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私の見たJGC’97の巻

作成:1997-10-30
実施:1997-08-30
作成者:たまねぎ須永

『微笑み』

 コミケが終わった後、2週間、渋谷区のはじっこまで内定している会社の研修バイトに行っていた。そういうわけで、不慣れな3時間通勤にヘロヘロになった私は当日早朝までシナリオを書いていた。そのような逆境状態で見る新スタートレックはいいものだ。シナリオにも満足できるものができた。しかし、今回のシナリオは中だるみがひどいことは予想できていた。でもまぁ、なんとかなるんじゃないの、ということで寝てしまう。昨年と同じシナリオをやれれば楽なんだけど。
 というわけで午前4時に仮眠をとる。5時に起きて6時半頃家を出る。7時前の電車に乗り、8時頃有楽町駅に着く。そこから月島まで有楽町線に乗り、ホテル浦島まで歩く。当日参加(宿泊でない)の予約済GMは9時前に来てくれ、そう執行部に言われていたのだが、10分前に入室する。去年・一昨年のようにGMが並んでいるということはなかった。
 どうもダイエーのお買い物袋を持ち歩いていた私はちょっと間抜けに見えたようだ。
 で、部屋の前の受付でGMにキーホルダーをよこす。「GM認識用」だそうだが、物販スペースで400円で売っていた。昨年よりもますますボランティア参加になってきたなぁ。GMの予約の際に求められるコメントでは第2希望のゲームまできかれたが、コメント欄は1つしかない。GM予約の締め切りは6月20日だったからシナリオのコメントの記入は難しい。2つのゲームのコメントを書かねばならないとは、ひどい話だ。
 入室してみると、端にホワイトボードがある。部屋に決められたイベントのないとき、フリープレイできるようになっている。その際のプレイヤー募集のための情報伝達板ということか。で、予約済GMのセッションが始まる午前10時まで、各卓でフリープレイが行なわれていた。みんなゲームが好きだなぁって、ゲームのイベントだったね。
 自分の割り当てられたテーブルにつくと、チキチキマシン猛レースのカードゲームをやっていた。これはまた古いものをやっていますな。空いていたGM席に荷物を置いて、テーブルの小ささにショックを受けつつトイレに向かう。で、受付で予約済のGMもホワイトボードなどでプレイヤー募集をする必要があるかを尋ねる。だいたいプレイ開始1時間前に呼び付けておいて、1時間待たされる羽目になるとは。今年はGM集めての挨拶とかもないし、プレイ会場で食事を禁じられているし、物販スペースは気軽に行けるほど近くないし。1時間前に入れて何もさせることがないとは……。今回、なんか宿泊参加でない者たちにあんまり好意的でないように感じられた。
 一応、ホテルというだけあって、トイレなどの設備はなかなかの清潔さであった。当日、何かの水泳の合宿選手だかも宿泊しているようだったけれど。ところで、昨年の幕張メッセと比べると交通の便が駄目。晴海国際展示場よりも悪いような気がする。

