現在のサイト:第2回 TRPGって道具いる? その1
 < 親サイト:一茶助八の悠々TRPG好き(7) < ゲーム読み物(8) < TRPG蛇行道!(9)
 未来長屋のある大江戸も、その日は、台風に襲われていた。
八さん「いやぁ、すっかり濡れてしまいました」
助さん「めずらしいなぁ、おめぇが遅れるなんて。なんかあったか」
八さん「いえ、実はこれを入れておくための袋を買いに行っていたのですよ」
 そういって錦で織られた巾着から取り出したのは、一組のサイコロ。純白に彫られた21の目が神々しい。(註1)
(1)6面体サイコロの目をすべて合計すると、21になる。
助さん「ん?」
八さん「わかりませんか? よく見てくださいな」
助さん「きれえな賽だな。 ちっとばかし借りるぜ」
 ひょい、とつまもうとする助から慌てて、サイコロを隠す八。
八さん「何するんですか! 畏れおおいことを。私でさえまだ直接触れていないんですよ」
 八はサイコロを懐にしまい込む。
助さん「おいおい、賽ってのは、がーっと振って、しょいと掴みあげて、しゅーんと、持ち主に投げ返すものだろ? それじゃ、まるで」
八さん「まるで? まるで、なんです?」
助さん「腫れ物みてぇじゃねぇか」
八さん「腫れ物じゃありません! これは宝なんです。尊い方だけが触れることができるのです!」

 風雨はとどまるところを知らなかった。

  ☆  ★  ☆
助さん「次郎蔵の賽か……」
八さん「どうです? すごいでしょ、でしょでしょ?」
助さん「博徒のあいだで、最盛期には組同士の斬り合いまで引き起こしたつう魔性の賽が、これっていうか」
八さん「助さんは信じていないみたいですね」
助さん「別にどっちでもねぇさ」
八さん「どういうことです!」
助さん「偽物でも本物でも俺はかまわねぇからなぁ。ただ、賽にそれだけの金をつぎ込むおめぇに呆れただけさ」
八さん「いいじゃないですか。瓦版に〈できる男は道具にこだわる〉ってあったんですから」
助さん「道具ねぇ……」

 一茶助八の悠々TRPG好き

〈第2回 TRPGって道具いる? その1〉

 この文章は、全国のTRPG愛好者(以降、TRPG好きと表記)が、無意識のうちに受け入れていることから、日頃の悩みまで様々な事例を語ったものである。
 今回のテーマは、上記タイトルの通り。サイコロにマスタースクリーン、フィギィア、カード、コピー機、ワープロ、下敷き、お菓子、小道具……等々、GM(ゲームマスター)だけではなく、PL(プレイヤー)にとっても様々な道具を目にすることは多い。その中でも今回は、サイコロ、フィギィアなどについて語ることにする。
 そのすべてが役立つというわけでもなく、すべてを購入、使用、保管することは、限りある時間を生きる人間には難しいことだ。
 はたして、人はどこにこだわって、道具を揃えればいいのだろうか?
助さん「そもそも道具つうのは、使われる存在であって、人様を邪魔するものじゃねぇだろ」(註2)
(2)どうぐ【道具】作業、仕事に使う品物。
八さん「邪魔?」
助さん「使うことを惜しむような品物は道具じゃねぇぜ」
八さん「使わないルールブックをため込んでいる助さんに言われると納得いかないんですけれど」
助さん「ぬわぁにぃ!」
八さん「僕だって、いつまでも助さんの影にいる子供じゃないんですよ」
 2人は立ち上がる。その部屋には、あじさいの薫りが流れ込んでいた。長屋の裏に植えられた花の匂いが風雨に載って漂っている。嵐もときには乙なことをする。だが、その雨音が外の音をかき消している。
「すまぬが、ここに次郎蔵の賽があると耳にしたのだが」
 無数の紙を貼り足したあとがある戸が、音を立てて開けられた。戸口の向こう側から水滴の叩きつけられる音が他の音を打ち消していく。
助さん「誰でい?」
 八は助の陰に隠れて侵入者を見ている。
 問いただしてはみた助なのだが、内心では少々恐れを抱いていた。男の腰に刀が見えたからだ。貼られた紙本来の色彩の傘が男の黒い着流しと映えている。そのことが、男に刀の印象を強くしているように助には感じられた。
「そうだな……眠賽三(ねむり・さいぞう)とでも呼んでもらおうか」
八さん「今、決めたような名前ですけれど」
助さん「で、眠の旦那さんよぉ、貧乏長屋に何のようでい?」
一茶「貧乏長屋で悪かったのぉ」
 眠の後ろからひょいと顔を出すのは、一茶である。この未来長屋の家主にして、このTRPG用部屋を開放している隠居である。〈白昼夢〉というTRPG広場から帰ってきたところだ。
「先ほど言ったとおり、次郎蔵の賽がここにあると聞いてきたのだが」
一茶「眠殿なら心配せんでよい。幾度か、御家人衆のコンベンションでお見かけしたことがあるからのぉ」
「ん? すると、ご老体はあのときの……」
一茶「すぎたことですじゃ、ささ、お上がりなされ。雨の中、冷えなさったでしょう」

