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HTTシナリオ:スペースゴブリンの襲来

Ver.1.00(2002/06/21)
作 たまねぎ須永

(あらすじ)

 恒星暦891487年...無人宇宙船グレイト・ソルトネィヴィは、機関部に異常が発生してしまう。予備内燃機関で緊急航法に移行したソルトネィヴィは、最寄りの惑星軌道をまわることにした。ソルトネィヴィは、軌道周回時にはさほどの動力を必要としないため、予備内燃機関でも問題が少ないからである。
 地表にて、善良なる人々を見つけ出したソルトネィヴィは、彼らの協力で異常を解決し、再び宇宙へと旅立っていくのだった。

(舞台)

 スタート地点:酒場があればどこでもいい。
 キャンペーンの最中ならば、適当な街の酒場。そうでないのならば、タルカスの街の〈捕囚〉亭からスタートです。
 冒険の舞台:惑星軌道上の宇宙船
 宇宙船といった変わった舞台ですが、オードックスな迷宮探険ものになります。

(凡例)

 技能名「」で、呪文名・怪物特殊能力などは〈〉で表記します。
 SRとあったら、セービング・ロールのことです。

 このシナリオは、パーティー戦闘力(「T&Tがよくわかる本」参照)100前後向けに組まれています。種族にもよりますが、だいたい1〜3LVの4〜6人くらいのパーティー向けといった感じでしょうか。
 時間が許すのならば、PLに買い出しに行ってもらったりして時間を作り、GM一人で戦闘をテストしておくと、バランス修正がしやすいでしょう。
 必要に応じて、マスターは数値バランスを修正してください。

(導入)

 巻き込まれ型
 PCたちは、のんびりと酒場でいっぱいやっています。もう夜も遅いせいか、PCの他には酒場の従業員しかいません。
 そこで知性度のSR1LVです(酔っていなければ0LVでもよい/「感知」)。

→酔い
 酔っているかどうかは、PLの自己申告です。が、判定をしたいのならば、耐久度のSRを行ってください(0〜2LVといったところ)。
 ちなみに、酔っている場合は、導入が終わるまで、あらゆるSRに+1LVされ、戦闘の際にはヒットが2/3されます。あなたが善人ならば、この修正を酔っているかどうか尋ねる際に教えてあげましょう。

→セービング・ロール
 セービング・ロールは、がんがん指示してあげてください。サイコロを握ることで、「ゲームが始まったんだなぁ」とPLに認識させることができますから。また、PCにとっては冒険点になりますからね。
 PLからの判定にもできるだけ応えてあげましょう。むろん、本当にどーでもいいことに対する判定は却下してもかまいません。その場合には、却下する理由を(でっち上げてでも)伝えてくださいね。

 なにはともあれ、知性度のSRに成功したのならば、酒場に向かって幾人かが駆け寄ってきていることに気づきます。失敗したのならば、特に気づけません。
 知性度のSRの結果を公表してすぐに、酒場に1人の女性が転がり込んできます。彼女は全身が泥だらけに汚れており、ところどころ衣服も破れています。普通の街娘のように見えます。PCが注目するのならば、刃による破れだと教えてあげましょう。
 彼女は、PCの後ろに隠れるように倒れます。それと同時に、数人の男たちが入ってきます。
 男たちは、怒った顔をしています。

→男たち
 PCが男に注目したのならば、知性度でSR2LVです。成功すると、男たちに違和感を感じます。どんな違和感なのかははっきりしませんが、作り物めいた印象を受けるといった感じでしょうか。
 男たちの瞬きのタイミングが一緒だとか、表情がピクリとも変化しないだとか。

「女を差し出せ!」
 男の1人が呟きます。PCの反応がどうであれ、数秒たつと次の発言をしながら、襲いかかってきます。なお、男の発言は棒台詞調に発声することが望ましいです。
「かまわねえ、やっちまえ」

