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ゲームマスター・セミナーのこと

作成:1996-03-27
修正:2001-08-29/2005-06-30
実施:1996-03-24
作成者:たまねぎ須永


 1996/3/24に行われたゲーム出版懇話会の「ゲームマスター・セミナー」に行って来た話をいたしましょう。

 初台駅から数分歩いた「アスキー」本社の地下2階のホールで開催された。朝の9時から30分の間、受付が行われた。それから安田均先生、朱鷺田祐介先生、山北篤先生が昼食前まで、45分間ずつ話された。
 まず、安田先生は今までのTRPGの歴史的なものからGMの存在について、語られた。要件としては、1つめは「ゲームはコミュニケーションの一手段」、2つめは「GMをやったことのない人にどんどんやらせて、GMをもっと広めてほしい」という話。そして、「TRPGがよくわかる本」からのTRPGユーザーの分類表を配って診断して楽しんでいた。
 で、次には朱鷺田先生である。この方はMagic; The Gatheringの日本語版翻訳者でもあるので、愚かな受講者達は、そのカードゲームのことが話題になることを期待していた。それを危惧してか、朱鷺田講師はカードゲームの話はなしよ、ということをいきなり言われた。話の題は「TRPGにおけるアドリブ」であった。
 で、アドリブのこつは、1つに「シナリオをたくさん作っておき、頭の中のシナリオのストックを増やそう」、2つに「ルールをよく読んで、世界観をよーーくつかんでおいたり、システム的に陥りやすいセッションの傾向をつかんでおく」、3つに「プレイヤーと仲良くなり、プレイヤーの知識をつかんでおこう」。そして、最後に重要なのは、「勢い・度胸・経験」の3つだそうだ。
 最後にTRPG界の巨人、山北篤先生であった。パラノイアRPGの作者による「ゲームとは何か?」という6要素からTRPGのルールは、ゲームとしては不十分であるという理論を引っ張り、「ルールブック・シナリオ・マスタリング」の3つでようやくゲームとして完全になるという話であった。ここから、GMというものの存在を否定し、GMと言っていた存在が3分の1もしくは、3分の2ゲームデザイナーという話になったのである。そこから、ゲーム論的にTRPGのGMを解説していかれた。

 で、焼き肉弁当と十六茶が昼食に出た。トイレは、さすがアスキー、お湯もでる!! ま、それはともかく、参加費は4、000円だった。
 午後は、15卓くらいに分かれて、各卓で実習などが行われた。講師陣は大貫女史、菊地たけし、清松みゆき、近藤局長、高山浩、友野詳、和栗朗、朱鷺田祐介、村川忍、山北篤、山本弘、伏見健二、佐脇洋平、とかであった(以上、敬称略あり)。私はアドリブを極めたいので、朱鷺田祐介講師の卓を選んでいた。別にカードゲームについてのことではない。
 講師として来ていたのは、他にも藤浪智之(旧わきあかつぐみ)氏もいた。ゲストとして、ORGの中澤氏もきていた。あと、1人講師がいるはずなのですが、思い出せない。
 朱鷺田講師デザインの「深淵」という発売未定TRPGを使用して、実習は行われた。このシステムを使用して、みな、それぞれキャラクターを作製し、GMとしてそれらを、バランス良いパーティーになるようにして、楽なセッション経営をなすための勉強をした。この「深淵」というシステムはキャラクターは様々な運命を持ち、かなりのやっかいなキャラクターが作製される。それだけに、立派なパーティーにさせるのが、今回の実習課題だったのだ。詳細はめんどくさいからかかない。

 で、最後にゲーム出版懇話会に参加している各社からの大抽選会があった。富士見書房が一番豪勢だった。エヴァRPGを出していた。わたしは角川書店のダイス袋。一番高い賞品は遊演体のボックスTRPGか、ホビーデータのボックスTRPGである。
 帰りに、特典のない「ゲームマスターカード」が配布された。説明によれば、げーむ出版懇話会の特典を受けるのに、このカードが必要らしい。しかし、当分特典はないという話です。
 さらに各社の景品の話。アスキーからは「ゴーストハンター」のルールブック、「NOVA」のルールブック、ハンドブックを2、3名に、他にもいろいろ。角川書店からは、ダイス袋、クリアシートだけを20名くらいに。富士見書房からは「シャドウラン」シナリオ、「メックウォリァー」ルールブック、シナリオ、新製品[MAGIUSエヴァンゲリオン」、ダイス袋など。遊演体からは「夜桜忍法帳」スタートセット、Fローズサプリメント2種類をそれぞれ、蓬莱関係のサプリメント、そしてカードゲーム陣、正式な値段でいえば、各社で一番だったかもしれない。ホビー・データは「クレギオン」のサプリメントをいくつか。これらによって、100名の参加者中70名くらいが景品にありつけた、あぁぁ。
 午前中、全体講義中となりに座っていた人は、社会人で近ごろ、GMする機会どころか、TRPG自体をぜんぜんしていないというコンプティークで「D&D」を始めたという人だった。


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