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第117回旨い酒の会開催記録 2004.01.21
新春を迎え、より楽しめる会をと考えています。よろしくお願いいたします。今回は石川県鶴来町の菊姫を楽しむ会です。 会開催にあたり菊姫酒造さんより、開催日にごく近い時期に搾ったそのまんまの酒を提供しましょうとのお話をいただき、 時期的には中吟の搾りから大吟の搾りに入る頃とのこと、それはもう楽しみにしてきました。 あわせて普段飲めないであろう吟を飲んでみようと計画しました。 また、1月16日に柳蔵元が来店され、「当日出られんけど、これ皆さんでどうぞ。」と、ふぐの子糠漬けをいただき、これはもう菊姫の燗酒をやろうということになりました。 会当日には前日汲んだ仕込み水も到着しました。
本日の酒
�@ 吟
精米歩合40%、兵庫県吉川町産特A山田錦100%使用、アルコール17〜18度
�A 15BY中吟加陽菊酒の1〜3号合併もの
上槽より2週間位
�B 15BY中吟加陽菊酒の7〜10号合併もの
上槽より1週間位
�C 加陽菊酒
精米歩合55%、吉川特A山田錦100%、アルコール17〜18度、蔵にて3年熟成の通常品
�D 淳
吉川特A山田錦100%使用の普通酒、山廃仕込、協会7号酵母使用、アルコール16〜17度
本日の肴
湯豆腐、牡蠣とえのきだけのホイル焼き、鰯の丸干し、きすフライとひと口かつ、鳥皮煮込み、ふぐの子糠漬け
皆さんの感想です
A �@、吟、菊姫らしい味わいを残しながら、今までと違うすっきりと飲みやすい酒に仕上がっている。 �A、飲んだ時舌にピリピリ、渋さも残る。新酒ということなので、菊姫さんはもっと寝かしての出荷で、菊姫はもともとはこういう酒なのかという意外感あり。 �Bは�Aに比べて酸が強く出ている印象あり。�C菊姫らしい酒に仕上がっている。ああ、菊姫だという印象。飲み口の重み、どっしり感。 �D、淳、確かに非常に重かった。やはり燗したほうが飲みやすい。燗すると酸の味わいがのってくる。生の時よりもしっかりして飲みやすくなる。�@の2万円出して飲むなら違う酒を選んでしまうな。
B 今回初めてです。酒は嫌いではないが、もっぱら熱燗が好きで、今日は酔っ払ってしまった。いいのは�Dの燗です。
C 今回が初めてです。吟は値段から言って、〜〜。�Aは好み。�Bはまだ、若さがきついな。�Cは熟成しすぎた感じ。
D �@、香りといい、好きな酒。値段を聞いてびっくり。�A、飲みやすいが、やはり寝かしたほうがいいかな。 �B、酸味がきいてて、苦手。これからを期待。�Cこれが菊姫、そのとおり菊姫のおいしさあり。�D、燗で出されたほうがいい。
E 初めてです。�@、最初に飲んだ時より、あとで飲んだほうがなめらかさを感じた。ぬる燗もいいのかなと思った。 �Dの淳は燗がいい。�A�Bを比べて、好みは�Bだけど、飲み頃は�Aなのか。食べ物といっしょだと�Bかな。 でも、ふぐの子ととなら�Aがいい。�C、すごくマイルドで穏やかで、しみじみ飲める。
F 菊姫はめったに飲まない、高いのだ。熟成したのもいいのかとも思うけど。大吟醸は飲んだことある、吟は初めて。 旨い。香り、いつも飲んでるものと違う、おいしい。�A�Bは活性生酒など好きなので、私は好き。�C、昔飲んだ大吟醸の味に近いかな。 �Cに馴染むとはまる。�D、私は燗は飲まない。で、好みは�@�A�B�C〜�Dの順です。
G 今回出た酒は初めて。�Cは好み。�Cをぬる燗したら、いかったかな。�Dの燗いただいて、燗のびする、菊姫すごいと感じた。 ところで�Cを35℃位はどうかな。鰯の丸干し、ふぐの卵巣、ぴったりだ。�@は線が細い、乾杯の酒、そうかな。毎日飲めない。 �A�Bだが、最初ガス多く刺激強いかなと感じたが、最後�Bのほうがまるいかなとの感じ。�Dはお燗のみいただいた。お燗好きははまりそう。 最後の最後に�@吟をいただいた。その直前に�D淳の燗酒を飲んでいたが、吟の味がすごい。吟を一番目に出し、最終に�Eとして飲ましたら、よかったと思う。 吟、まろやかに老ねている。酒呑みのパーティーで、最初と最後に出せる酒。
