲームをやっていない人にとってはどうしようもない文字の山。 - 英語圏人名事典 ―前編―
大学サークルの後輩篠根殿からの委託品。たくさんの英語の人名の「名前」部分を今回は収録。それぞれの名前の愛称、由来などが簡潔に列記されている。今回の大人気製品。いい値段だしね。 - MTGフレーバーテキスト翻訳集(正式タイトル忘れました)
大学の先輩榊守様からの委託品。かなりの人気。ビジョンズまでのフレーバーテキストを翻訳したそうだ。まだまだMTG本は売れるのだが、内容・絵的にもしっかりしている本だから、とっても売れたのだ。セシリアの強気な感覚で高めの値段に設定。
『昼』
ブースに椅子は2つ。サークルの売り子用のチケットは2枚。開場して別にまわりたいところのなさそうな成星を置いて、私はいきなり電源無しゲーム分野をひたすらまわり続ける。カタログを今回はチェックしておいたというのに、番長学園!!の寺田氏の「茶店のお店」とか無名ではないライターさんのところをめぐるのを忘れる。おかげで「外典・番長学園」を買い逃す。だめだこりゃぁ。今回は1週間で2冊書いたせいか、ぜんぜんたいした本は購入できなかったようだ。もぅだめのだめだめぇ〜〜。今回は3日間開催の割に、MTGの流行のおかげでTRPGの分野はえらく少なく感じられた。HTTなんてリプレイ含めて2冊あったくらいだし、最近の作品かSWくらいしかなかったである。わしは今回はHTT、GURPS、MAGIUSを中心に探した。好きなサークルはここ数回出店してきてないしなぁ。引退したのかなぁ? 今度手紙で問い合わせしてみるか。
我がオニオンワークスは「風烟飃泛」にPBMという分類をつけたせいか、アンジェリークの世界とPBMの境界線に配置されたおかげで、正しい客層が来ない。おかげで、赤字を恐怖する私は発狂状態でした。ですから、あすこで言ってたことに不快感を感じてた人、ごめんなさい。でも、シミュ研じゃなくてわしのブースだったんだから、もう少し荷物置かせてあげた後輩諸君、置く承諾くらい求めなさいね。わしゃほとんど働いていないから、財政的に破綻してるんだからね。
午後2時頃、結局昼食はセシリアに買ってきてもらったメロンパンになる。あと、Tパパ様から頂いたおにぎりがうまかったです。はい。
徹夜で印刷・製本したのでハイでした、はい。なんかすごく傲慢な態度とってましたけれど、ごめんなさい。以後、気を付けます。でも、「GURPS ファイナルファンタジー」なんか悔しいなぁ。ずっと製本待ちだったというのに、気が付けば売切。通信販売のビラを頂いたけれど、製本間に合わなかったのを売り切れにしたかなぁ。
『夕』
今回は初日ということで、片付けは椅子をあげるだけでいいというのだが、物足りない。いつも最終日で、必死に会場片付けを手伝っていたからなぁ。
かなり売れゆき、出店されている製品の傾向に不満を感じつつ、ゆりかもめに乗って、新橋へ出て、東海道線で帰宅する。
どうも最近、また自分の世界にこもり始めている自分に危惧する須永であった。リプレイ駄目主義が自分から外れたので、次回からリプレイも書いたり売ったりするか。リプレイで客稼がなくては、もうどうしようもないしなぁ。
『今回の購入物』
前回と同じ凡例である。〈「題名」(著者)、発行団体、発行日、購入価格、私のコメント〉という順に並んでいる。
ちなみに、本の紹介順序は、今回は読んだ順である。購入価格の多くは記憶に頼っているので違う場合もある。
- 「GURPS UNISSIAN Assist Book」
- 奈落のゲームマスター
- 1997年8月15日
- 300円
- 前回は「Pre View」限定版を買ったものの、ぜんぜん使っていなかった。それなのに、正式版も買ってしまった。持ち運びやすいチャート本。昨年秋にやったときはなかなか面白かったなぁ。シナリオの材料もたくさん散らばっているし。
- 「GURPS UNISSIAN Annex04」
- ゆにし庵
- 1997年8月15日
- 800円
- 「GURPS UNISSIAN」の資料集。03から買い始めた。今回は用語集ということでまぁなかなか楽しめた。バイトに行く途中小田急線で読んでいたが、字が小さくて困ったかな。そろそろまた、「GURPS UNISSIAN」もやらないともったいなぁ。
- 「GURPS RPG LUPIN」
- L−HOUSE
- 1997年8月15日
- 100円
- モンキーパンチの「ルパン三世」のアニメを原作としたTRPGのリプレイ。どうもアニメ版がメインのようで、アニメの会話も出てくる。今回はリプレイのさわりの部分とルパン・ファミリーの基本セットについての解説だけである。続編が楽しみである。
- 「RPGふっく袋 ’97」
- Adventurers' House / Grey Hound Game Labo.
