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第139回旨い酒の会開催記録 2005.11.9
平成16酒造年度仕込みの酒を飲む会としては今年の企画では3回目です。2月の第130回、4月の第132回では搾りたて生の新酒を、その時期だから楽しめるフレッシュさや若さを味わいました。 そして、今回は熟成酒、お待たせの冷や卸しやあの時の生酒などいろいろと飲みたいとの企画でした。
本日の酒
@ 三井の寿純米酒辛口ひやおろし火入れ
福岡県、筑後産麗峰米、精米歩合70%、自家培養9号系酵母、アルコール14度
A 妙の華チャレンジ90第2章きもと無濾過火入れ
三重県、山田錦、精米歩合90%、協会6号酵母、アルコール14.8度、日本酒度+4、酸2.1、アミノ酸1.2
B 酔富垂涎乃的特別純米ひやおろし原酒
茨城県、山田錦・美山錦、精米歩合55%、協会9号系酵母、アルコール16〜17度
C 高千代純米吟醸純生詰原酒ひやおろし
新潟県、一本〆、精米歩合53%、10号酵母、アルコール17.1度、日本酒度+2、酸1.7、アミノ酸1.8
D 黒牛純米生酒壱六・八
和歌山県、麹と酒母米は山田錦・掛米は五百万石、精米歩合それぞれ50%と60%、協会9号系酵母、アルコール16.8度、日本酒度+1.5、酸1.8、アミノ酸1.6
E 天の戸亀ノ尾仕込み純米吟醸ひやおろし
秋田県、亀の尾、精米歩合55%、AK−1酵母、アルコール16.8度、日本酒度+4、酸1.7、アミノ酸1.2
F 天法純米ひやおろし
長野県、美山錦、精米歩合55%、協会1401号酵母、アルコール16〜17度、日本酒度+3.5、酸1.9
G いさきの水山廃純米生酒:Mさん提供の酒
千葉県、第130回旨い酒の会でも提供頂いた酒です
以上8種類の酒を順に飲んでいく予定でいたのですが、迷いましてDEを最初にもってきたのですが、どっちが良かったのかなとまだ考えています。実際に飲んだ順はD黒牛、E天の戸、@三井の寿、A妙の華、B酔富、C高千代、F天法、Gいさきの水。
本日の肴
奴豆腐、酢の物(カブ)、鰹の刺身、鶏皮煮込み、揚げ物
皆さんの感想です
本日DEからいったということ、久保の井さんが迷ったということを聞き、私OO香織としてはDEって香りがあって好き、で逆に@Aがすごい不味いということで、じゃあ@Aから順にいったらおいしく飲めたのか〜と、久保の井さんが迷ったことに?なのです。(実は香織さんが来るということで迷ったのです)Aは乳酸っぽく、同時に水っぽさを感じた。Bも最初水っぽいかなと思ったが、飲んでいくとちゃんとしっかりした酒でした。Cは17度あるということで、そういう意味ではおいしいかなとまとまった味なのかと思いました。Fの天法は香りもあり私系でおいしい。GのMさんのお酒はまとまっていて、今日は一番おいしかったかなと。
いままで飲んだことなかった酒はC高千代、F天法、Gいさきの水なのですが、まあまあみんな良かったと思います。自分としてはE天の戸がよかった。@の三井の寿は飽きが来ない、甘すぎず辛すぎずバランス良し。
D黒牛、香り良くおいしい。まろやかでよい。BCGが次にまあまあおいしい。酔富、香り良くよい。高千代、コクがあってよい。いさきの水、味があってよい。他のは飲む気なし。
黒牛、いい匂い、甘くて好き。天の戸は黒牛よりはよくないがちょっと良い匂い、濃い感じ。天法は好きな感じ。いさきの水は強くて甘い味。三井の寿は味なくて、うすい。後口なにも残らない。燗でも薄い感じ変わらず。妙の華、酸味あって好きでない。酔富、甘ったるくて、アルコール強い。高千代、よくわからないけど好き。