八さん「これが次郎蔵の賽です。一茶師匠のご紹介だから、お見せするんですよ。本来ならば、素浪人のあなたにお見せできるものではないんですからね」
「やや、これはかたじけない」
助さん「そういや、サイコロには何か由縁ってあるんですかい」
一茶「そうさのぉ、サイコロは古くから使われていたようで、『万葉集』に次のような歌がある」
  双六の頭(さえ)を詠む歌
 一二の目 のみにはあらず
  五六三四(ごろくさむし)さへありけり
  双六の頭(さえ)
      (万葉集巻一六/註3
(3)『新編 国歌大観』による歌番号3849。角川文庫ソフィアの『万葉集』(伊藤博校注/詳細情報 in 楽天ブックス)から引用した。
 現在でいうバッグギャモン(に近いもの)を遊んでいた貴族らが詠んだ歌。ここでいう「頭」はサイコロの出目のこと。
八さん「そのわりには、名器というか名サイコロといいますか、名のある賽って聞きませんね」
助さん「そりゃそうだぜ。結局、賽なんて俺たち下々(しもじも)までが使うようなものだっからよ」
「次郎蔵のような著名な人物が結びついた賽は、ほかには金次の賽くらいしかないからな」
一茶「して、どうですかな、眠殿」
「うむ、うむ。やはり……、な」
一茶「八、これはいくらで買ったのじゃかな?」
八さん「三両になります」
「安い買い物をしたな。これを五両で買い取ろう」
助さん「本物だとしても、そんなにするものなのか!」
「正直に言ってやろう。これは次郎蔵の賽ではない」
八さん「何ですとぉー!」
 八は顔を青くし、倒れてしまう。
「だが、俺が探しているものだ。これだけの値を付ける者はそうはいない」
助さん「すみやせん。しばらくすれば気がつくと思いますんで」
一茶「八の意識が戻るまで、サイコロの種類について軽く確認しておこうかのぉ」
助さん「まず一般的なモノがこの1〜6が出る奴だな」
一茶「立方体のこのサイコロは、古代より神秘的な品として世界各地の文明に登場してきたそうじゃ」
「通常、賽といえば、立方体のものを指すだろう」
一茶「TRPGにはほかの形のサイコロも使用されておるな」
助さん「4面体、8面体、10面体、12面体、20面体ってやつね」
「10面体は転がし具合がよろしくないな」
一茶「正多面体ではないからのぉ」
助さん「4面体も転がしにくいし、さらにどこを見ていいかよくわからねぇつうぞ」
一茶「あれは接地面が大きいからどうしてものぉ。しかし、4面体独自のサイコロの見方を編み出した人は発想が豊かじゃ」
「ほかにも7面体や30面体、100面体、球体といったサイコロもある」
助さん「TRPGでも滅多に使われねぇ、まさにコレクターアイテムだろうけどな」
一茶「100面体は実際に使われることなく、10面体を2つ振ることで代用されるのが一般的じゃ。1〜100までの数値を得られることは、百分率(%)と結びついて、様々なTRPGシステムで重用されておる」
八さん「形以外にもいろいろな特徴を持ったサイコロがありますね」
一茶「そうじゃな、特殊な材質のサイコロや、カードなどで代用するものがあるのぉ」
助さん「おっ! 八、気がつきやがったか」
「驚かせて悪かったな」
八さん「いえいえ、こちらこそ無学なところをお見せしまして」
一茶「では、眠殿に譲るのじゃな」
「無理に……とはいわん」
八さん「いえいえ、お譲りいたします。真の価値を知っているかたがお持ちになったほうがよろしいと思いますから」
 八は眠に賽を手渡す。  眠は畳の上に、紫の布を置く。布を滑らせ、八の目前へと運ぶ。八が布を開くとそこには5枚の小判があった。