→→男たち/ごろつき × 5人
     MR20 〈精神攻撃無効〉〈無重力適応〉〈無酸素適応〉
      武器:指先メス(+1D)
 いわゆる「ごろつき」な外見です。薄汚れた衣装を身につけた汗くさい男たちです。
 男たちは負傷しても、血を流しません。腕がとれても、断面がぱりぱり火花が飛んでいるだけで、気にせず襲ってきます。
 男たちはMRが0になると、消えてしまい、何もそこに残しません。端から光の粒状になって消えていく……そんな感じです。

 酒場の人たちは、カウンターの奥に隠れています。
「ありがとうございました」
 男たちが倒されると、彼女は立ち上がって礼をします。
「あなたがたならば、きっと大丈夫ですわ」
 PCが応じる間もなく、彼女も男たちと同じように光の粒と化して消えていきます。
 その近くにいたPCたちも……光の粒と化してしまうのです。その体験に意識を失ってしまいます。

→抵抗したい?
 PLの意思を尊重してあげましょう。というわけで、幸運度「罠/危険回避」でSRをしてもらってください。必要なレベルについて、告げるは必要ありません。何レベルで成功したとしても次のように告げればよいのです。
「う〜ん、おしかったねぇ。あと数レベル足りなかったねぇ」
 というわけで、自動的に失敗になります。
 ハイパー・ポイントを使おうとしたのならば、止めてください。「こんな序盤で使うのはもったいないよ」でもいいですし、ストレートに「使っても成功しないよ、たぶん」と告げてもいいでしょう。

(導入の真相)

 PCはごろつき型ロボットで実力を試されたのです。
 無関係に巻き込まれた戦闘で、女性を守る心と力を持っている――善人だと判定されたのです。
 女性ももちろんロボットです。無人宇宙船ソルトネィヴィの管理用自立型ドローン〈ノーチェ〉です。彼女は宇宙船の機能を回復させるために、力を持った善人を捜しに、この地を訪れたのでした。

(宇宙船にて――依頼を受ける)

 気づくと、金属でできた部屋にPC一行は立っています。あなたがたが、ちょっと体を動かしたとたん、いつもと違う現象が起こりました。体が浮かんでしまったのです。
 描写で説明するのには、少々時間がかかるでしょうから、「無重力」状態にいることを教えてあげてください。壁にある窓からは丸青球体が遠くに見えます。
 部屋にはPC一行以外に、酒場で助けた女性もいます。彼女は、慣れた様子で床の上に立っています。
「無人宇宙船ソルトネィヴィへようこそ!」
 彼女は表情一つ動かさずには、再び礼をしてくれます。
「実は私たちの船がグレムリンとゴブリンの群れに占拠されてしまったのです」
 断ろうとすると……
「ここはあなたがたの世界の外です。怪物達からこの船を解放してくだされば、あなた方を戻すことができるのですが」
 と言ってくれます。
 報酬については
「そうですね……貨物は大事なものですから……怪物達の持ち物からこの船のものでないものを差し上げましょう。それだけでは不足でしょうから、資材室からなにか見繕っておきますね。あなたがたの文化レベルから見て適当な何かがあるといいのですが」
 彼女は求められれば名乗ります。
「無人宇宙船ソルトネィヴィ所属、自律型ドローンNaks895、通称ノーチェと申します」
 ノーチェは地図を取り出します。地図を印刷してPLたちに渡してください。

(→第2階層第1階層

「ゴブリンたちは機関室とブリッジを拠点としているようです。がんばってください」
 ふわふわ浮いている一行を見て、次のように言います。
「磁石靴がありますので、まずはこちらをお履きください。予備はないので、故障した場合は、第1階層の資材室でお探しください」
 あと、人数分の首飾りが渡されます。
「この部屋の外は、空気がないところがあるかもしれません。この首飾りを使えば3時間の間そういった場所でも呼吸ができます」
 磁石靴、首飾りともに魔法の気配はありません。ですが、サイズ的問題はないようです。靴は現在履いている靴の上から着脱可能です。

→→ノーチェはついてこないの?
「私はこの部屋で待機しています。あなたがたが機関室、ブリッジを解放次第、そちらに向かわせていただきます。解放したかどうかは、ここからでもわかりますので」
 理由を問いただすと次の答えを得られます。
「スペースグレムリンの側に行くと、私たちの調子が悪くなるのです」

