その11

分解作業3。

早起きは4時間のお得の巻。

(H19.11/13)11/14更新

 

エンジンの分解をやりたい!このままほおっておくと冬が来てしまう…。

寒いと外作業がつらい…

っで!早起きです。

とりあえず出来るところまで。

“つまいそ”は朝からお買いもの。

今日は午後からハイキングの予定が入ってるんです。それまでに余裕のある時間は午前中の数時間のみ。やれるところまでやっておきたい。本当はエンドレスな作業が楽しいんだが・・・・。なにしろ終了時間が決まっているので、「あともう少し・・・」というところで片付け作業に入らなければなりません。タイムリミットは12時!

朝8時スタートです!

今日はテーブルを取り出しまして、エンジンはその上に置いての作業。もう、自分で持ち上げられるぐらいの重さになりました。最初の仕事はクーリングファンはずして諸々の作業、そしてシリンダーヘッドを外してしまいたい。

せっかく外したのにまたフライホイールを取り付け。

だってねえ、ファンの固定ボルト、クランクがまわったらゆるめられない(笑い)。

 
こいつが重いんだ。ボルトは仮止め程度でいいでしょう。そしてフライホイールを固定して、クランクの空回りを止めなければ。
手のひらにのっているのがそのためのツールです。「フライホイール・ホールディングツール〜プジョー・シトロエン用」ですな。1000円未満。
エンジンとミッションをつなげるスタッドにこの部品を取り付けておわり。簡単便利ですね。

14mmのロングボックスレンチでゆるみました。さて、皆さんが苦労しているので一番心配の、「ファン外し」ですね。「クランク棒差し込んで蹴り」「クランク棒でかちゃかちゃやりながらじっくり待つ」「スラブを用いてプラハンでこんこん」などなど、いろいろあるようです。最初はかちゃかちゃ。時間的に無理と判断(笑い)。スラブを用いてプラハンでこんこんにチャレンジ。これでもなかなか・・・。

マウスを乗せてね

エンジンを一度地面に降ろしまして(重かった。フライホイールつけちゃってますから)、クランクで。そしてスラブ、これがとてもあんばいがよかったのが「キングピン」です。廃品利用ですね。キングピンを差し込んで、プラハンでこんこん。それでも思うようでなければ、ガストーチですね。ガストーチの炎をクランクのピンの中に向けて「たった10秒」。もう一度キングピンで。ほれ、あっさり取れました。

マウスを乗せてね 叩く前の図。マウスを乗せると、はずれた図。ヨカッタ。これで次の作業に入れます。

管理人より(注)

火器類の扱いには注意が必要です。ファン自体が溶けたりしたら大変。自己責任でお願い致しますね。ただ、クランクに大きな力をかけるよりはたやすいかなと思って作業しました。

さ、サクサクすすめましょう。時間がありません。エンジンマウントを外します。ファンが取れないと進まない作業が沢山でしたので、ホッとしました。

次は、フロントシールドパネルです。このパネルは金属製のがあるようですが、うちのはラバー(?)の6角形。8mmボルトですいすいです。ボルト、ワッシャの位置関係だけ、しっかりと記録しておきました。

で、はがしたら〜。

きったね〜ぇ!オイルまみれです。

どこからオイルが吹いたのでしょうか?一番考えられそうなのがオイルフィラー付け根?クランクの前側のオイルシールなら、ポイントもオイルまみれになっていることが想像出来ます。今の段階ではわからないな。でもそれならポイント下が汚れるはずだ・・・。オイルクーラーの表面にオイル汚れが付いていることから、クーリングファンの風力で飛び散ったオイルがオイルクーラー表面について、それに汚れがかんだことが原因としては考えられそう。

ま、何はともあれ、クーリングファンシュラウドがめでたくはずれました。その顛末を。
ポイントボックスです。インシュレーターとコンデンサが共にオイルまみれです。コンデンサにつながるカプラーがはずれていて、端子が汚れていたところをみると、その結果エンジンがかからなくなったのかな?コンタクトギャップは0.50mmのシグネスゲージが入りました。そんなに開きすぎというわけではないのだが・・・(haynes規定値:0.35to0.45mm)。パーツクリーナーでキレイキレイして、袋に詰めておきましょう。
何はともあれ、ここまで裸になりました。美しいエンジンですね〜。バイク用に使われたり、LOMAX、ペンブルトンなどに使われると、機能美をデザインに取り込んだ感じがして好きです。

で?じっくり見ていたら・・・

アレ?このクランクケース、肌荒れしているな〜?

いや、シルバーの塗装が!

パーツクリーナーで汚れを落としていると、塗料の剥離が見えてきました。クランクケースは塗装されているのか!?ノーマルの状態でどうなのか不明ですから何ともいえませんが、少なくともクランクケースは塗装されている・・・・どなたかの愛情が感じられるじゃないですか〜。オークションに出なければ廃棄処分になったかも知れないこのエンジン・・・。ヨカッタね〜。

このエンジンに関わった方がいて、エンジンのコンディションを保ってくれていたわけですから、

ありがたや〜!なのです。

僕の番になって、イジリ倒されるわけですが、がんばって欲しいものですね〜。

そして、シリンダーヘッドにアプローチです。バルブカバーですが、これ、黒いのよね?黒く塗装したバルブカバーって、見かけないな。やはりこれも「塗装」ですか。クランクケースといい、バルブカバーといい、愛情が感じられるなあ。オイル受けを用意(100円均一)して外しにかかりましょう。

