その6

ついに本格始動!デンキの力は偉大!の巻。

エンジン内のオイルラインを何とかしたい。

(H19.10/2)10/3朝方更新

 

いよいよエンジンへのアプローチが本格化しそうです。部品を発注したゆえ、それまでにやらねばならぬ事がたくさんありますな〜。今日は休診日で“つまいそ”は一人お買い物(ウッシッシ・・・?)

朝からそわそわ。

早くスタートしたいのですが!

手順?

エンジンをばらす前にエンジンの中のオイル循環を何とかしたいと考えはじめていました。これはね?アテローム硬化になってしまった血管を元に戻す方法みたいなもの。人間では不可能で、「あ〜、これ以上悪くならないようにしましょうね」で、終わってしまう。でもお薬も出ますね。幸いなことにエンジンは分解して改善の可能性がある。その作業への第一プロセスは?

このエンジンはクランクシャフトではなく、カムシャフトのお尻側に据え付けられたオイルポンプによって循環しているのですね。ということはこれは心臓。そして血管は最初はオイルフィルターに向かいます。戻ってクランクシャフト、カムシャフト、次にプレッシャーワーニングスイッチ、プレッシャーレリーフバルブへ、その後、それぞれオイルクーラーへ、もう一つはクランクギアとカムギアへ、そして左右のシリンダーヘッドからオイルパンへ戻り、オイルサンプからオイルポンプ、という体循環をしています(あ、長くなっちゃった)。このラインにはオイルが流れるのだが、シリンダーの潤滑オイルはオイル下がり、またはバルブからオイル上がり、というご病気もあるわけで・・・。その他、様々なパッキン類からもれが出てくる・・・。これを新品に近づけるのが今回のお仕事です。

やっぱり長くなる・・・写真も多い(笑い)。

まずはこのあいだの分解の続き。クラッチのハウジングナット(11mm)を6本はずします。ソケットは外周が小さいものが必要でした。クラッチ板はまだ半分ぐらい残ってるな。でも、これはどうするかな?交換にはエンジンおろしが必要との観点から、新品に替えますか…。

クラッチがはずれて、フライホイールが見えてきました。この段階でひとまずエンジンの前側に。まあ、「ホコリに気をつけて」といいますが、前に紹介したとおり、エアフィルターのスポンジ吸い込み事件を起こしたエンジン。オイルラインが心配なので、いろいろ言ってはいられない。プラグをはずしまして、エキパイ、キャブの軍手をとっちゃいます。これで簡単にクランク出来るはずだ。

と、やっぱり無理ですよ〜、ご老体には(笑い)

で、ジャ〜ンと登場したのが、「コンクリート用振動レンチ」。おとといぐらいから頭の中で構図が出来ていたのですよ。クランクを回すんなら、インパクトレンチとか、トルクのある電動工具を使えばいいのさっ!てね〜。チャックに合う14mmディープソケットも580円で買っちゃいました。で?ドリルは?ホームセンターでレンタル。これが500円なんですから!焼けちゃっても(いやそんなことにはしません。ごめんなさい)、いいから。
クーリングファンのネットをはずしまして。クランク棒を差し込むところの奥に14mmボルトの頭があるのです。これごと回す。で、オイルを確認・・・・・???オイルないよ。漏れたか?いや、オイル上がりでもおこしていたんだろうか?まずはこの中を何とかしなければ・・・。家の中からストーブ用の灯油をくんできまして。エンジンに約1.5L補給(あ〜、なんて言わないでくださいね。これもプロセスなんです)。ちょっと汚れも、オイルも剥がしてしまいます。しばし、手でクランク。お?クランクがが軽くなっきた。よぉっしゃ〜、行きますか!
もちろんプラグははずしています。ホコリ?それどころじゃないんですから。さすが!コンクリート用の振動ドリルで、正解。トルクフルに回してくれます。ん?手元が熱くなってきた・・・。早めに止めましょう。少し休ませて。その間にドレンから灯油を抜きます。ドレンボルトゆるめまして。う〜ん、エンジンが熱くないので(当たり前っ!)、らくちんだ。灯油と昔のオイルを抜きましょう。
わあ!?、ドレンプラグになにやら変な繊維が。これは何だ?ウレタン(エアフィルター)だったら粉こななはず・・。なにか他のものがオイルパン、オイルラインに入っているのか?この後、エンジンオイル(安売りがあったの。4Lで900円:10W30)を下抜き、1.5L入れてふたたび。電動クランクですな。

オイルに替えて2回目の継ぎ足し→クランクで下からのオイル色がかなり変わってきました。真っ黒け〜からオイル色に。はあ、ドリルも全然楽にまわっています。熱くなるけど。

次はここ。オイルフィルターは最初の「灯油責め」でかえって汚れが溶け出したりしてコワイ。オイルフィルターは新品に交換です。ケミカル投入前のお約束。
チェーンプーラーレンチはxantia breakのスフィア交換で活躍したものですが、今回はするっと。手であいちゃうぐらいでした。きゅきゅっとゆるめて。だ〜、っと出ました。ここにはいつでも半分ぐらいオイルが残っている状態のようで、粘度の低い真っ黒けがだらりと(200ccぐらいは残るようです。オイルフィルター交換したらオイルを少し足すこと。ちなみにバルブカバーはずすと300ccこぼれてしまいます)。
さらっとしてるのがわかりますね。オイルフィルターを取ると、ドリルクランクがものすごく楽になる。つまり、オイルフィルターを通り抜けるためにオイルポンプの圧力を強くしていないと全体に循環させるのが大変、ということですね。なるほど〜。オイルのプレッシャーは、78〜92lbf/平方インチ@6000rpmです。

さ、新しいオイルフィルターをおごってあげます。ゴミしっかりすくい取ってね。ふたたびクランクして、下抜き。オイル継ぎ足しで…。

今日はこれくらいにしといたるわっ!

