小文集’1999


99.1.6     あけまして おめでとう ございます・・・

 と、言いたいところだけれど地球の上はそういう状況ではない。海一つ隔てた隣の国では

子供が飢えている
。少し南の国では地雷で手足をもがれた子供がいる。さらに西の国では

子供に人を殺させている。平和憲法
を持ったこの国にできることは何かないのか。侵略の

歴史を償うためにも日本がすべきことはあるはずだ。イヌやネコの方が優しく賢く謙虚に

生きている。植物
に感謝し動物に学ぶ姿勢を持たねばならない。


99.3.6          子 供 た ち へ

 この3月で娘が専門学校を卒業し、息子が高校を卒業する。娘は染織作家に弟子入りし、

息子はバイトをしながらロックをやるという。やりたいことがはっきりしているというのは

素晴らしいことだ。20才やそこらで人生の先まで設計することはない。一日一日を
熱く

生きてほしい。熱くない人生は生きるに値しない。私は一生、人生の設計はしないだろう。

ただ健康に留意するのみ。


99.4.2        感    謝

 教室だよりが200号になりました。だからどうということもありませんが皆様のおかげ

でここまで続けてこられたことを感謝いたします。この不況の時代に好きな事をやって

どうにか食べて行けるのは本当にありがたいことです。経済を拡大せずに多少の不便を我
慢

してきれいな地球でみんながどうにか食べていけるように頭のよい人達が考えてくれること

を期待しているのですが。ユーゴでは今日も空爆が続いています。


99.5.6       アナログ と デジタル(1)

 映画はフィルムの1コマ1コマ(デジタル)を速く入れ替えてつながっている(アナログ)

ように見せる。テレビも原理は同じ。肉眼はアナログと思いがちだが実は以外にトギレトギ

レに物を見ている。視点の移動は決してなめらかではなくパッパッとコマ送りに近
い。それ

を脳ミソがつないで見せているのだ。人生もつながっているようで実は結構コマ送りで出来

ている。さっきと今は本当につながっているのだろうか?


99.6.1     アナログ と デジタル (2)

 意識のながれは滑らかにつながってはいない。楽器を弾きながらふと全く関係のないこと

を思ったりする。そうとう集中度の高い時でないと1分間同じ事を考続けてはいられない。

目が動けば意識も動く。普段はその方がよい。沢山のことが同時進行している中で生
きて

いるのだから。デジタルな気配りが要求される社会だ。でも目玉の動きが5分間止まって

しまうような深い集中こそが人の心を深いものにする。


99.8.2           な   つ(1)

 毎月ここに文章を書くのだが先月はサボって梅雨前線の絵になってしまった。

今月は太平洋高気圧の絵にしようかと思ったくらい暑い夏だ。嬉しい。焼けるような夏の

日射しが全身の細胞を興奮させる。スイカとざるそばはこの世に生きる感動。

青い空と青い海。宇宙の一点にして一瞬。地上のニュースは聞きたくない。


 99.9.1           な   つ  (2)

 楽しみにしていたブルーグラス合宿が終わった。楽しみにしていた。フェスが終わった。

楽しみにしていたスイカが終わった。夏が終わった。これから秋に向かって急降下してゆく。

青空が高くなってゆく。火照った細胞から熱がひいてゆく。つぎの真夏を遠くに夢みて新た

な1年が始まる。


99.10.4       あ    き

 今年の秋はゆっくりやってきた。夏が好きな私もさすがに疲れを感じた9月だった。

おかげでいつもとちがって嬉しい気持で秋を迎えている。これから自転車にのって青空の下

の稲穂を見にゆこう。ごぶさたしている丹沢丘陵も歩いてみたい。


99.11.2        晩    秋

 10月30日まで蚊がいた。そして今日は11月、なんだか秋が短い。もともと秋という

落ちついた季節はなく、夏と冬がせめぎあう動的な季節が秋。数日つづく秋晴れは貴重な

ものだ。何度か川沿いを自転車で散歩したが、秋空の下、流れる川をつつむ空間が透きとお

るように美しい。


99.12.1         文   明

 1900年代最後の教室だより。だから何なのよ? 数字なんて人が作ったもの。人が作

ったものなんてろくでもないものばかり。エンジンとモーターと電線とコンクリートが人を

幸せにしたか? 世界を平和にしたか? アマゾンの奥地に住む人のほうが心豊かに生きて

いる。文明?の進んだ国では人はイライラし傷つけあい殺しあう。隣り近所に住む人とさえ

仲よくできない人間に明かるい未来はない。冬の夕焼けの美しさがかなしい。


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