「特殊ルール――無重力」

磁石靴はいている場合
(PLに告げること)
 これがあれば地上とほぼ同じように戦闘などが可能でしょう。
 磁石靴に慣れるまでは、器用度のSRを行う際に必要なLVが1つ高くなります。慣れるには最低1週間が必要なのです。
 ほかのSRについては、特に影響ありません。
 また、PCがしっかり押さえつけていないアイテムは、靴に関係なく無重力の影響を受けます。
 
(必要になるまで告げないこと)
 この靴は、機械仕掛けです。というわけで、スペース・グレムリン、グレムリンの類の側に行くと、効果がなくなります。次の「磁石靴の効果がない場合」を参照することになります。
 グレムリンの側に行ってもこの靴は大丈夫か? などと尋ねられたならば、嬉しそうに「機械仕掛けの靴だからねぇ〜」と告げてあげましょう。
 
磁石靴の効果ない場合
 戦闘についていえば最悪の環境で戦う羽目になります。
 基本的に最終的な戦闘力(ヒット)が半分にされます(端数切り捨て)。
 さらにサイコロ3個以上のものを使って戦う際には、サイコロの数と同じだけのレベルを目標に器用度「特殊攻撃」のSRを行わなければなりません。失敗したのならば、サイコロの合計をさらに半分にしなければなりません。
 無重力空間では、サイコロ2個以下の武器でないと、武器の大きさに振り回されかねないのです。
 ちなみに、魔法のかかっている武器の場合は、魔法のかかっていない場合のサイコロ数を調べてください。

→→(例)
 メサルトは、愛剣ストロング・ソードを持っています。この剣は、サイコロ+2の魔法のかかったクックリです。無重力の影響かで戦う際には、この場合、クックリはサイコロ2個を振る武器ですので、影響はありません。
 メサルトは、さらに枯れた魔力ある武器「へなちょこ丸」を持っています。これはサイコロ−4個のグレート・アックスです。魔力の影響で振るサイコロは1個しかないのですが、もともとのグレート・アックスは3個以上振る武器です。この場合、器用度のSRが必要となります。

 移動については、ちょっと大変です。動き出すのは比較的問題はないのですが、止まるときが厄介です。というわけで、止まる際には器用度でSR2レベルが必要です。この判定には「アクロバット」が有効です。
 
無重力――靴に関係ない点
 無重力で嬉しい点もあります。限界重量が無視されるのです。とはいえ、体積がなくなるわけではありません。かさばるものを持てば、それはそれでめんどうになります。GMはうまく判断してあげてください。
「宇宙酔い」というものがあるそうです。
 宇宙船内で1時間ごとに耐久度で2LVのSRをしてください。失敗すると、「酔って」しまいます。
 酔うと耐久度にダメージを受けます(「罠/危険回避」のような感じでダメージを算出します/角川版ルールブック105頁)。SRのレベルが2なので、サイコロの最大数は2個になります。
 ダメージのうえに、すべてのSRで出目に−1の修正を受けます。この修正は累積します。が、1度でも「宇宙酔い」判定に成功すれば、0に戻ります。

「特殊ルール――酸欠」

 倉庫1はノーチェの制御下にあるので、空気があります。
 ですが、残念なことに他の空間はシナリオ開始時には空気がありません。
 第2階層の機関室を解放できれば、宇宙船内に空気を充満させることができます。充満には1時間が必要です。
 機関室解放後も、グレムリンやスペースグレムリンがいる部屋の空調はダウンしたままです。その場合には、酸欠状態になりがちです。
 酸素のない空間にいるときには、耐久度「息堪え」が必要となります。無酸素空間に入って2戦闘ターン目からSRが必要です。2戦闘ターン目は0LV、3戦闘ターン目は1LVとどんどんレベルが1ずつ上昇していきます。
 失敗するとダメージを受けます。「罠/危険回避」、「攻撃回避」などと同様のダメージ算出法になります。
 
 PLに知らせる必要はありませんが、やはり首飾りも機械仕掛けです。ですので、グレムリンやスペースグレムリンの側に行くと、無力化されてしまいます。

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