今度ケミカルあんちゃんを連れてきたるっ!それまで逃げんなよ〜!!

次が苦労したところ。フライホイールの14mmボルト5本です。いや、これがトルクがまちまちで、ラチェットでほいっ!とゆるむのから、にっちもさっちも行かないものまで。メガネレンチかけてゴムハンマーまで登場して無事に全部取れました。組み付けの時はトルク、まもろ〜っと。フライホイールって重いのね。6.5kgぐらい?軽量化したフライホイールも売ってるな。でもあるサイトによると25%以上軽くするとばたついてしまうので町乗りには向かない、との事。

さ、この写真は何だ?運転席側のエキゾーストマニフォールドです。ここはスタッドボルトのはずです!あ〜、これねじ切ったな?ボルトが使われています。いやあ、ここが鬼門となりそうですね。ネジ山が変わってしまっている可能性有り。スタッドボルトは新調しなければ。ここはトーチであぶってだましだましゆるめないと危険だな。
次は助手席側のファンシュラウドとシリンダークーリングカバーの止めネジです。ここだけ8mmのボルトが。ゆるめていくと長いんだこれがっ!40mmありました。ちょっと長すぎ。カットしましょう。クーリングカバーは樹脂製で、今回金属製に変更します。そのため、はずしたら廃棄します。やっちゃえ。
ハイ、取れました。10数本のビス、一本の8mmボルトでカパッと。上側は、インテーク、エキゾーストマニフォールドがまだ止めてあるので、ニッパーで切りやすいところから切り取ります。中から油まみれのゴキブリの死骸が出てきたのはご愛敬…。
続いてパーツクリーナーで洗浄する前に、様子を把握。助手席側タペットガイドパイプ付け根付近。ピンぼけですが、メガネ型パッキン(ウチので替えた奴)は一度も交換されてないようです。
運転席側です。こちらはパイプのシリンダーヘッド側にも滲みが。ちょっと心配です。シリンダーとシリンダーヘッドあたりからなにやらリークがあるのか?

シリンダーと、ヘッドの間ではなさそうです。タペットチューブとシリンダーヘッドにスキマがあるからか?チューブに伝わるようにオイルがにじんでいます。

助手席側のオイルラインです。いや〜、Banjoboltsが錆びているなあ。特にシリンダーヘッド側が。こっちはクランクケース側。運転席側はオイルパイプにもさびが出ています。う〜っ、オイルライン(ルブリケーションチューブ)も交換がいいのか?悩みどころです。
運転席側のシリンダー下、画像の下側がクランクケースです。シリンダーを止めているスタッドにオイル滲みがあるなあ。スタッドボルトはクランクケースにしっかりと止めてあるべきなのですが、ゆるんでいる場合があるようです。このエンジンはクランクケースとミッションケースのスタッドが2本、対角線上にゆるんでいました(エンジン後ろから、右上、左下がゆるんでいる)。エンジンの回転軸と関係があるのかも。トルクがかかるのが原因か?
助手席側シリンダーの下より。こっちは明らかにメガネパッキンからのリークでしょう。ホコリをまとって見事なべちゃべちょ感です(笑い)。

さっ、わかったから洗いましょ。

洗ってみると、やっぱり、いいエンジンだなあ。機能的に、すぐれいていると思います。車に積むのがもったいない。模型のパイパーカブに取り付けたい。飛行機的なんですよ。やっぱりね。そして、2気筒、ってのがいいね〜。Lomaxとかに乗りたくなっちゃうのはこのエンジンのかっこよさからなんでしょうな。

後ろ姿も。いいですなあ。すんばらしい!!

これからもう少しオイルをそのままにして、ケミカルが到着したら中をきれいにしてあげるからねっ!!

ここまでお読みくださり、アリガトござんした。写真がもうない。お腹も減った。

クレのラストリムーバーより量が多くて安い、エーゼットの「つけ置きサビアウト」。これにエキパイのクランプをつけ置きして性能をみることにしましょう。

2CVのエンジンは。おおいそを虜にしてっ!

 

次の仕事はケミカルとオイル抜き、いよいよファン、ファンシュラウド、ロッカーカバーはずし、シリンダーヘッドへのアプローチです。

ババンババンバンバン! 宿題でたよ〜。

またらいしゅ〜ぅ♪

パーツの追加ををどうしましょ?

 

BBSなどでご意見募集(笑い)

次に続く

ワンダフルフラットツイン略してWFT?

WFTにもどる

2CVに戻る     “つまいそ”TOPに戻る