H �@はするっといってしまった。�A�Bを比べて、�Bはおもしろいと思った。炭酸のきつさと味の濃さ。料理といっしょだと�Cと�D。 �Cの老ね香のうまい酒、ちょっとお客に出せる酒。アル添しながらもおいしい、まさに菊姫だ。�D、燗も冷や、その日の気分で選べる、晩酌で呑める酒。
I �@、すごくうまい。�A�B�Cと、造った時とその3年後の感じで飲んでみた。そして、�D。旨い酒を造っているとこの安い酒は旨いなとの感あり。
J 福井にいたとき、菊姫は何度か飲んだ。今回では�Cが飲み易い。�A�Bの原酒から熟成2〜3年かけて、�Cになっていくのが不思議。�Dは普通の酒よりきついかな。
K 菊姫、僕は好きでない、前からそんな気持ちある。�Cがその例、老ね強い。�@が菊姫なのか、一見高そうに装っているのかという気持ちになる。 �A�Bは味をどうこう言う段階ではない。�A�Bを置いてくと老ね香が強くなって�Cになるのかな。吟はその線上の酒か。�D、日本酒であることを望んだ酒か。
 ここで、会開催の前に聞いた蔵元情報をまとめておきたい。加陽の新酒、違う味わいのもの2本、仕込みタンク合併ものだが搾り時期が1週間違う。 おりはないだろうがそのまんまのため、ボケはあるかも。アルコール度は18度台だろう。成分的なことは搾り時に一度計るが、搾られてからの数値は一定ではないので表示してない。 度も酸もみな変化する。この酒は2〜3年後、加陽として製品化となる。多少の加水あり。米は吉川町産の特A山田錦100%で、55%の磨き、熊本系の酵母を自家培養している。 今期造りについて言えば、業界には豊醸不作、不作豊醸の言葉があり、不作の時ほど気をつけて取り組み、良い酒を造る結果となることあり。また、酒造好適米においては問題ないのでは。 うちの山田錦、五百万石とも影響は受けていない。一般米使用の蔵は不安はあるが、古米の使用も考えられる。問題は設備にあり。この暖冬にもかかわらず、慌てて搾りたての酒を出荷した蔵もあり、心配。 仕込みタンクの冷却装置がないところの搾りたての評判は気になるところだ。
私の感想です
�@、かろやかできれいな香り、スーッと入る飲み口。喉を通ったあとのさわやかさ。鼻に抜ける香りに熟成を感じる。 今回はじゅっくりと味わって吟をいただき、ちょこっと飲む吟とは違う吟を楽しめた。 最初に飲む乾杯の酒のイメージで考えていたけど、とんでもない、温度により食べ物により味わいを変える、幅広く奥のある力のある酒だ。 �A、炭酸をわずかに感じる、フレッシュで力強い液体。�B、うわぁ辛い。�C、熟成感漂う豊満な酒。菊姫の熟成香、菊老ね香豊かで、うっとりと旨い。 �D、濃醇辛口で強い黄色の酒。燗でまるくなる、旨くなる。�Aと�Bが時を経て�Cになる。ああ、そうなんだと感激し、昔槽場で大吟醸の搾りたてを柄杓で利き猪口に汲んでもらった時のことを思い出す。 �Aと�Bは違う味、ガスも絡んでたので瓶を振ったりしながら飲み比べた。まるさのある�Aは評判で空となるが、�Bは最後にも3合位あっただろうか、2週間たった今飲みながら、また考える。 アルコールは強くがつんとくるが、味わいは落ち着いて吟香も澄んできて、あの時と違って飲める酒。でも�Cと同じ価格だとしたら、いや、原酒だからもっと高いとすればつり合わない。 精米歩合やアルコール度数からいって、ちょっと似た味なら三千円台、四千円弱位であるかもしれんとも思う。生酒が好きな何人かに市販はないんですかと聞かれた。昔、先代の蔵元から生酒は怖いと何度も聞いたことを思い出す。 生は変化が早く、バランスも崩れやすい危ない酒、だから火入れという方法で酒の命を長くした。そして、熟成により酒は進化し、熟成酒、古酒へと味わいが広がった。 良い酒を造り、しかもその酒が一番の状態を利きわけて出荷してきた菊姫。当たり前のことを続けて熟成酒菊姫の味わいをつくり、菊姫はこういう酒だと主張し、飲兵衛を魅了した。 あれ飲みたい、これ飲みたいとのファンの声に応える酒は出てくるが、中途半端なものがないのが菊姫と思っている。今回は蔵元より貴重な酒を頂き、楽しい会となりました。ありがとうございました。

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