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序章 ユキヲの夢
夢の中で消えうせる感覚。
現実の世界であると言われる第四、第五の感覚。

視覚と聴覚と触覚。

僕が疑問に持ち始めたのは何時頃だろうか.....

オカルトまがいの狂信者が感覚とは何かと街頭でわめき散らしていたときか、
それとも.....
 

夢の中の僕はユキヲと名乗っている。
音が聞こえなかったり、触った感触がなかったり、見えるものがモノクロだったり。
ユキヲの世界は何時も感覚が足りない。

じゃぁ、今の現実世界が本来の世界にあるはずの感覚が足りない世界、夢の世界ではないか?

そんな事を学校で級友に真顔で言ったときのことだった。

級友はオカルトの見過ぎだと鼻で笑った。
「じゃぁ、何か?、見る聞く触る以外にどんな感覚があるって言うんだよ」

自分でもエラク間の抜けた事を言っている自覚はある。
そんな、三流預言者でさえ言わないような事有るわけが無いということも論理立てて考えれば解る。
でも、僕の考えを否定しようと思うたびにどこか引っかかるのである。
 

そして今日も夜がきた。

いつもの様に夢を見た。ただ、いつもと違う夢を見た。
目の前に現実の世界の自分がいた。
不思議な事にその日に限って3つの感覚は正常にあった。

現実の世界の僕である「エルビン」は、夢の世界の僕であるユキヲに話し掛けてきた。

何で君はその世界に満足しないの.....
夢でも現実でも、君が居る事に変わりが無いのだからそれで良いじゃない.....
 

僕が居る事が大事、それが夢でも
 
 
 
 

序章終わり