いさきの水、Mさんのラベル、すばらしいな。酒の色、山吹色がほんのりついていていいな。香りはよくわからないが、米の香りあり。 甘みと酸味のバランスよい。米の臭みが残った感じもあるが、バランスよし。後味、辛く残る。黒牛、おいしい。素直に。一番最初に飲んだ、爽やかな吟醸香と若干新酒ばなも残っているが、のびがあり甘み酸味強くて、まだまだ若いかな。最後に飲んでもおいしかった。天の戸、上品な吟醸香があり、酸味がやや強くて辛口。三井の寿、水っぽいが第一印象、味的には落ち着いている。16BY酒としては結構こなれている。妙の華、最初辛いなの印象、辛口で私的にはいいとは思わない。酔富、ちょっと焼酎っぽい感じした。酸ののびが良くて、わりと飲みやすくすいすいいく。高千代、香りよく、しっかりとした味わいで素直においしい、一番良かった。天法、香りがすごい強い酒、おいしいとは思ったが、ちょっと酔いが入ってしまっていて、最初に飲んだらどうだったかなというところです。
最初に飲んだDの黒牛、一番好きで、香りよく味よく好きな感じだったが、冷奴食べながらだとよくなかった。E天の戸、香りはよいが、Dより弱い感じがして好きな味ではなかったです。@三井の寿は味が薄い、でもこれで味が濃ければ割りと好きなタイプ。燗にしてもちょっと物足りない感じした。A妙の華、これもあまり好きな感じではなく、飲むうちに酸味を感じてきたが、もう少し置いて飲んでみたら酸味が消えて良い味になってきました。B酔富、最初甘みを感じてアルコールも強い感じして、飲み終わりの頃、辛味を感じた。C高千代、甘いと思って飲んだが、食べ物の後に飲むと舌がピリピリして辛く感じました。F天法は好きではないと思いましたが、香りが独特で、食べ物の後頂くと酸味とピリピリ感があってアルコールが強い感じでちょっと好き。Gいさきの水、香りが強くて、飲むと鼻から米の匂いが抜ける感じで私はあまり好きではない。
私的には黒牛さんははずしがないかなという感じ、ただ今回は何だろう、原酒のときとは違う印象で、あれはあれでおいしいなと。Aのチャレンジ90という乗りが好きです、まず、90%精米歩合の味わいをここまでに仕上げたことに感動です。で、なんだろう、あれはあれで面白い酒かなと。FGの酒は初めてで、F天法は何だろう、不思議な香り?味とは別の、それはそれでそういうもんかなと思わないわけではないんですが、独特でどうかな?というところあります。GMさんのお酒はどうだろ、どうだろうという、まあ、あのう何というか微妙な酒で(笑)、旨いか、不味いか?
もつ煮と合う酒多い。@、私の飲んだ三井の寿とは違った酒です。A妙の華、酸が気になりちょっとうまくいかない。C高千代、一番練れてて良かった。D黒牛の生はふわっ〜という香りがあって、酸っぱいフルーツの味わい。E天の戸はDより濃厚な感じして、また、酸が気になった酒です。F天法はCに続いて飲みやすく、切れもあったが、ちょっと硬い感じあり。Gいさきの水、私は山廃好きなんですが、きりっと切れがあってコクがあって山廃らしくておいしかった、別口でおいしかったと思いました。全体的に、酒を仕込んでから半年以上経っているんですが、まだ硬い感じがして、まだ練れていないなという感じで飲んでました。
最初に飲んだD黒牛とE天の戸はちょっと強い感じが残っちゃったんですけど、私として飲みやすかったのはCの高千代とFの天法で、わりと飲みやすい酒だなと。Gは、千葉へ行って酒買ってきて旨いと思った蔵の酒なのかなあ。CFよし。
今日は僕もよくわからなくなってしまいましたが、一巡目においしかった酒はBです。酔富が一番バランスよいかな。そして、燗をしてみたらばGの燗が一番良くて、これはおもしろい酒と思いました。@三井の寿とD黒牛は別の機会に飲んでいるのですが、その時の印象と同じで、私は生酒の生香が好きでなく、Dはまさにこれでだめかなと、逆に三井の寿の老ね香は今年の酒でこんなに老ねてていいのかと、老ね香好きには、今年の酒を味わうにはいいかなと。