『緊張』

 JGC’97執行部はGMを登録してもらってどうする気なのだろうか。当日のGM用の注意がしっかりあるわけではないしなぁ。
 で、チキチキマシンが9時40分頃終わる。で、テーブルにわし以外いなくなる。「ほんとうにプレイヤー集まるのか、こんなところまできて卓がつぶれるのは癪だぞ」(最近、へそまがりで、生意気な須永さん)と一人呟く。
 そんな不安も無駄になった。部屋の入り口付近という恵まれた(?)環境にあるおかげで確実にプレイヤーは集まった。45分頃、宿泊参加の若者が「連れがいるんで、2人入れますか」などときいてくる。こういうコンベンションまできて連れと同じ卓につくかぁ? とか思ったが口には出さず(表情には出ていたかもしれない)、「Ok!」と答えてやる。新潟から来た松村くん(宿泊参加者じゃないみたいだけど、どこかに泊まるんだろうなぁ、翌日も参加すると行ってたし)、神戸からきた松山氏(このふたりは名刺くれたから印象に残ってる)が入れるかきいてくる。23区内からきた当日参加の学生などが計5人、10時前に集う。どうやらあと2卓あるHTTのテーブルはGMがまだ座っていなかったり、集まり終っているらしい。あとの2卓は宿泊参加だったので、前日の仲間でやるということだったら、執行部の思惑とは違うはずだ。そんなことはない、と思うけどね。確かめてないしなぁ。
 で、朝食をとりにいった若者が帰ってきても、彼の連れという人はこない。10時のプレイ開始になってもこない。プレイヤー全員が集まるまで暇していても仕方がないので、キャラクター作成に入る。昨年作成した「キャラクター作成用紙」(能力値決定用の紙切れ、種族倍率や職業条件が書かれており、サイコロの出目を実際に記入できる便利な紙、詳細は『はいぱーT&Tともんすたー もんすたー』を参照)で能力値を確定させ、それに基づきクラスを決めてもらい、クラス別キャラクター用紙(各職業固有の数値、特殊能力などが記入済)に記入してもらう。それから装備を購入という具合である。
 なんてやっていても、若者の連れはぜんぜんこない。時間からいって、他の卓に入ったと考えられる。仕方がないので、さらにプレイヤー募集をかける。ホワイトボードに募集をかけに行こうと思い、記入用紙をホワイトボードから取ってくる(募集の用紙をボードに張り付けるという形になっている)。で、卓に戻って記入しようと思ったら、眼鏡をかけた娘さんがまだ入れるかきいていた。松山氏が対応してくれていたが、GMが帰ってきたのでわしが対応することになる。パーティバランス的に「魔術師」「呪術師」をやってもらうことになるけれどよろしいか、彼女に尋ねる。
 彼女はHTTのルールブックは持っているが、TRPG自体やったことがないといっていた。前々から連載などを読んでいてHTTをやってみたかったと言っていた。なかなか嬉しいことを言ってくれるではないか。実はどのTRPGでもいいけれど入り口に近いこのテーブルにするか、という女性の社交辞令だったとしたら、彼女はすごいことになる(だいぶ妄想的だな、わしってば)。
 しかし、テーブルに十分来るだけまだまだHTTのファンはいるのか、嬉しいなぁ。でも、私がHTTをやるのは半年ぶりくらいだ……。ちょっと不安だ。
 関係ないけれど、9月7日(日曜日)に平塚で行なわれたコンベンションは、来た人のほとんどがルナル狙いでSWもHTTも潰れた。SWも潰れるって時代の変遷かなぁ。

『アナ、おかしきかな』

 今回のシナリオの簡単な粗筋である。シナリオ名は「アナ、おかしきかな」ということにしておこう。地元のコンベンションでよく題名を要求されるのだが、どうにもつけるのは難しい。だいたい、コメント提出のときにはまだ、シナリオなんてぜんぜん手を付けていないからなぁ(だいたいコンベンションの一月くらい前がコメントの締切り)。今回のシナリオは、コミケとかに出すときには違う題名になるでしょう。そんな気がする。
 舞台はどこでもいいけれど、とりあえず“竜の腹”のはじっこで「あやかしの森」との接点辺りとする。別の村でいくつか冒険をしてきた冒険者一行がタルカス(“竜の腹”という地域の中心都市)へ戻ろうとする途中のことである。
 道を歩く声変りの最中の少年の悲鳴が聞こえてくる。キルト・アーマーとグランド・シャムシールを構えた男とレザーアーマーとカタールという男の二人に襲われた少年の悲鳴だった。冒険者が襲撃者を追い払い、少年に質問していると、ピロムを構えた気の強そうな娘が助けにくる。
 娘の名はモイラ・サータウス・クライスト、少年の名はラッシュ・フォレスト。ラッシュは代々村長を兼ねた僧侶の家柄で、今度元冒険者のモイラと結婚することになっており、タルカスに結婚の儀式の道具を買いに行ってきた。今回はバップ村に戻ってきたところを襲われたそうである。
 二人に村長の家に案内された冒険者一行は、上記の自己紹介を受けつつ、仕事を依頼される。村長の一族は魔物を封じているそうで、それだけの力が村長に求められるそうである。村長の血筋は強い者でなければならないということで、継承者の嫁にも力が求められている。そういうわけで、結婚の儀式は、封印の迷宮を巡ることとなっている。中には様々な障害が設置されているという話である。
 さらに、二人の結婚に反対する人々もおり、彼らの儀式の妨害も考えられるという。彼らからの妨害というものと、迷宮内での護衛を頼む、というのが依頼である。