「では、俺の用は済んだ。気心の知れぬ浪人がいては落ち着かぬであろう。これにて立ち去らせてもらう」
一茶「なんのお構いもできず申し訳ございませぬ。楽翁がよろしくいっていたとお伝え下され」
 傘をさした黒衣の男の姿が街角に消えていく。その姿を戸口から助、八が見送っていた。
八さん「しかし、不思議な御仁でしたね」
助さん「ありゃ、ただもんじゃねぇぞ」
一茶「それはともかく、サイコロの話の続きをしようかのぉ。まず、奇妙に人気があるのが〈真鍮ダイス〉。真鍮の重量感、硬さが若者の間で流行っているようじゃ」
助さん「わけぇもんの間でヒカリモノを持ちたがるのと同じなんだろうよ」
八さん「そういえば、助さんがGMに投げつけたって、この前、聞きました。駒形コンのスタッフが入場拒否リストに掲載しようか相談しているらしいですよ」
助さん「うげっ! あすこの黒豹に睨まれたらほかのコンベンションにもいけねぇじゃねぇか」
一茶「自業自得じゃ」
助さん「ちょいと頭を下げてくる、すまねぇ、今日は俺のキャラはNPCにしてくれ」
 助は傘も差さずに飛び出していった。
八さん「行っちゃいましたね……」
一茶「そうじゃな……」
 二人してお茶に手を伸ばす。
一茶「ほかの材質に特徴のあるサイコロといえば、〈サイコロチョコ〉、〈鉱石サイコロ〉かのぉ」(註4)
(4)袋詰めで250グラムほど入っていたチョコレート。それぞれの1面に6面体サイコロの各面を模した図形が彫られていた。
 サイコロを模した箱に入った「サイコロキャラメル」(明治製菓)というのもある。が、これは結局、箱をサイコロとして振るので、代替品というよりサイコロそのものである。
 また、筆者の机の上には、材質不詳の鉱石でできたサイコロが1組ある。傷つくのを恐れて滅多に振ることはない。筆者は勝手に大理石だと思いこんでいるのだが。
八さん「一時、〈サイコロチョコ〉はTRPG好きの間で流行ったそうですが、手や紙がチョコで汚れるということで廃れたそうですが」
一茶「その2立方cmくらいの1個ずつ包まれたモノじゃろう。わしも昔はよく食べたものじゃ」
八さん「ところで〈鉱石サイコロ〉とは?」
一茶「長屋の連中と冨士参りに行ってきた帰りに土産物屋で買ってきたものじゃ。何という石か分からぬが置物として気に入っておる」
八さん「振ってはいないのですか」
一茶「観賞用じゃよ。他の趣味でも道具を使わず鑑賞するだけというのがあるじゃろう。それといっしょじゃよ」
八さん「一茶GMも振らないサイコロ持っていたんですね……」
一茶「半透明な多面体サイコロセットに〈お部屋の装飾品にもどうぞ〉と書いてあるくらいじゃからのぉ。こういった使い方もあながち過ちではないのじゃよ」
八さん「さいころの神秘的な雰囲気は未だ健在だからこそ、装飾品にも用いられるのでしょうねぇ」
八さん「この前インターネットのIRCという形式のチャットでTRPGしたのですが、プログラムでサイコロのように乱数を得られるというのも面白いものですね」
一茶「うむ、昔から、サイコロが使えない事態に備え、代替サイコロのアイディアが発表されておるのじゃ。その一つの集大成ともいえるじゃろう」
八さん「普及している6面体サイコロで、他のサイコロを再現する試みが、一時期雑誌で流行ったこともありましたね」(註5)
(5)「ウォーロック」(社会思想社刊)37号、47号、49号などに詳しい。
一茶「トランプを使ってみたり、1つのサイコロで別のサイコロを表現しようだの」
八さん「いろいろあるんですね〜」
一茶「今日はそろそろ、この辺でプレイを始めるかね」

