保険と上手に付き合うコツ・・・契約編
無くて済むものならばそれが一番良いことだと思います。しかし残念ながら、人類が貨幣経済を選択してしまったときから保険が必要になる運命になったのです。どうせ付き合うなら上手に付き合いましょう。
・上手な契約の仕方
何を以って上手というかといえば、それは、『必要なだけの保険に入る』ということでしょう。たとえば火災保険において住宅物件の場合、住宅火災保険と住宅総合保険があります。どちらを選択するかを決定するのは、他人の意見でもなく代理店の過剰なセールストークでもないのです。
それは、その住宅の耐火度合いと置かれている環境から導かれるリスクの度合いなのです。どう見ても水災やガケ崩れの心配がなさそうな物件に住宅総合保険を適用するのは、盗難のリスクを押し付ける結果となります。もちろん盗難リスクを担保したい要望があればそれはそれで良いのですが。
また、自動車保険でよくあるのですが、車両価格が50万円を割ると車両保険付保を怠ることがあります。いかがなものでしょうか、互いに動いているかあるいは片方が動いている状態で事故が起こるのですからその発生頻度は、相当なものになります。年間の事故率は、12%ほどです。したがって高年式車と言えども車両保険は、価値有る保険といえるでしょう。
つまり、それぞれの状況において、冷静なリスク判断をして行くことが上手な契約の仕方といえます。
・上手な代理店の使い方
それでは、リスク判断をすべく有用な情報は、どこから仕入れれば、良いのでしょうか?もちろんマスコミや、文献からでも十分仕入れることが出来ます。が、しかし、ここで大変便利な存在が、『代理店』であると言えるでしょう。代理店の立場は、保険会社とお客様の間を取り持つところにありますが、代理店は、双方が同時に知りえない情報をもっているのです。もし、あなたに特別な意図が無ければ、代理店は、あなたが冷静に判断するに十分な情報をくれるはずです。まず、代理店からは便利に情報を引き出しましょう。
次に、代理店が活躍する場面は、なんと行っても事故処理でしょう。もちろん保険会社には、専門の損害スタッフがいるわけで、通常代理店が事故相手と直接交渉するわけではありません。しかし、お客様の情報を損害スタッフに伝え必要な措置を講じることにより事故は、よりスムーズに解決するのです。
以上のことを踏まえた上で、付き合ってよかったと思える代理店選びがひいては上手な代理店の使い方といえるのでは無いでしょうか。
・自動車保険の改定
さて、保険業界は、すでに嵐の時代を迎え、護送船団の真中にいた走行の薄い船は、今更ながら生き残りを賭け変容を遂げようとしています。
東京海上におきましては、この10月に自動車保険の抜本的改革を行うことになりました。詳しくは東京海上のホームページで確認していただきたいのですが、ここでは、概略に触れたいと思います。
このたびの改定により自動車保険の約款が統一されます。今までは、保証内容によって3種類に分かれていた約款がひとつになることによりお客様の条件変更に伴う異動処理がスムーズになりました。主な改定を以下に挙げます。
・キャッシュレス化
振替口座の設定により契約時はもとより、異動承認時においても口座からの引き落としが可能になりました。
・ニーズの細分化
東京海上独自の料率設定によりリスク状況に応じた保険料を実現しました。
・保証の細分化
『修理支払限度額』『部位症状別払い』『定期金払い』を一とするアフターケア的要素を充実しました。