 ということで、「ラビリンス」(ラベンズバーガー社/ツクダプリスクール)の可動迷宮で追いかけっこ宝物探索が行なわれる。各宝物それぞれに獲得するためのイベントが準備されており、24のイベントが冒険者を待つ。NPCの結婚反対派も同時に迷宮に挑み、宝物を獲得していく。すべての宝物を入手したカップルが結婚を承認される。これが儀式となる。

『〈晴れ〉のち〈曇り〉』

 では、実際のプレイに移ろう。プレイヤー・キャラクター(よくPCと略されますね)作成の監督をしながら(とかいいながら、結局自主的にベテラン・プレイヤーが初心者の世話をしてくれたんだけれど)、NPCの装備を決める。当然のように、導入部分や依頼人の裏の部分はそんなにはっきり決めていない。そんなところは、プレイするときに決めて、シナリオとして発表するときに書き出せばいいのだ。今回はテストプレイする時間がなかったので、ほんとに普段通り設定はあまり決まっていない。迷宮内部でのイベントを決めておいただけである。
 ほんとはもっともっと暗いパーティ内対立の発生しそうなシナリオにしようと思っていたんだけれど、JGCみたいなお祭りで、そうそう後味悪そうなシナリオはやめようということにした。だいたい私はいつもコンベンションで、マスタリングの実験をする傾向があるからなぁ。なかなか普段のセッションではプレイヤーがわしの性格を読んでくるから、実験がやりにくい(と思い込んでいるのかな?)。で、祭りということで明るく「結婚」の話にしてみた。確か「科学忍者隊ガッチャマン」41?話砂漠に消えたロマンス を見ているときに思い付いたような気がする。
 で、プレイヤーが村の人間関係を追いかけたので、どんどん結婚反対派の設定も深まっていく。こういうときにはやはりTRPGというものは、参加者全員で創る物語だと思える。GM一人で考えたりないところが必ずどこかあるもので、4人以上プレイヤーがいるとだいたい決めていないところを知りたがってくる。そうなったときにはプレイヤーの反応などを見ながら、流れに従って設定を加える。こうやって、シナリオを創って実際に一回やってみたあと、1週間の月日をあけてこの文書を打っている際に、シナリオの疑問がかなりたくさん出てきた。この分ではホームページに11月までに掲載できるかちょっと怪しくなってきた。
 だいぶ、横道にそれつつ進んでいるような気がするが、とりあえずPC紹介としようかな。

             +−−−−−+            
ジェリド・チャージウルフ |     |サイサン・トレン    
(男、戦士、人間)    |     |(男、僧侶、人間)   
アルックス・ルン     |     |ルイミーナ・フェリドック
(男、武闘家、人間)   |     |(女、魔術師、人間)  
ファル          |     |フィーン・フィハト   
(男、聖闘士、エルフ)  |     |(女、盗賊、フェアリー)
             +−−−−−+            
 僧侶・聖闘士の信仰対象はスーク(どんなことしてでも勝てという宗教)。経験レベルはみんな5レベルである。1レベル成長するごとに、金貨3D6の出目の10倍、技能成長ポイント4点、呪文2つのどれかから1つ選んで入手できることにした。
 成長の仕方はみな、なかなか有利を知っているようでよかったよかった。初心者といっていた女性も周りにいるベテランの方々に教えてもらいながら、妥当な選択をしていたようである。そういえば、今回はプレイヤーにキャラクターシート見せてもらわなかったな。よし、今度から食休みのときにキャラシート預かってコピーでもとっておくかな? どんな呪文をとったかどうか知らないなぁ。
 今回のプレイヤーは人間関係にだいぶこだわっていたから、シティアドベンチャーを準備しておいたほうがよかったかなぁ。シティのほうが面白さの可能性を創るのが楽だと思うんだけど、なんかめんどくさくてね。
プレイ風景  キャラメイクが終了したのは、11時半頃。で、シナリオに入る。依頼人の結婚に反対する人の対面調査をする冒険者たちのおかげでおそろしく、NPCのデータが深まっていく。気が付くと、鼻毛を抜く癖がNPCに加わり、美男子という設定がおかしくなったりする。
 そうそう右の写真は、松村氏がお祭り用に持ってきたインスタントカメラでの写真である。彼曰く「フィルム2000円もするんですよ〜〜」。やはりなかなか使えないアイテムだそうだが、その場で刷り上がるのはたいしたもの。