 他のPLが来たので、2人はプレイを始めた。

  ※  ※  ※
 数日後。
助さん「全く、どうせ金を使うなら便利なアイテムに使えよなぁ」
八さん「そう言われると思っていくつか買ってきてみました。見てください」
 行李から紙包みを取り出す。
助さん「う〜ん、ある種、正道であり、安直ともいえる道の雰囲気がしやがるな」(苦笑)
八さん「まぁそういわずに見てくださいな」
 まず取り出したのは金属製の人形たち。
助さん「メタルフィギィアだな。まぁ悪くはないが、〈マニアなゲーマー〉と見られかねねぇな。〈できるTRPG好き〉として見られたいのならば、さりげねぇ小道具でな、どこでも手に入るような……」
 そう言って取り出したのは、玩具の入った袋。中には、彩色済みの動物たちの人形たち。
八さん「うわぁ、色がはみ出しているじゃないですか。これはいったい……?」
助さん「ま、そこは気にするな(苦笑)。この人形ならば、メタルフィギィア1つ分のお金で10袋近く買えるぜ。手に入る量は、1袋10個入りとして、100倍近いぞ」
八さん「でも、種類が少ないし、自分のPCにあったフィギィアが欲しいときには駄目じゃないですか。やっぱり、そんな安物じゃ駄目ですよ」
助さん「それぞれのキャラを表したいつうならば、これでぇい!」
 助さんが取り出したのは白い消しゴム。そして、数本の油性ペン。
助さん「あらかじめ統一された大きさにカットしておいた消しゴムに、キュキュとイラストやキャラ名を書き込めば、あっという間に世界に一つの品になるってぇわけよ」
八さん「絵心がない人などは結局、肩身が狭くなりそうですね……やっぱりフィギィアのほうが」
助さん「そんなやつは、気に入った本からイラストや写真を切り抜いて、消しゴムにホチキスで留めておけばいいのさ」
一茶「どうやら優劣は付けがたいようじゃのぉ。次の品に移るがよかろう」
 言葉と同時に押入から一茶師匠が出てくる。
八さん「また盗み聞きですか……相変わらず趣味が悪いですね……」
一茶「気づいていないお主らが甘いのじゃよ」
助さん「次のをとっととみせやがれ」
八さん「次はすごいですよ」
 ヘクスシートで構成された冊子が卓上におかれる。1枚1枚安易に切り離せるようになった紙だ。
八さん「これさえあれば位置関係もばっちり把握できます! また書き込みしやすい紙質なので、地形に変動があってもすぐに書き込んで表現できるという優れもの」
助さん「ならば俺はこれでぇい」
 少しばかり厚めの手拭いが卓上におかれる。
八さん「何か刷られていますね……ヘクスシートですか」
助さん「知り合いに頼んで刷ってもらったのさ。書き込みはできねぇが、布が厚いからこの上で賽を転がしても、派手な音がしないですむつう長屋向けの優れものさ」
八さん「でも布だけに紙よりもでこぼこがひどいみたいですね」
助さん「この付箋紙を使えば、のりで布に直接くっつくから多少、安定性が悪くても大丈夫ってもんよ。付箋紙を使えば、キャラクターの位置だけでなく、障害物も容易に表せるから、なおさらおすすめさ」
八さん「じゃ、消しゴムや動物人形もいらないですねぇ」
助さん「実は付箋紙、手拭いセットには究極の利点があるんだぜ。それはな……」
 助さんが立ち上がった。
一茶「マニアックに見えないということじゃろ?」(註6)
(6)実際に体を拭いた手拭いをヘクスシートにしたいかどうか意見が分かれるところである。
 また、ヘクスシートの模様がマニアックに見えないのかどうかは……微妙かもしれない。
助さん「……ま、それもありますが、ゲーム中以外の実生活にも役立つってこった」
八さん「確かに、私の買ったものはすべてゲーム用に特化されたものばかりです。でもマニアックに見えると何か問題なんですか?」
一茶「それは好み・考え方の問題じゃな。一般的にいえば、まだまだ世間は己と違う存在について厳しい目を向けておる。その視線をどう思うかじゃよ」
助さん「ゲームこそが人生のすべて――そんな雰囲気のこの俺だが、職人として努めなければならないことはちゃんとやっているさ。その際に、ゲームで使い慣れた道具を実生活でも使えれば、作業効率もぐぐんとアップって思うわけよ」
一茶「ゲームだけでなく実生活も視野に入れて道具を選ぶという考え方じゃな」
八さん「どちらが〈できる男〉なんでしょうねぇ……」
一茶「八はどちらだと思うのかのぉ」
八さん「う〜ん、難しいですねぇ……」
一茶「いろいろ助は言っていたが、あれも結局、若いころゲームショップで買い漁っていたものじゃ。そんな経験から得た感覚を生かして言っておるからのぉ」
助さん「さて、おっと時間ですぜ。そろそろセッションを始めましょうや」
一茶「フォッフォッ、逃げたのぉ。確かに他のPLも集まってきたことだし、プレイを始めるとするかのぉ」
八さん「では、次回まで」
三人「ごきげんよう」

