荻窪口付近から八幡山方面へのみかん畑に囲まれた道ですが、
この付近は桜の馬場と言われる伝承があり、
地元の人に尋ねると戦国時代北条氏の馬術の訓練場だったそうです。
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場所は小田原駅のほぼ西部に当たりますが、
地形的に最短距離では行くことができないので歩いて25分ぐらいかかります。
稲荷森への入り口です。
以前は言われないと気づかないほど藪に覆われてましたが、
奇麗に整備され非常にわかり易くなりました。
入り口から続く道を進むと堀が見えてきました。
説明板を読むと空掘の様子が良く残されており、
谷津丘陵に沿って巡らされていることが理解できるとの事です。
画像では解りにくいかもしれませんが、
かなりの深さで10mぐらいありそうです。
堀が地形に合わせて手前に入り組んでいます。
保存状態が非常に良いので他の総構の堀の調査でのモデルになったそうです。
小峰御鐘ノ台大堀切よりも深く傾斜の急な城壁になっています。
堀の下へ降りたら這い上がるのも困難でしょう。
画像ではなかなかこの迫力が伝わりません。
是非一度は足を運んで実際に見て欲しい城跡です。
引用・参考文献
田代道彌、山口隆、平井太郎 2011北條氏の小田原城めぐりイベント配布資料及び解説
小笠原清ほか 1995 歴史群像名城シリーズ8 小田原城 学習研究社
史跡稲荷森説明板