カレー屋ケ○ちゃん


矢部さんはとってもグルメな人だ。少なくとも私にはそう見える。

”やけに高いモンばっか食う”というわけではないのだが、ある種独特の

食べ物へのこだわりがある。


矢部さんと遊びに行くときは、だから、必ずといっていいほど何かを食べにお店に入った。

その一つに、某カレーチェーン店がある。そこではさまざまなトッピングが選べて、

アスパラガスでもチーズでも好きなものを入れることができるのだ。

そう、グルメの矢部さんの弱点は納豆。いくら愛するカレーとはいえ、そんな不気味なモン

とてもじゃないけど勘弁だ、という顔をしていた。

私は納豆は大好きだ。


彼はその血も凍る惨劇をアリーナ席で見る羽目になった。 

糸を引く、カレー。

うまそうにぼりぼりとオシンコまで食べるみっちー。相手が誰でも決して負けないオイニーの

する食い物どうしの悪夢のようなデュエットを、さも幸せそうに見せつける私は、そのとき

ちょっとした恍惚感を味わっていた。

”まさかホントーに食べるとはなー・・・”

いつもなら”イヤー良いモン見してもらったよ!!”という彼が、さすがにげんなりしていた。


私は毎朝パンを食べている。たっぷりマヨネーズに、トッピングは

メンマやわらぎラー油風味。

彼の負けは、実はハナから決まっていたのだった。


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