香り高い黒牛。天の戸の亀の尾の方がバランスよい。そのあと、三井の寿を飲んで、これは順番がまずいのかな、三井の寿が無に帰してしまうような、ゆっくり飲んだらもう少し味わえるんだろうけど、ちょっと今回は味が感じられなくて考えものでした。妙の華、やっぱり苦手な酒、やっぱりそうなんだ、やっぱりあの人の酒なのかと。酔富は味がまとまっている。高千代は黒牛の香りを忘れさせてくれた。これは結構よかったです。CFはよかった。Gいさきの水、お世辞でなくまとまりあっておいしい。こういう酒はいいですね。
今回はメモをとって飲みました。これは好きか嫌いかという感じで、黒牛、天の戸、三井の寿と飲んでいって、同じライン上の酒でした。妙の華はそのラインを外れた。好きか嫌いかの範疇を外れて、別格だった。あのね、よかったというのとはちょっと違うんですよ。で酔富で元に戻って(ライン上の酒)、いままで飲んだ中で一番好き。高千代、バランスよいが私は酔富がいい。いつもの久保の井さんの酔富。天法、雑味あって好きでない。Gいさきの水、犬とか猫みたいにペロペロなめながら飲んでみたい酒、ぐっと飲むんではなくて10時間かけても飲みたい酒。このなかでは一番酔富がまとまっている。ただ、このねえ妙の華は絶対にこれはいいと思う。Hさんには否定されてしまったけど、これねえ何年か置くといい酒になるって期待してるんです。
ひやおろしでこれだけいろんな酒を頂いて、酒っていうのはこれだけ幅があるのだと感じた。@〜Fの酒については皆さんいろいろ言われてるので、私はGのお酒について、別にこれ私が造ったわけではないんですが、私の絡んだ酒の話ちょっとさせて頂くと、米は千葉県鴨川市の大山千枚田で作った総の舞(ふさのまい)という酒造好適米(千葉県推奨酒造好適米)です。去年は日照り続きで水がなく枯れてしまうかなという状態だったので、はっきり言って米の出来は非常に悪い。悪いので米の精米歩合を見て頂くと分かるんですが、70%しか磨けなかった。でも米が悪いと杜氏さん力が入るんだそうですね。これで酒造んなきゃと、そういうことがあったのでこの酒はすごくいい酒になったのかなあと。酒を造ったのは御宿の岩の井っていう酒を造る岩瀬酒造、非常に小さいのですが、千葉では昔からいい酒を造って山廃をずうっとやってられる酒蔵です。それとどなたかが燗しようとおっしゃって頂いたんですが、燗したらこれだけ乳酸が出ているのがすっごくよく分かって、本当に山廃だなあという感じがしました。今年はもう米も収穫されて、総の舞と五百万石と両方やってますので、来年の2月頃には新酒でまたここへ持ってこれるかな、楽しみにして頂ければいいかなと思います。
ここで今回Eさんよりビールを頂きましたので、一言お願いしました。 E.正直に言って家に残ってたビールを持ってきました。飲むまで自分もどれかなとわからなかったのですが、これは箱根のビールキャンプ用に仕込んだものでした。ちょっとアンバー系、ちょっと色がついたビール、香り系の高いホップを使って仕込んだビール、あんまりテクニック的なことはやってなくて素直に醸造したビールになってます。以上。(有難う御座いました。)
私の感想です
やはり一応最初に決めていた順番どおりにやってみればよかったかな、すべてのお酒を飲む順においしいと言って頂けるような酒の会をやりたいという思いなのです。どうもすいませんでした。飲んだ順に、香り高い黒牛。少し重厚な吟醸香する天の戸。軽い、否、辛口の普通の酒のイメージ、だから良い三井の寿。酸っぱみのある水の感覚、好きだな妙の華。穏やかで落ち着いた味わいの酔富。コクと甘みの高千代。濃蜜感漂う香りがあって、癖になりそうな味わい、天法。じ〜んときて豊かな味わいのいさきの水、旨い。Mさん、ご馳走様。

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