 まず、モイラとラッシュがどうして結婚する羽目になったか、きいてくる。これは考えてきてある。ラッシュが以前〈変身強制〉をかけられて蛙になってしまったとき、モイラが助けたという話である。それをきっかけに恋仲になっていた。この質問はルイミーナがした。設定してきたことをきかれると嬉しいね。
〈魔力感知〉が使えるという理由だけで、サイサン僧侶が〈不可視の衣〉をルイミーナ魔術師にかけて、鼻毛を抜く反対派のところにさぐりに入りに行く。
 さて、せっかく設定したので、ここで反対派の陣頭に立つ人、二人を紹介しよう。
 まず一人目は鼻毛を抜く男、リゲル・ヨーク・フォレスト。ラッシュの従兄弟で、以前、薬を盛って彼を蛙にしたことがある。次代継承者になるのを嫉妬している。ラッシュと同じように僧侶である。
 二人目はセリナ・オーエンス。ラッシュにベタぼれしている村の少女。ここ数年、街に出稼ぎに出ていた。秘密であるが、怪盗に街でなった。モイラがくる前からアタックしているのだが、鈍感(お約束だね)なラッシュは気付いていない。
 この二人が傭兵を雇って、儀式の邪魔に迷宮内に入ってくる。

 で、ルイミーナはリゲルの書斎で〈魔力感知〉したところ、謎の薬を見つける。ここらへんはアドリブである。プレイヤーの半数以上はアドリブじゃないかな、とか思ってたかもしれない。誰か、いろんな家とかのマップのたくさん入ったマップコレクションでも出してくれないかなぁ。
 ルイミーナは何も持たず脱出し(透明になる魔法切れちゃったから)、フィーンが新たに煙突から忍び込む。持ち出した瓶にルイミーナが〈鑑識眼〉をかけると飲んだものを〈変身強制〉で蛙に変える薬ということがわかった。


『文書の後半部分』

 さて、ここからは10月30日の夜に入力している。新しいワープロを購入しての初文書となる。やっぱり10年前の機種から一気に新機種になると違うねぇ。おかげで説明書の海でおぼれる羽目になってしまった。
 で、前回入力したときから今回までの間に、3つのことがあった。松村氏が写真を同封した封書を送付してくれたことと、女性のプレイヤーの方が「グループSNE」のホームページで当日の思い出を投稿してくれたこととそれに対応しての私もコメントを送ったことである。おかげで女性の名前もわかったはずであるが、まだ記憶はしていない。1997年の9月10月のところの「お便り欄」に採用されているので、気になったら見てくれくだされ。

『曇のち霧雨』

 さてと、シナリオ後半戦である……いきたいところだが、まだまだ中盤戦にも入っていない。ま、ともかくセッションの続きといこう。

 夜までの間に、さらに結婚反対派と思われているセリナ嬢のところにも探りに行く。ルイミーナが女性同士ということで話を切り出す。が結婚に反対しているのは探りせた者の、先程の襲撃者とは関係がないことが判明。

 夜には、リゲルから試練成功の願を込めたという猪の丸焼きが届く。プレイヤーたちは毒が入っているものと警戒するのだが、実は入っていなかった。村長から夕食中に村の現在の情勢などを聞きながら、食事は進む。その話によれば、何やらよそ者を反対派の面々が雇ったらしい。明日の試練中に乱入してくるものと思われるそうである。

 で、翌日……、いよいよ試練当日ということである。PCたちは警戒しつつ夜を過ごした。朝食もやはり警戒したまま。
 試練の迷宮には、新郎・新婦それぞれ別の入口から入らねばならない。そういうわけで2パーティーに別れて入らねばならない。新郎・新婦のクラスを尋ねてプレイヤーたちはバランスを検討する。ここらへんは通常のダンジョンではつまらないという最近の傾向を考えてのことである。でも結局ダンジョンが無意味に深いと……。いや別に、無意味に深いダンジョンにしたわけではないのだが。前半の情報収集に駆け回った流れとはまるっきり違う流れになってしまっただけにだれて仕方がなかったのだろう。

 まぁ、シナリオの中身は11月末に公開予定ですので、そちらを見て頂くとしてセッションの流れを追っていきましょうか。
 試練では迷宮内に散らばっている「宝」といわれるものを確保することである。時間がたっていくと、リゲルとセリナという結婚反対派のパーティーが乱入してきた。が、各「宝」を入手するための試練が余り簡単ではなかったせいか、気がつくと乱入派の方が「宝」の所有数は多くなっていた。そこでプレイヤーたちは考えた。乱入派の集めてくれた「宝」を奪えばいいということに。
 そういうわけで、迷宮内に散らばっている「宝」がなくなってからPC達は乱入派に襲いかかったのである。そうして試練は達成された。