眠賽三の呟き

 男の道具というのは使いこなすことで光り輝くものだ、そう俺は思う。たとえ大量生産のどこにでもあるものを使っているのだとしても、お前がそれを〈お前自身の道具〉として使い続けていれば、いつかそれは世界で唯一の道具となるはずだ。
 無論、道具に金を惜しまぬ者も多い。俺も刀を買おうというものに会ったことがある。さらには刀を刺客に狙われたこともある。
 俺の人生を振り返ってみても、やはり達人と呼ばれる者の側には、名器の影が見え隠れしていた。
 名器を得たことから、そこから腕が上がっていったという達人にも会ったことがある。話しながらもそやつは名器を撫で続けていたな。

 無名の道具を使うもいい。高価な品を使うのもいい。ただ言えるのは、愛着を持って丁寧にその品を使え、ということだろうな。

助さん、八さんの投げ文コーナー

 本コーナーでは、助さん・八さんが読者の皆さんとお話ししようというコーナーです。
八さん「さて、今回選ばれる投げ文は……」
 助さん、投げ文のたくさん入った木箱に腕をつっこむ。数分かけてかき混ぜ、引っこ抜く。
助さん「これだな。読んでくれ」

「前回の記事は、どう見てもメーカー贔屓の視点だ。メーカーが儲からないとTRPG社会が衰退するという視点は短絡的で好めねぇ」

八さん「この投げ文の方以外にも十数人の方から同じようなご意見を頂戴しました」
助さん「のっけから手厳しい意見だな」
八さん「普通のTRPG好きからは、TRPG好き全体の様子は見えませんからねぇ。どうしても、

《少数のTRPG好きグループ←→メーカー・出版社》

という視点になってしまいますからねぇ」
助さん「大きなコンベンションなどのイベントを運営していたところで、メーカーほどの影響力をTRPG好きグループが持つことは稀だしな」
八さん「まだまだ日本のTRPG好きはメーカーの動きに左右されやすい、ということでメーカー贔屓に見える話となりました」

 ※ 本記事は、2001年12月頃に読まれることを想定して作成されました。
(初出)「TRPG120%」5・6号特別合併号(発行:サークルFORTUNE、2002年12月29日)

[このページの一番上に戻る]
[このコーナーの最初のページに戻る]
[管理人:たまねぎ須永へ連絡]