第103回旨い酒の会開催記録 2002.12.11 |
今回は、久しぶりに『酔富』(酔富銘醸 茨城県那珂郡大宮町)である。この秋も終わりの頃、酔富銘醸の草野さんが持ち込んだお酒は、
香りの落ち着いた、おだやかな味わいの酒だった。袋吊りによる無濾過の瓶火入れ原酒で、なかでも純米吟醸と純米大吟醸が気に入った。
暮れに向かい、純米吟醸は手頃な価格でもあり人気で、蔵元では品切れ、当店でも在庫限りとなった。そして、純米大吟醸も数が少ない。
瓶の裏ラベルに説明がある。袋吊り無濾過原酒〜低温でゆっくり発酵させたもろみを酒袋に詰めて吊るし一滴一滴自然に滴り落ちた「雫」だけを無濾過で生詰め瓶火入れしました。
適度な熟成を待っての蔵出しです。華やかな香りと、深い味わい、旬の酒力をご堪能下さい。尚、無濾過で滓が出ることがありますが無害で心配いりません。飲み方=冷や(常温)保管:冷暗所
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本日の酒 |
@ |
純米吟醸袋吊り無濾過原酒13BY火入れ |
山田錦100%、精米歩合55%、日本酒度+5、酸1.6、アミノ酸1.5、アルコール17〜18度
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A |
純米大吟醸袋吊り無濾過原酒13BY火入れ |
山田錦100%、精米歩合40%、日本酒度+3、酸1.6、アミノ酸1.4、アルコール17〜18度
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B |
純米吟醸しぼりたて生原酒13BY袋吊り |
麹米山田錦:精米歩合45%、掛米美山錦:精米歩合55%、日本酒度+2、酸1.6、アルコール17.4度
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C D |
1987年醸の粕取り焼酎25度と33度の2種類
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本日の肴 |
@湯豆腐 A蓮根のきんぴら Bぶり大根 C餃子 Dあじフライと一口かつ E味噌汁
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店主から一言 |
私としては@の酒が人気と思っていたが、半数以上の方が香りの高いBの生酒を評価した。
長期物の粕取り焼酎については昔の粕取り焼酎のイメージからか(?)、もっと飲みにくいものを期待した向きもあり、まるく飲みやすいことが逆に受けないという結果となってしまった。
それぞれを単独で楽しめば、たとえば@のみで、たとえばAのみで延々と呑んでいけば、評価は違っただろう。会ではそれぞれの味わいの良さがぼやけてしまったのが、残念。しかしながら、
このまろやかな酔富の味わいは魅力的であり、14BYの造りも期待したい。
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