 大慌てで各「宝」を入手するための試練を考えたせいか、今いち魅力に乏しい試練が多かったようだ。公開版のシナリオでは、かなり手直しする予定なので、乏しい魅力を豊かにするため少々大変である。

『木枯らしの吹く夏』

 シナリオが終了したのは4時半頃。松山氏と松村氏はセッションカードを配って去っていった。他の方々も次のイベントを目指して一斉に旅だった……、て、時間の余裕なさ過ぎ。シナリオの時間配分を久々に間違えたということもあるけれど。
 わしは中途半端な時間になっているため参加できるイベントもなさそうなので、ホテル浦島を出て、晴海ドームとかいう会場へ向かう。物販スペースを見て回る。ホビーデータの「クレギオン」シリーズは各箱1000円ということでなかなか心魅かれる。
 また、遊演体のブースでは「福袋」を販売していたのでSネットからのつき合いなので購入してみる。カードゲームの在庫は持ってきているか聞いたところ持ってきていないそうである。「そして誰もいなくなった……」欲しかったのに。買って開けてみたところ「夜桜忍法帳」のCD2枚と「蓬莱学園」カレンダー、「夜桜忍法帳」Tシャツ、「Fローズ」が入っていた。2000円で「Fローズ」が入手できたと思えばむちゃくちゃ安い。
 次に冒険企画局のブースへ。「ウィッチクエストSFC」というものがあるので、びっくりして尋ねる。「いや、ね。ウィッチクエストをコンシューマーゲームにしようという企画がこけたんだけどそのデータがもったいなかったのでSFCで出ている『RPGツクールSUPER DANTE』で作り直してみんなに譲ることにしたんですよ」と答えが帰ってくる 。話のたねだけでなく、自分の好奇心も満足できそうなので早速買ってみる。「デモプレイ用のも別データでブース店頭にあるのに、誰もやってくれない〜〜」とか企画局の人は呟いていた。
 イエローサブマリンのブースでは、昨年のJGC’96で無料配布していた「RAGE」というトレーディングカードゲームが1カートン800円で売っていたのですんごくすんごく悩む。買っておいても良かったなぁ……。
 同人スペースでは、いつも「ウォーハンマー」とかの翻訳をしているカナルヴァルという団体が翻訳以外の本を売っていた。別のサークルで「GURPS JAPAN NOW」なんて同人サ プリメントを購入しておく。
 どうも著作権云々の説明がJGC’97から行われたものではわかりにくかったせいか、参加サークルも少なく、活気もなかった。まったくどこらへんまでの本を作っていいのかいまいちわかりにくかったからなぁ。わしも参加検討していたのだが、まったくよくわからん。メーカー主催だから著作権を気にするんだよね。
 で、買い物終了後、「スレイヤーズRPG vs. トーキョーNOVA」なんてイベントを見て、後輩の吉村氏と立ち話をして帰った。

『最後に……』

 どうしようもないイベントというところもある。スタッフがボランティアという商業イベントのせいか、なんともいえない。たぶん来年はないだろう、という悲観的な意見も時々聞く。
 だめなところとしては、執行に参加しているメーカーがいけないと思われる。現在、TRPG業界ははっきりいって好況ではない。そういうわけでメーカーが太っ腹ではない。そのおかげでスタッフ・一般GMの待遇はよくない。さらに一般参加者には過大な出費を強いている。宿泊参加者はとてもたくさんの金を出してくれているので、ほとんど彼ら相手の企画だらけであった。当日参加者に対しては、入場料に見合うだけのものを用意しているとは見えないほどである。実際、今回のセッション中もそういう感想をプレイヤー間でいうことができるほどである。
 スタッフの対応は、昨年の方が良かった。というか、私が一般GMとして参加したせいか、そういう視点で語ってしまうのだが、GMへの諸注意はぜんぜんなかった。テーブルは狭いし、とか。

 来年参加かと尋ねられれば、それでもやはり私は「行く」と答えるだろう。来年は特にTRPGをやる機会が減るからね。このままの状態でJGCを続けるならば、社会人中心となっていくのかなぁ。


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