- 1997年8月15日
- 500円
- 今回は「ランダムメーカー大全 書の7」が付録。付録を目的で買っていたのだが、最近はセッション中に使えそうもないチャートが多く、面白い雑誌としてこのシリーズを求めている。そろそろバックナンバーを購入したいものである。本誌には「GURPS 魔法使いTai!」が掲載されている。
- 「ウィッチクエスト シナリオ『精霊の樹』」
- 魔女の会
- 1997年8月15日
- 300円
- 村瀬尚之氏の参加している団体の本。ウィッチクエストのシナリオで暗いことやっていいのか、とちょっとびっくり。ほわほわのもこもこなシナリオをイメージしていたので。そういえば、わたしゃ、ウィッチクエストってやったことなかったなぁ。こんどやってみっか。
- 「らいとなTRPG vol,6 」
- らいとぶりんがぁ
- 1997年7月吉日
- 無料配布
- 40頁にわたるオフセット本を無料配布されると貧乏人は頭が下がる。質は悪くない。TRPGの紹介からコンベンションの報告まで、絵も満載で見させる本となっている。個人運営のサークルじゃ、こうもいかないなぁ。
- 「ウィッチクエスト 新ウィッチ・タロー」
- 魔女の会
- 800円
- ウィッチクエストにまだまだ根強いファンがいることを物語る作品。カード集。冒険企画局の承諾済というのがとてもすごい。九月姫先生のウィッチタローがもったいないからこれを使うとするかな。
- 「MAGIUS“非”公式サプリメント『突撃! パッパラ隊RPG』」
- (鴨南蛮)
- 釧路公立大学JoySeekers
- 1997年8月14日
- 500円
- エニックスの「ガンガン」に連載されている同名の漫画を原作としたTRPG。キャラクター・データなどがとても厚い(熱い)。原作での「どつきあい」再現のためか、戦闘データも豊富といえよう。キャラクター作成だけでも十分楽しめよう。
- 「〜HT&Tリプレイ〜 わくわくサーガ ―1―」
- わくわく堂
- 100円
- まずHT&Tという略称は角川版で出てきたもので、マニアはHTTと書く。B5版8頁で強引に決着をつけている豪気なリプレイ。今回これくらいしか、HTTは発見できなかったなぁ。
- 「ばんちょ〜本7(せぶん)」
- 茶店のお店
- 1995年8月15日
- 500円
- 今回は夏にふさわしく壊れたプレイの行なわれたリプレイ。発行日も壊れているしね。番長学園!!は今回はこれしか買ってないなぁ。
- 「FOLLOW YOUR DREAMS 佐々木亮ラフスケッチ集 最小公倍数 vol.10」
- サークル 笹吉横丁
- 1997年8月17日
- 500円
- 佐々木亮先生のラフ集。「宇宙おてつだい☆やよいさん」(ホビージャパンコミック)ではまった佐々木亮先生だす。買った当初はほんわか空間にめろめろ〜〜していた私だが最近、抗体ができた。そういや、藤浪先生のスペースがゲームジャンルのところに出ていなかったら、この本買えなかったなぁ。
『今日のまとめ』
(ちなみに書いているのは1997年9月8日)
最近、気に入っていたサークルが落ちてばっかり。寂しいなぁ。さらに、データ本やシナリオ本は減る一方。リプレイ読んでその中からシナリオを見るという作業をするのならば、リプレイ本も買えるのだが、シナリオ・データのついてない(オリジナル・モンスターとかね)リプレイは見てて寂しいしなぁ。最近はGMの数は増えていないのかなぁ。プレイ人口はへって、リプレイ読者は増えているとかいったら、怖いなぁ。どうすんべ。
今回は錯乱していたのか、同人誌の本質と反する資金回収にこだわってしまった。金を稼ぐには、同人誌なんかよりも、もっともっと効率のいいことはたくさんあるのに我ながら何やっていたんだろう。
でもぴーたん氏によく言われるのだが、「なぜコミケに参加するのか」。自己資金で今回は参加(いつもは自分の所属している東海大学シミュレーション・ゲーム研究会から参加)したせいか、この質問が重かった。
自己を飾って答えるならば、普段の活動の成果の発表となるのだろう。だが、いつも私はコミケの2週間くらい前になるまでほとんど動きはしない。そうなると普段の活動の成果は嘘っぽい。やはり私もサークル入場券のためにサークル参加をしていたのだろうか。
次回、今年の冬は「なぜコミケに参加するのか」という基本姿勢への回帰、TRPGに触れて9年間の集大成を行ないたいと志すのみである。
今回の一番の問題は、タクシーの乗車拒否(もどき)によって、激しく心がかき乱された店なんだな、これが。もぅぼろぼろ。体力・気力ともに、到着したときにもう消耗しきってたからなぁ。許せんぞ、都心の黄色いタクシー!
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