ロックナットをゆるめ・・・あれ、結構なトルクがかかっていました。やっぱりそれなりに調整されたエンジンなのでしょうね。そこで、ウチではこのエンジンのことを「ブラックヘッドツイン」と呼ぶことにしましょう(笑い)。

ちょっとだけマイナスドライバーでコジッてはずしました。ここではオイルこぼれは必至なので、新聞紙、ゴミ袋でフォロー。ケミカル洗浄したので、オイルとケミカルのおかげで、バルブカバーの内側の液面にそってカーボンが落ちているのがわかります。

続いてシリンダーヘッド外しです。前面にあるオイルラインのバンジョーボルトをゆるめましょう。真鍮製のワッシャがヘッド側、ボルト側の双方にちゃんとかかっています。オイルラインに残っているオイルはケミカルのおかげで粘性のないさらさらした液体となっていました。シリンダーヘッドを止めているナットは3個。センター(下)は鉄ワッシャ、ロッカーシャフト止めを兼ねているナットには真鍮ワッシャーがおごられています。いやあ、ここのトルクはすごくかかっていました。ナットをゆるめると真鍮ワッシャーからカールした削れカスが出てきます。
シリンダーが一緒にはずれないように注意してヘッドを外します。やはりプッシュロッドガイドのシール(通称メガネパッキン)はカチコチになってしまっていますね。燃焼室はカーボンの付着こそあれ、きれいな状況のようです。
ピストンの状態です。それぞれの刻印もはっきりと確認出来、どうやらピストンもそんなに古くはないような気がするなあ・・・。交換されているのかも知れませんね。シリンダーのフィンがオリジナルと異なるような気もする(シリンダーフィンはこんなに赤さびになってないんですよ、ウチの車のは)。OHが行われてそれほどたってないんじゃなかろうか?その後「事故って廃車?」

どうしてそんな想像するの?

伏線があるんですよ。そもそも購入時にイン側のドライブシャフト、付いてましたよね?(リンク参照)普通ならスプラインからスッポンと抜けるはず・・・・。でも、この車のドラシャ、バーナーで片方焼き切っちゃってます。ドライブシャフトがひん曲がるような状態ならば、事故も考えられるかも。エンジンマウントも全然やれてないし・・・。

いい買い物したかも!

さて、プッシュロッドはしまう前にマーキングしておきましょう。インレット、エキゾーストのプッシュロッドが見分けがつかなくなるといけません。タイラップをつけたのがエキゾースト側、ということで。左右別々にしまえば大丈夫。
さあ、反対側です。左ヘッドもばらしに入ります。ブラックヘッドツイン(略してBHT・・・笑い)の左エキゾーストマニフォールドにはちょっと問題が。スタッドボルトが一本欠落しているのです。ボルトで固定されていた。これはスタッドボルトを新調する予定ですが、ネジ山が生きているか不明なのです。

バルブカバーを外しまして、まずはパーツクリーナー吹いちゃいましょう。

おやっ?

バルブのスプリングが鮮やかな感じ・・・。グリーンです。左だけかと思って右もパーツクリーナー吹いてみたら…。あ〜、グリーンです。

いいんだよっ!グリーンだよっ!

やると思ったでしょ?(笑い)

でもね?ウチのノーマルエンジンは色なんか塗ってない。で、これの出所はどこよ?とネットで検索をかけてみましたら、ECAS 2CV で出している部品のようです。なるほど〜。5,60Kマイル(8〜9.6万km)または10年で交換するのか・・・。シトロエンは作っていないそう。特に強化スプリング、というわけではないようです。でもなんかいいですね〜。嬉しくなっちゃう!10.4ポンド得した気分。もしや〜?バルブも新調されてたりして?いやあ、シリンダー、ピストンもきれいにしたら使えますね〜!かもね〜!

使わせて頂きあすっ!

左も無事に取れました。やはりメガネパッキンがダメですね。
続いてはこれです!つまり放題のオイルクーラー。外しにかかりましょ。まずはクランクケース側のボルトを引き抜き・・・
インレットとアウトレット側(左右)のジョイントを外します。こちらのナットはちょっとなめていますね。交換するか?洗浄ですますか?注文すれば送料別で諭吉は覚悟です。しかし、うまくいかずに冷却がダメになればエンジンがお釈迦です(笑い)。
オイルクーラーのブッシュです。これは単純に古くなったからか?ケミカルの洗浄液がブッシュを変型させたか?不明です。でもかなりいっちゃってますね〜。
次にオイルラインですね。これはクランクケースの一方に止まっているホルダーです。反対側に供給側のバンジョーボルトがあるので、そちらを外してから。
画像ではわかりにくいが、取れちゃいました。外側が錆びてますね〜。内部にゴミが入らないようにして、磨いて、塗装にしましょう。
ぼちぼち、時間切れの予感です。エンジンマウントのフランジを外してしまいましょう。17番のメガネで・・・結構トルクがかけられていました。
かなり裸になったBHT。もう少し分解しなければなりません。その間に外した部品の洗浄を行わねば・・・。悩みも増える(意味深)。

今日はここまで!

 

片づけましょう。

これからちょっとずつ洗いにかかります。シリンダーヘッド、楽しみだなあ・・・。

あ、これは磨きませんから(外側はね)

BBSなどでご意見募集(笑い)

次に続く

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