FENDER JAPAN STM58G 


  フェンダー・ジャパン/STM。最近のカタログ見たら、今も辛うじてはM・スケールのストラト
  ラインナップされてるみたいだけど、昔はフェンジャパをただのディフュージョン・ブランドに
  留まらせない、独自のテイストやアイデアが盛り込まれたモデルだったのよねん。

  日本エレキ界黎明期のカルトというか影側のスターだった成毛滋さんのサジェスチョンで
  作られたっていう、まあ知ってる人には大ベタな、書き込み不要のネタですな。まあオイラ
  よかちょい年上の人になると、成毛さんといえばグレコでしょ、とはなるんだろうけど。

  そんな成毛ファンはモチロン、単にひとつのモデルとしてみてもなかなかにエポックなブツで、
  コレのファンだったり愛用してる人は多いよね。とあるビルダーさんのHP見たら、その方も
  かなりコアに好きらしく色々なこと記されてました。最近はワテ、ロング・スケールでも全然
  構わなくなっちゃったんで、さらっと拝見させて頂くに留まったけど、STMファンなら一見の
  価値あるし、昔の自分なら貪るようにチェックしてたかもね。

  なにせ新品エレキ殆ど買ったことのないこのワテが、なんだかんだでサラピン計3本も購入
  したし。ショッパナがシンクロ6点スタッドENDROX付のヤツ、次がBOXERっていうサブ
  ネームが付いたラインナップの一本、時代を反映したピックガードレスで2ハム、ロック式
  トレモロが載ったヤツ(コレが
「TWEETY」ちゃんのモト)。そんで3本目が2点スタッドの
  コイツと。

  何故にオイラがそんなM・スケールに拘ったかというと、ま確かにド夜中やってた成毛さんの
  ラジオも聴いてたけど(ココでそのネタに振るとハナシ広がるので泣く泣く割愛)、それよかは
  単純にそんな手が大きくないってコト。モチ、それこそがフェンジャパM・スケールが生まれた
  最大の狙い・ターゲットユーザーで、且つ成毛さん自身も同理由で欲した仕様なワケだけど。

  一本目買ったときの雑誌広告には、チャック・ベリーのリフ(あの定石パターン、ルート音に
  足して5度6度をリズミカルに刻むヤツね)弾くときにどんだけラクか、みたいな謳い文句の
  コピー書いてあったけど、ソレまさにそうで、オラその定石パターンならL・スケール6弦1フレ
  Fをルートにしようがなんとか弾けるけど、ソコに6度の♯も混ぜるともうアカンっ。こ、小指が、
  届かんっ。ロープタッチ出来んレスラーの心境ナリ。コレだって定番リフっていえばそうだし。

  あとはM・スケールの方がテンション弱いからね、今も殆ど変ってないとはいえ、弾き始めた
  当時はそりゃもうアームはオモチャだったから、無茶カマして音程可変させるにはソッチの
  方が(弦が同じなら)臨界点高く依って可変幅も大きくなるし。またスケールだけに留まらず、
  ネット幅も通常よりナローな40ミリ設定なので、縦だけでなく横っていうか握り方向でも手の
  小さな人にはラクに扱え、ジミヘンみたく親指を運指に多用する場合にもいいカンジっ。

  ネックに関しては以上の理由なんだけど、コイツらはボディもそれに合わせてコンパクト化
  してるからね、この点もお気に入りで、
「ムスタング」の方により詳しく記載したけど、ワシ
  タッパ170ちょい欠けで、するってとどうしてもオリジナルのストラト・ボディの大きさじゃ
  カラダに吊るしたとき入学式んときの学生服、みたいなカンジに思えてバランスもひとつ
  合ってないってかカッコつかんなぁ、って感があるの。あくまで自分のなかでね。そんな
  ミテクレ気にするキャラかってツッコまれれば二の句も出ないけど、まそんな理由あること
  からも、結局モノホンのストラトに行かないまま現在に至るのよねん。

  そして、キメはなんといってもフェンジャパオリジナルのトレモロユニット、エンドロックス。
  まんまの名前で、トレモロ・ブロックにヘキサ・スクリュー取り付けただけの、あとは通常の
  シンクロとなんら変わらないトレモロなんだけど、コレがコロンブスのタマゴ的発想というか、
  ジツにイイ。このHP一通りご覧になった方なら、オラが多数のエレキに同仕様加工してる
  ことからも、その気に入り度がお解りになられるかと思います。

  ロックトレモロが開発され、その後ブームとなった時期にちょうどカブってコレも製品に採用
  されていたので、見た目のハデさや性能の面で見劣りされる風に思われる面もあったのか、
  そんな表立って人気のあるユニットじゃなかったけど、個人的にはトップロック式のトレモロ
  システムよか考え方理に適ってる、秀逸なアイデアって感あります。ま仮にチューニングの
  安定度で一歩及ばなかったとしても、近年これも主流になってる、シュパーゼルその他の
  ペグで弦をロックするタイプ相手なら、まったく同等の効果を得られるしね。

  そうそう、ケツにヘキサ取り付けた以外はタダのシンクロと先程記しましたが、構造的には
  確かにそうなれど、元々このM・スケールストラト用に開発されたモノなので、サドルの弦間
  ピッチが10.5ミリ設定(通常は11.3ミリ、たかだか0.8というなかれ。トータル4.8ミリ
  差になるで)、金属モノも含めて総てに置いてしっかりダウンサイジングされた、細やかな
  気配りと造りがなされたモデルだったんよ。

