小田原城紋章展ギャラリートーク紋章の手描き実演体験レポート
2011/8/21
8月21日に小田原城天守で行われた小田原城紋章展ギャラリートークに参加しました。
小田原城天守では毎年行われている紋章展ですが、
今年で30回を数え『小田原合戦に参戦した武将たち』というテーマで行われました。
小田原合戦と紋章展の説明は、
展示物を見学しながら小田原城天守の学芸員さんが解説をしました。
今回は紋章の手描き実演で撮影許可を頂けたのでご紹介します。

実演をされたのは国選択無形文化財「紋章上絵保存会」会員の白石幸男さん。
本物の紋章はこのように全て手書きで描かれます。
まず生地に紋章の下地の白塗りを作ります。

ビニールシートで紋章の型を作り、その型を利用してハケで墨入れをします。
現在はビニールシートを使用していますが、かつては油紙が使われていました。
型を作るのが基本だそうで、これで作品の良し悪しが決まります。

墨入れ後です。

コンパスを利用して細かい仕上げをしていきます。

コンパスは円を描くためではなく、
正確な曲線を描くために利用しているようです。

仕上げはやはり手描きです。
職人の技ですね。

最後はコンロ上のフラスコで湯気を立ち上げて定着させます。
以上で完成となります。
最後に学芸員さんが強調されていたのが後継者不足の問題です。
今回紹介しました紋章上絵師さんをはじめ染屋さんや仕立て屋さん、
着物の職人さんの最年少の方で60代だそうです。
今はかろうじて職人さんたちが元気でやっておられますがこのまま後継者が現れないと、
あと数十年で本物の着物が作れなくなる可能性があります。
前回行われた甲冑展の甲冑でもそうですが、
日本の伝統文化でもある紋付袴の着物が博物館でしか見られなくなる可能性があります。
日本人として産まれて伝統文化は守らなければならない。
私はそう感じましたが、皆さんはいかがでしょうか?
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