「陶房馬の目ふたり展」開催しました


かねてから予告しておりました通り、6月28日~7月10日の2週間、「陶房馬の目」では、「陶房馬の目ふたり展」を、北鎌倉で開催しました。

例年、3月ころに開いてきましたが、ことしも、4月に開催の予定でした。ところが、おりしも大震災。窯を焚こうにも、燃料の灯油が手に入らない、計画停電で、いつ電気が止まるかも判らない、という状況でしたので、6~7月に延期いたしました。

被災地の深刻さに比べると、取るに足りないことでしたけれど、まあ、こんな末端にまで、影響は及んでいたわけです。

会場は、北鎌倉駅のほど近く。あの、駆け込み寺として名高い東慶寺の少し先の、「かまくら陶芸館」。奥飛騨に古民家を移築したという、風格のある、古都にふさわしい建物。

いい遅れました。「陶房馬の目」は、「うたたね書房」の、もう一つの顔です。
陶芸館の入口は、右の写真のとおりです。

6月開催とあって、梅雨空を覚悟していました。しっとりした風情があって、それもまたよかろうよ、という感じで、案内状にも、「北鎌倉は花と緑と雨の香に云々」と書きました。

ところが、フタを開けてみたら連日の猛暑。2週間というもの、1日も雨に降られることなく、青空、カンカン照りの毎日でした。まったく、世の中というものは、予想したことはことごとく外れる。なにが起きるかわかりませんね。

というわけで、暑さの中、おいで下さいました方、本当に感謝いたします。十分なおもてなしもできませんで、失礼しました。ついでに周りの古寺を巡るのも、大変だったと思います。

さて、肝心の「陶房馬の目ふたり展」の中身ですが、下の写真をご覧ください。展示風景はこんな風です。下右の写真は陶筥に、ヤマモモをいけました。



北鎌倉はおりしもアジサイの季節。東慶寺の入口、階段の両側にも、実に品良く、アジサイの花が咲き乱れていました。

ほど近くには明月院もあって、こここそは名にしおう「アジサイ寺」。ふたり展の合間を縫って、いってみましたが、カンカン照りの真っ盛りでも、しっとりとした風情に包まれているのはさすがでありました。それから、緑に包まれた浄智寺の静寂も、なかなかのものです。

円覚寺、建長寺の大伽藍も周辺に広がっていて、いやあ、北鎌倉の落ち着いた情緒、古都の風格というものでしょうね。

鎌倉のにぎわいもまた、捨てがたいと思ってきましたが、いつのまにかあまり「やきもの」に似合う町ではなくなっていたのかもしれません。ただ、あまり静かすぎて、人がいないっていうのも困るんですが。

最 後になりましたが、大震災で亡くなった多くの方々の、ご冥福をお祈りいたします。また、被災者の皆さまが、一日も早く、平穏な日常を取り戻されますよう、 お祈り申し上げます。原発事故の影響はどこまで広がっていくか、どのように終焉するのか、見当もつきません。少しでも、人々の悲しみが少なくて済みますよ うに。

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