  さて、以上がフェンジャパM・スケール・STのあらましで、オイラももうエレキ始めた頃から
  ほぼずっと、メインのギターとして愛用してました。もちろんコレもその一本。二十代前半
  から三十路前までっての頃かな。けど先にもチラと記したように、別に指が伸びたワケでも
  ないんだけど今ではロングでも割と不問に思えるようになったし、それにソッチの方の弦の
  テンション感、特に巻き弦のよりビィ〜ンってくるカンジも欲してしまうんで、ここんとこは
  ロングがメインになってるんだけど。

  そんなこんなで今はあんま手に取ることなくなってしまったこの個体のご説明申し上げると、
  材はネック定番メイプル、ボディはポプラ。後者が中々に抵抗あってねぇ、今ではけっこう
  ローグレードのモノにその名前をチラホラ見たりするけど、その当時はお初なカンジで、また
  ワシその頃白樺と混同してたこともあり、アタマに浮かぶのは高原の小枝のホワイトチョコ
  Ver.か長野のペンションかってなトコ。あんな木、ギターに使ってヨイのかと思ったものよ。

  ちなみに、「昔デュオ・ソニックやミュージック・マスターにも使われてたしえーやん」、という
  ご意見でフォローして下さる方もなかにはいらっしゃるかと思いますが、信用置ける人の話
  だと、それはどこかから湧いてきた誤情報とのこと。ま、どちらにせよ、いくら仮に本家で
  使われていたとしても最下層モデルなので、あんまり慰めにはなりませんっ。

  そんな白樺胴体と勘違い故に、元色に白をチョイスにしたってワケじゃないんだけど、リ・
  フィニッシュする際にはラクでいいやね。コレはどこかで詳しく書きたいんだけど、巷では
  激薄ラッカー最高!と持て囃されていてソレも真理は含むとは思うも、この手合いのポプラ
  とかバスウッドのような質量や比重の低い木材は果たして向くのか?って感もあります。
  実際の経験からそう思うこともあるし、同じような考えを持たれていたプロのビルダーの
  文献も拝見したことあるし。

  というワケで正々堂々と手抜き作業、そのホワイト塗装の表面にアシ付ける為ペーパーで
  荒らしたならば、後はもう即塗装作業、うー楽チンっすベースコートが既にされてるような
  モンだし。おかげさまでトップコートの色も映える映えるっ。結果プラモデルみたいな、或いは
  ビニール製?とツッコまれそうなソリッド色のアオアオとしたボディになりましたが、いーの、
  狙ったイロだし。この画像では明るいトコで撮ったからこんなんだけど、もうちょい暗いとこ
  では落ち着いた青になるしね。クリアーも吹いて磨き掛けたワリにゃ、コスリ過ぎてブリッジ
  下の位置部分からは極うっすら下地の白が・・・(涙)。

  あとはプラのパーツ類をブラックに交換して、リアPUをザグリ掘るのが面倒だったかルックス
  変えたくなかったか当時羽振りがよかったのか、シングルサイズのままハムに換えました。
  モノはダンカンのJB・Jrね。で、いつものようにいつもの位置にトライ・サウンドSW付けようと
  穴開けたら、あらら6Pの3点式ミニSWが、は、入らん。こげなトコまできっちりとスケール・
  ダウンさせてるのね。仕方ない、下調べしなかったオイラが悪いんじゃ、しゃーないんで3Pの
  2点式で妥協し、ハムとタップの2つの切り替えのみのSWでガマンすることにしました(哀)。

  その他テンション・ピンもリプレイスものに換え、ついでに2コ付けたり(元々はイッコ)、リ・
  フレットも一回やったりして、けっこう長い間使ってたなあ。音の方はそんなにバツグン、って
  ワケでもなかったんだけど、運指的にもボディの大きさにしてもラクに弾けたんでね、メイン
  エレキとして愛用してました、ってのは前述した通り。記し忘れたけど機種名の58Gという
  のは定価をマンマ表したモノで5万8千円也(ケツのGはナニ表しているか解らんが。まさか
  ギターのG?)。で、楽器屋さん売値の定番である8掛け超えて、確か4万ソコソコで買った
  記憶が・・・(3割引きだったのかなぁ)。そげなビギナークラスのエレキをメインに据える
  ワシってイカすべっ。

  ちなみにコレの上位機種でディマジオのPUが搭載されたモデルもあって(STM−80DMと
  いうヤツ。当時のカタログ引っ張り出しての追記ナリ。コッチの数字記号はもう記さんでも
  ナニ表すか解るわね)、どっちにすべえか多少迷ったけど、そっちの白はクリームホワイト
  っぽかったことと(後にリ・ペイントしちゃうんだから不毛な悩みだったのう)、多分いずれ
  リアはハムに変えちゃうだろなっていうのもあってお安い方にしたような記憶が・・・。

  あと、この項に
「ENDROXの正しい使い方」を記そうかと思ってたんだけど、やはりメインに
  使っていたギターだけにソコソコ文章量多くなったんで、別項設けて記載したいと思います。
  ナゼかってと、エンド・ロックスのコトWEB上で語っている方もソレナリおられるんだけど、
  なかにはその使用法がビミョーに不正解、あるいはそれじゃゼンゼン効果発揮しませんぜ
  ってのも見掛けたんで、ならば日本でも十指には入るだろって自負するE・R(略したら洋
  TVドラマみたいやんけっ)ヲタのオラが少々ご説明申し上げようかと。新品買えばモチその
  取説も付いてはくる(きた)けど、今一度オラの経験からのプラスαも加えて記したいと思い
  ます。なのでヨロシかったらソチラもご覧あれっ!



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